毎年減り続けているとされるコメの需要。農林水産省の表現を借りると「主食用米の全国ベースの需要量は一貫して減少傾向にある。最近は人口減少等を背景に年10万トン程度に減少幅が拡大」ということになっている。 需要が減っているので需給を均衡させ、価格を維持するために主食用米の生産を減らす政策が続けられている。いわゆる入口対策と称されるものだが、それに投じられる税金はなんと年間3500億円にもなる。 供給量を減らしてコメの価格を維持するためにこれだけの巨額な税金が投じられているのだが、不思議なことは農水省が言うコメの需要とは一般人の感覚からすると首をかしげてしまう事例が多い。例えば需要が増加している冷凍米飯や米粉は農水省の判断では「主食用」とは見做されない。この分野がいくら増えてもコメの需要増加とはならないのだ。 なにをもって主食用の需要と見做すのか、その根拠となっている「需給調整要領」はこれまで全