終身雇用をやめて、人材の流動化、労働力の流動化を進めていくことこそが産業のさらなる発展と成長を促すと言われてきましたが、実際はどうでしょうか。日本経済の分岐点に幾度も立ち会った経済記者が著書『「経済成長」とは何か?日本人の給料が25年上がらない理由』(ワニブックスPLUS新書)で解説します。 財務官僚が消費増税をそそのかす理由 ■やはり最後は政治の仕事 日本のGDPの50%相当のお金の配分を決める財務官僚が経済成長に関心を持たないのはなぜでしょう。 経済成長させることは「財政出動をしろ」「均衡財政を捨てろ」ということに繫がります。彼らはその議論に巻き込まれることを恐れているのでしょう。この根本には「財政法第四条の問題」があると言われますが、「財政法第四条」は「憲法第九条」と一体の問題だと思います。つまりアメリカが日本を「戦争できないようにした」ことの縛りです。 財政法はGHQ(連合国軍最高