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2020年3月、江戸時代後期の椿井政隆という人物が作った偽の家系図や絵図など「椿井文書」と呼ばれる一連の偽文書(ぎもんじょ)についてまとめた『椿井文書――日本最大級の偽文書』(中公新書)が出版され、話題を集めました。椿井文書の実体と、それを根拠に町おこしが行われている実態を明るみにした同書は「新書大賞2021」3位にも選出。歴史の嘘が真実へと置き換わっていくことについて、著者の大阪大谷大学・馬部隆弘准教授に話を聞きました。 「椿井文書」は山城国相楽郡椿井村(現在の京都府木津川市)出身の椿井政隆(1770~1837年)が、中世の地図や絵図、家系図と称して偽作した文書の総称。現在の滋賀県北部から京都南部、大阪まで数百点が広く流布した。代表的なものとして、興福寺(奈良県)の末寺をリストにまとめた「興福寺官務牒疏(こうふくじかんむちょうそ)」がある。 <名前を見ただけでむず痒くなりますね> ――「
思考や行動にまとまりがなくなる精神疾患である統合失調症の患者には、幻覚や妄想などさまざまな症状が現れます。統合失調症患者の中にも幻聴がある人とそうでない人が存在するとのことで、中国の研究チームが「統合失調症患者が幻聴を聴くメカニズム」を明らかにしました。 Impaired motor-to-sensory transformation mediates auditory hallucinations | PLOS Biology https://journals.plos.org/plosbiology/article?id=10.1371/journal.pbio.3002836 What happens in the brain when a person with | EurekAlert! https://www.eurekalert.org/news-releases/10594
7万年前に出現して以来、さんざん地球を痛めつけてきた人類はいま、さまざまなところでしっぺ返しにあい、これまでのやり方の見直しを迫られています。現代ではなくてはならない道具となった冷蔵庫も、その1つ。もう従来の「冷やし方」は許されなくなってきているのです! そして日本には、世界に先駆けて破壊的イノベーションを起こそうと燃えている研究者がいます。 いま冷蔵庫で何かが起きようとしている どこのご家庭もそうだと思うが、わが家の冷蔵庫も「掲示板」の役割を兼ねている。税金の納付書、近隣の工事のお知らせ、イベントのチケット、最近では新型コロナウイルスワクチンのクーポン券など、とりあえず磁石で貼りつけておくのに冷蔵庫は便利だ。冷蔵庫あるところに磁石あり、である。両者はとても相性が良い。 とはいえ掲示板は、あくまでも冷蔵庫の「副業」である。ところが、磁石がいま、冷蔵庫の「本業」にも役立とうとしている、という
勉強や仕事などで解決策が見つからずに行き詰まった際に「一晩寝たら解決策が思い浮かんだ」という経験をしたことがある人は多いはず。一晩眠るとアイデアが思いつく現象には睡眠中の脳の記憶整理機能が関係しているとされているのですが、新たにイェール大学の研究チームによって記憶整理機能のメカニズムの一端が解明されました。 Nested compressed co-representations of multiple sequential experiences during sleep | Nature Neuroscience https://www.nature.com/articles/s41593-024-01703-6 Sleep on it: How the brain processes many experiences — even when ‘offline’ | YaleNews
仕事で急ぎの報告書を仕上げるために10時間ディスプレイを見続けたり、長い論文を読解したりするなど、精神的な持久力勝負をしたときのことを思い出してほしい。そうした作業の後は、脳がもうろうとし、世界との関係を断ち切りたいという気持ちにならないだろうか。 そのような感覚は「精神的疲労」と呼ばれる。眠いわけではないが精神が弱り、それまでは出来ていた複雑な思考を続けるのが非常に難しくなる。無理にやろうとしても、うまくできない。 いい知らせがある。 この、もうろうとした脳の感覚は、頭の中だけで発生しているのではないようだ。8月11日付でCurrent Biologyに掲載された論文によると、長時間にわたる激しい認知活動が行われると、脳内にはグルタミン酸と呼ばれるアミノ酸の一種のような潜在的に毒性のある副産物が蓄積されるという。この副産物は、人間の意思決定を調整し、根を詰めて考えることをやめさせ、よりリ
脂肪の多い食べ物を食べて肥満になったマウスで、薄毛や脱毛の症状が進むメカニズムを東京医科歯科大学などのグループが突き止めたと発表しました。 この研究は、東京医科歯科大学と東京大学などのグループが国際的な科学雑誌の「ネイチャー」電子版で発表しました。 グループでは、生後22か月の大人のマウスに脂肪が多く含まれた餌を与えて、生活習慣が毛の再生にどのように影響しているかを調べました。 その結果、脂肪の多い餌を1か月ほど与え続けたマウスは毛が薄くなる症状が確認されたのに対して、通常の餌を与えたマウスでは大きな変化はみられませんでした。 毛は、毛穴にある「毛包幹細胞」と呼ばれる細胞によって再生されますが、グループが詳しく調べたところ、脂肪の多い餌を食べ続けたマウスは、毛包幹細胞の中に中性脂肪がたまることで、この細胞が表皮などに変化していることが分かったということです。 薄毛や脱毛は加齢で起こることが
「年収が上がっても、半分くらい税金で持っていかれるんでしょ?」 「国のために働いているようなもんだよね」 と、サラリーマンの嘆きの声を聞いたことも、あるいは漏らしたこともあるでしょう。 実際に、テレビや雑誌でよく見る所得税・住民税の税率表はこのように記載されています。 (令和4年5月現在) 見てみると、1800万円以上の方で50%が税金で持っていかれているような気がします。サラリーマンの方であれば、せっかく出世して管理職や役員に上り詰めても、これほど税金で取られるとなるとやる気をなくす…という方もいらっしゃるのではないでしょうか。 しかし、実際には違います。例えば年収が1800万円だったとして、半分の900万円が税金で持っていかれているわけではありません。 後で、一定の条件の下で年収と税金が一覧できる早見表を載せますが、その条件下では、年収が1800万円の人の所得税・住民税の合計は合わせて
西海望 理学研究科 博士課程学生(現・基礎生物学研究所・日本学術振興会特別研究員)、森哲 同准教授は、カエルとヘビが対峙したまま動きを止める現象が、双方の適応的な意思決定によって成り立つことを明らかにしました。 捕食者と被食者が対峙したとき、先手を取った側が有利であると一般的に考えられてきました。しかし、トノサマガエルとシマヘビにおいては、先手で動き始めると相手の対抗手段に対して脆弱になってしまうことが明らかになりました。そして、双方ともに後手に回ろうとした結果、我慢比べのような膠着状態が生じうることが示されました。また、この先手が不利となる状況の成立は両者間の距離に依存しており、トノサマガエルとシマヘビは、距離に応じて先手を取るかどうかを適切に選択していることが明らかになりました。 本研究成果は、捕食者と被食者の戦略に新たな視点を提起するものです。また、恐怖で動けないことの喩えとして用い
110歳以上の特に長寿の人たちについて、血液を詳しく調べると、通常の人にはほとんどない特殊な免疫細胞が多く含まれることを理化学研究所などが突き止めました。長寿のメカニズムの解明につながるとして注目されています。 その結果、110歳以上の人たちの血液にはがん細胞などを攻撃する免疫細胞「キラーT細胞」が多く、中でも、特に「CD4陽性キラーT細胞」と呼ばれる細胞は20代から70代までの45人の平均と比べて、およそ10倍含まれていたということです。 特に長寿の人たちでは感染症やがんなどに対する免疫が強く働くことで、健康が維持されているとみられ、研究グループでは今後、「CD4陽性キラーT細胞」がどのような役割を果たしているのか明らかにしていきたいとしています。 研究成果は科学雑誌「アメリカ科学アカデミー紀要」のオンライン版に発表され、長寿のメカニズムの解明につながるとして注目されています。 理化学研
武内和人/Takeuchi Kazuto @Kazuto_Takeuchi このツイートがTwitterで少し話題になっているようなので、この機会に戦争がどのように発生するのか、そのメカニズムについて政治学をあまり知らない方に向けて解説しようと思います。かなり長いスレッドになると思いますが、戦争のリスクについて自分なりに考えてみたい方はご一読ください。1/ twitter.com/ISOKO_MOCHIZUK… 望月衣塑子 @ISOKO_MOCHIZUKI なぜ、こんな当たり前の事がわからない大人ばかりなのか 故・加藤周一さん 「戦争の準備をすれば、戦争になる確率が大きい。平和を望むなら戦争を準備せよじゃあない。戦争の準備でなく平和を準備した方がいい。準備は容易に本当の戦争の方へ近づいていく。非常に早く強く」 jcp.or.jp/akahata/aik22/… 武内和人/Takeuchi
睡眠不足は眠気、疲労、作業精度の低下などを引き起こすだけでなく、何日も寝ていない状態が続くと最終的に死に至ります。そんな睡眠不足が死につながるメカニズムを、ハーバード大学医学部の研究チームが解き明かしました。 Sleep Loss Can Cause Death through Accumulation of Reactive Oxygen Species in the Gut: Cell https://www.cell.com/cell/pdf/S0092-8674(20)30555-9.pdf Sleep, Death and … the Gut? | Harvard Medical School https://hms.harvard.edu/news/sleep-death-gut 睡眠は生き物にとって重要な要素ですが、「生き物はなぜ眠るのか?」という謎はいまだ解明されていない状
野球の落ちる変化球として知られるフォークボールは、球の縫い目による空気抵抗が関係して落ちる力が加わっていることを、東京工業大学などのグループがスーパーコンピューターの解析で明らかにしました。 フォークボールは、指で挟むような特有のボールの持ち方から投げ、打者の手元で落ちるように変化する変化球の一種ですが、詳しいメカニズムはわかっていませんでした。 東京工業大学の青木尊之教授などのグループは、硬式の野球のボールが投げられたときに、球の回転と縫い目によってどのような方向に力がかかるのかスーパーコンピューターで解析しました。 その結果、球の回転による縫い目の向きによって空気抵抗の力がかかる方向が変化し、フォークボールでは球の上側の空気抵抗が大きく、下側の抵抗が小さくなるため、下向きの力が加わることがわかったということです。 また、球の回転数が少ないほど、下向きの力が大きくなることも確認できたとし
梅野健 情報学研究科教授、水野彰 同研究員、高明慧 同専門業務職員(研究当時)らの研究グループは、大地震発生直前に観察される電磁気学的異常を地殻破壊時の粘土質内の水が超臨界状態であることにより説明する物理メカニズムを発見しました。今まで、2011年東北沖地震、2016年熊本地震などの大地震発生直前に震源付近の電離層上空に異常が観測されたことが報告されていましたが、なぜ大地震発生直前の電離層に異常が生じるかを明確に説明する物理モデルの報告はなく、幾つかの仮説が提唱されているのみでした。 本研究グループは、プレート境界面には、すべりやすいスメクタイトなどの粘土質が存在し、その粘土質の中にある水が地震発生前の高温高圧下で超臨界状態となり、電気的な性質が通常の水と異なり絶縁性となり、電気的特性が急に変化することで電磁気学的異常が生成することを初めて提案し、電離層への影響を大気の静電容量によりモデル
今でこそクラウドやアレクサ、ビデオやミュージックといった多角的なビジネスを展開するアマゾンだが、もともとはオンラインの小売りであり、依然としてそれはビジネスの大きな部分を占めている。オンラインのコンシューマービジネスは、感謝祭時期のBlack FridayとCyber Mondayに照準を絞って(今はPrime Dayもあるが)、仕入れや配送センター及び実際の配送キャパシティの増強など、数か月前から準備に取り掛かり、その集大成としてこのPeak Periodを執行し、そして12月後半にはオフィスががらがらになる、というのが伝統芸である。9月後半か10月前半くらいになると、既に青色吐息の社員を見かけることも少なくない(そんな社員のためにお菓子やらが夕方になるとカートで運ばれてくる。残念ながら今年はなかったが)。 アマゾンの強さの一つの理由は、私はこうしたピークシーズンに向けた過酷なOpera
科学的発見が私たちに届くまでの伝言ゲームで、さまざまな誇張・曲解・誤解が注入されています。 いったい、どうやったら、この伝言ゲームに勝ち、信用できる科学的発見と、地雷とを見分けることができるのでしょうか? 『Science Fictions』という本がその参考になります。 この本は、アメリカのamazonで306人に評価され、☆4.6という高評価。 世界最大の書評サイトgoodreadsでは1925人に評価され、☆4.39という高評価。 日本のamazonでは31人に評価され、☆4.0と、中程度の評価(翻訳は良い)です。 この記事では、この本を元に、以下の2つの視点から、この問題と、その解決策を検討します。 〔問題の把握〕 科学的発見の流通システムにおいて、いかにして、発見が誇張され、曲解され、誤解され、流通し、最終的に私たち一般人がそれを信じてしまうのか、その全体像を把握する。 〔解決策
静岡県熱海市の伊豆山地区で3日午前10時半頃発生した土石流。県などによると少なくとも約130棟の建物が被害を受け、これまでに3人の死亡が確認された。なぜこの地区で大規模な土石流が発生したのか。そのメカニズムを1990年代より「流域思考」を提唱してきた慶應義塾大学名誉教授の岸由二氏に聞いた。 岸由二慶応大学名誉教授。新刊「生きのびるための流域思考」を今月7日に出版 この記事の画像(8枚) 1秒で30トンの水が合流地点に流下か ――まず土石流がなぜこの地区で起こったのか、岸さんはこの原因をどう見ていますか。 岸氏: 大量の雨が降ったことはもちろんありますが、この地区の地形が要因と思われます。まずこの地区では3本の沢から雨水が流れ込み、その合流地点となるのが土石流災害の映像にあった酒店のある場所です。そこから伊豆山港まで逢初(あいぞめ)川という長さ1300メートル程度の2級河川となって海まで水が
料理宅配大手のウーバーイーツが、日本国内でも徒歩による配達を開始すると発表した。ネットでは「意味不明」といった反応が多いのだが、シェアリング・エコノミーが持つ本質を考えた場合、徒歩配達が拡大する可能性は極めて高く、むしろ徒歩配達が最大のパフォーマンスを発揮する可能性すらある。さらに言えば、長いスパンで見た場合、人口の都市部への集約を加速させる作用すらもたらすかもしれない。 すでに諸外国では徒歩配達が始まっている これまでウーバーイーツの配達員は主に自転車を使って料理を配送していた。一部の配達員はバイクを使っているが、自転車やバイクで配達するには、事前にウーバーへの車両登録が必要だった。2021年6月21日からは、登録用アプリで徒歩での配達に切り換えることが可能となり、今後、新たに加入する配達員は徒歩のみでも配達が始められる。 自転車による配達の場合、駐輪する手間がかかるほか、階段や細い路地
新型コロナをめぐっては、喫煙者は重症化リスクが高くなることが知られている。その一方で、喫煙者はコロナそのものには感染しづらいというデータもある。広島大学原爆放射線医科学研究所の谷本圭司准教授は「たばこは、感染後の重症化リスクを高めるが、感染するリスクを低下させる効果があるのではないか、という仮説を立てたところ、治療薬につながる意外なメカニズムがわかった」という――。 欧米で「新型コロナ感染者に喫煙者が少ない」報告 新型コロナウイルスが世界的に流行して1年以上になります。日本におけるワクチン接種率は全人口の6割を超え(2021年10月現在)、近いうちに国民の希望者全員が完了する見込みですが、治療薬についてはいまだ開発中です。 私は現在、広島大学で「低酸素応答機構」を研究しています。高山など、酸素濃度の低い環境に長期間身を置いていると身体がその環境に順応していきますが、このとき体内で起こる防御
マジックマッシュルームの有効成分・シロシビンをうつ病患者に投与し、その脳をスキャンしたデータを分析する研究により、シロシビンには硬直化した脳の状態を柔軟にして再配線を促す働きがあることが判明しました。シロシビンがうつ病を改善させるメカニズムについての理解が進んだことで、シロシビンが依存症や拒食症など他の精神疾患にも効果を示す可能性があることも分かりました。 Increased global integration in the brain after psilocybin therapy for depression | Nature Medicine https://www.nature.com/articles/s41591-022-01744-z Psilocybin Rewires the Brain for People with Depression | UC San Fran
家を出るたび、「鍵はちゃんと掛かってる?」という疑問が頭から離れず、何度も確認に戻る…。これは強迫性障害の一例です。強迫性障害は、強迫観念と強迫行為が続き、日常生活が支配されてしまう病的な状態を引き起こします。 強迫観念や強迫行為の原因については、これまで「脳の機能異常」が指摘されてきましたが、具体的なメカニズムは明らかにされていませんでした。 しかし、最近発表された英国ケンブリッジ大学の研究により、強迫性障害患者の脳の特定の領域で神経伝達物質「グルタミン酸」と「ガンマアミノ酪酸(GABA)」のバランスが崩れていることがわかりました。 この不均衡は、強迫性障害の症状の強さにも、強迫行為の発生にも関連していました。研究者たちはこの発見について「より効果的な治療法の開発につながる可能性があるものだ」とコメントしています。 研究の詳細は、2023年6月27日付の『Nature Communica
長引くコロナ禍の影響により、国内ではうつの症状を訴える人が、コロナ流行前と比べ2倍以上に増加している。なぜうつ症状が起きるのか、これまでそのメカニズムは正確にはわかっていなかったが、いま解明に向けた研究が進んでいる。その最前線を取材した。 【画像】「シータ波とガンマ波の制御がうまくできない」と佐々木教授 コロナ禍で2倍に急増 うつの原因を脳波から探るコロナ禍で迎える3度目の夏。マスクの着用など少しずつ制限が緩和されているが、街の人たちは…。 街の人: 付き合いが無くなりましたね。社交ダンスとか飲み会とか。友達に会えないとか、そういうストレスはある 街の人: 今は慣れちゃって普通の生活を送っていますが、当初はストレスが溜まって大変でした。ちょっと元気がないというか…そんな感じがした そもそも「うつ病」とは、気分が落ち込んでいるなどの精神症状とともに、眠れない、食欲がないといった身体症状が現れ
『隠された聖徳太子――近現代日本の偽史とオカルト文化』(ちくま新書) 『隠された聖徳太子――近現代日本の偽史とオカルト文化』(ちくま新書)は、日本史上もっとも神秘的な「聖人」である聖徳太子が、1000年以上ものあいだどのように語り継がれてきたのかを辿ることで、その時代ごとに人々がなにを求めていたのかを探った一冊だ。戦前/戦後の聖徳太子像の変化や、1970年代のオカルトブームにおける聖徳太子像などを捉え直し、「歴史」と「偽史」の曖昧な境界を歩む本書は、昨今流布する陰謀論などについて改めて考える上でも有益な読み物と言えるだろう。著者のオリオン・クラウタウ氏に、オカルトや偽史も含めて聖徳太子を研究する意義を聞いた。(編集部) オリオン・クラウタウ氏。東北大学大学院国際文化研究科准教授。 専門は宗教史学(近代日本仏教)。 ――そもそもクラウタウさんは、聖徳太子の存在をどのような文脈のもとに知ったの
社交の場面でドギマギした経験は誰にでもあるだろう。だが、なかにはそうした場面で不安になりすぎる人もいる。「社交不安」とは何か、どう緩和できるのか、米国の臨床心理学者が解説する。 「パーティに参加すると、全員から見られていると感じます。鼓動は速まり、顔は赤くなり、胃も痛くなる。みんなが私を批判しているに違いない。私の容姿から、歩き方、話し方、食べ方までも。 そのうちに、社交的な場をますます避けるようになりました。不安に耐えられないからです。この孤立感に心が折れそうです」 こういった話を、社交不安を抱える私の患者たちからよく聞く。心理学者の私は、社交不安が、最も多い受診理由のひとつになっていることに気づいた。パンデミックも相まって、ソーシャルメディアや人とのバーチャルな関わり方が増えてきてからはなおさらだ。 社交不安症は、米国では2番目に多い不安障害だ(特定の恐怖症に次ぐ)。米国では成人および
暗闇でも目が慣れると見えるようになるなどの「明暗順応」について、マウスを使ってメカニズムを解明したと、大阪大の研究チームが7日、欧州の分子生物学専門誌で発表した。明暗順応は生物にとって重要な機能だが、網膜の損傷や老化を招く一因にもなる。明暗順応を制御し、網膜を保護できる薬剤の開発を可能にする研究成果だ。 光を感じる網膜の視細胞の中では「トランスデューシンα(Tα)」というたんぱく質が移動し、明るさに応じて感度を調節することが知られている。暗い場所では感度が上がる結果、視細胞の変性や細胞死も引き起こし、視力低下や失明につながる病気の悪化など悪影響も及ぼす。しかし、感度調節の詳しいメカニズムは分かっていなかった。 研究チームは、Tαの移動に関わる分子を突き止め、この分子を作れないようにしたマウスで実験した。すると、暗い場所で目の感度が上がらない一方、強い光を当てても視細胞の死滅を通常のマウスの
はじめに 今回はなぜネイティブの英語・子音が聞き取れない?その原因や英語耳と英語舌の作り方を解説していきます。まぜ、日本人がネイティブの話す英語や子音を上手く聞き取れないのか?という原因について考えていきながら、外国語の認知メカニズムを明らかにします。まずは、外国語聴解に必要な要素(英語が聞き取れない原因)を整理します。その次は、理解される外国語音声の表出するために意識するべきことを確認します。それらの基礎理論を踏まえ、ネイティブの英語耳・英語舌を作りのための具体的なトレーニング方法を説明していきます。最後に、発音の学び方として、トレーニングにおすすめの教材を紹介していきます。 今回のブログではリスニング力の音声認識・認知メカニズムに焦点をあてています。頭の中で日本語から英語に翻訳してしまうなどの問題に対してはチャンク学習(パターンプラクティス)がおすすめです。 www.sunafuki.
3月2日の参議院予算委員会で、安倍晋三首相の記者会見の「メカニズム」が問題となった。立憲民主党の蓮舫議員が「新型コロナウイルスの感染防止対策に関する説明が不十分ではないか」と追及したのだが、その中ではからずも、日本のマスメディアが抱える「記者クラブ問題」がクローズアップされることになったのだ。 問題のきっかけは、ジャーナリストの江川紹子さんが記者会見に参加して、「質問があります」と手をあげたのにもかかわらず、司会の広報官や安倍首相に無視されて、回答してもらえなかったことだ。江川さんは、このことをツイッターやYahoo!ニュース個人の記事で明らかにした。 ・新型コロナ対策・首相記者会見で私が聞きたかったこと~政府は国民への説明責任を果たせ(江川紹子) 蓮舫議員は、江川さんの一件に触れつつ、総理会見の仕組みについて質問した。それに対する安倍首相の答弁によって、総理会見においては「事前に記者クラ
🅁🄴🄽🄾 @renosky99 登山と風景写真好きなプロぼっちハイカー&ランナー。好きな山域は北アルプスと飯豊。家族と猫1匹と暮らす40代。陸上未経験でガチで走り始めて1年半でサブ3達成。主に #登山 #ランニング 誰かの心に響く事を呟きます。フルPB 2:59'00" ハーフ1:28'51" 📷FUJIFILM X-T5 youtube.com/@tripflap リンク CiNii Research 濡れた衣服の体温調節反応への影響 | CiNii Research 本研究の目的は,濡れた衣服を着用したときの体温調節反応について観察することであった.被験者は健康な成人女子11名であった.人工気候室は,気温30,25,20℃(相対湿度は80%一定)に制御された.衣服の様式は,スウェット上下(様式 S)と T シャツおよび短パン(様式 T)とし,気温と衣服の条件より 5 種条件(
北海道大学(北大)は5月11日、小腸の「パネト細胞」が分泌する自然免疫の作用因子である「αディフェンシン」が心理的ストレスによって減少し、腸内細菌叢とその代謝物が異常を来すことを明らかにしたと発表した。 同成果は、北大大学院 先端生命科学研究院の中村公則准教授、同・綾部時芳教授らの研究チームによるもの。詳細は、英オンライン総合学術誌「Scientific Reports」に掲載された。 うつ病は発症に心理的ストレスが強く関与し、脳の働きのバランスが崩れることで抑うつ気分や睡眠障害などを引き起こす、心と身体の症状を伴う疾患だ。現在、長引くコロナ禍の影響で、患者数が世界的に増加の一途をたどっていることが懸念されている。 そして心理的ストレスは脳だけでなく、腸内細菌叢と腸内代謝物に異常を生じさせることもこれまでの研究から報告されていたが、なぜ心理的ストレスによって腸内細菌叢の破綻が起こるのかはよ
スマホ中毒と薬物中毒、脳内メカニズムは怖いほど似てる2023.06.03 22:307,558 Peter Sauter - Gizmodo US [原文] ( satomi ) 駅やバス停、待合室、レジや信号。少しでも空き時間があると、つい手が伸びるスマホ。 目がショボショボでも、肩がコリコリでも、手はまるで自立した生き物のように勝手に動きます。 ほかに大事な用があるはずなのに、「やめとこうよ」という心の叫びも虚しく、気づいたときにはタップ、スワイプ、スクロールで用事は後回し。だれしも身に覚えのあることなのではないでしょうか。 でもこれだけテクノロジー漬けの日常なのに「薬物中毒みたいだ」って言われると抵抗ありますよね。体に摂取して得られる薬物反応とは違うわけで、「iPhone、体に入れるわけじゃないんだから」って思ってしまいます。 ですけど、神経内科の観点からはテックもコカインも案外似て
スイスの研究グループが、脊髄の損傷により重度のまひを患い歩行が困難な患者を調査した結果、これまで未発見だった脊髄損傷後の回復に必要な組織を発見したと発表しました。 The neurons that restore walking after paralysis | Nature https://doi.org/10.1038/s41586-022-05385-7 People With Complete Paralysis Walk Again After Nerve Stimulation Breakthrough : ScienceAlert https://www.sciencealert.com/people-with-complete-paralysis-walk-again-after-nerve-stimulation-breakthrough 歩行に必要な神経細胞は脊髄の部
初体験の時。コトがすんで、その人は「男の7割は仮性包茎だから!」といって、あわてて股間を隠した。こちらからたずねたわけではない。多数派なのに恥ずかしそう。謎だった。これが筆者と仮性包茎とのファーストコンタクトである。 しばらくのち、12年かけてこの謎を追いかけた。このたび、その成果を『日本の包茎 男の体の200年史』(筑摩書房)として上梓した。この記事では、調査結果の一部をお伝えしたい。テーマは、「包茎」はなぜ恥ずかしいのか、である。 本当に手術が必要なのは0.07% まず確認しておきたいのは、基本的に仮性包茎には手術は不要ということだ。真性包茎にすら不要という医師もいる。泌尿器科医の石川英二が書いた『切ってはいけません! 日本人が知らない包茎の真実』(新潮社)によると、本当に手術が必要なケースは全体の0.07%にすぎない。 次に注目すべきは、仮性包茎は多数派であるということ。18歳から8
ダイヤモンド社にて、書籍事業を担当する局。ビジネス、実用、教育、サイエンスなど多様なジャンルの書籍を刊行している。 だから、この本。 ダイヤモンド社の話題の1冊を取り上げ、書き手・作り手の思いや執筆動機、読んでほしい理由を深掘りするインタビュー連載。著者・訳者・デザイナー・編集者など、本に関わるさまざまな人たちの「だから、この本を書きました」「作りました」をお届けします。連載の詳細・記事一覧はこちら。 バックナンバー一覧 有意義に過ごせなかった日中の不満足感を取り戻そうとつい夜ふかししてしまう、いわゆる「リベンジ夜ふかし」に悩んでいる、という人も多いのではないだろうか。発達障害専門の精神科医・本田秀夫氏は、「発達障害の特性がある人ほどこのパターンに陥りがちだ」と語る。「やるべきこと」が増えたストレスを発散するために「やりたいこと」のさらなる上積みが必要になるため、睡眠時間を削らざるを得ない
スマートフォンや電気自動車などの電源として用いられているリチウムイオンバッテリーは、使い続けると容量が低下していくことが知られています。そんなバッテリーの劣化メカニズムが、スタンフォード大学の研究チームによって解明されました。 Persistent and partially mobile oxygen vacancies in Li-rich layered oxides | Nature Energy https://www.nature.com/articles/s41560-021-00832-7 Scientists discover how oxygen loss saps a lithium-ion battery’s voltage | SLAC National Accelerator Laboratory https://www6.slac.stanford.edu/n
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