【サンパウロ=平山亜理】南米コロンビア南部で、巨大な穴に約2千体の遺体が埋められているのが7月下旬に見つかり、同国軍が「ゲリラ」に仕立て殺害した一般市民の遺体である可能性があると波紋を呼んでいる。野党議員や人権団体は、7日に任期を終えるウリベ大統領の責任を追及する構えだ。 地元報道やAFP通信などによると、遺体が見つかったのは首都ボゴタの南方にある町マカレナ。穴の中には2004年から10年までの年を記した板が散らばっていたという。近くの住民は以前から黒い袋に入れられた遺体が軍のヘリコプターで運ばれてくるのを目撃していたという。 コロンビア人権擁護常任委員会の事務局長ハイロ・ラミレス氏は「軍の司令官は、遺体は戦闘で死んだゲリラのものだと説明したが、行方不明になっていた農民や社会的な活動家だった」としている。 2002年に就任したウリベ大統領は、左翼ゲリラの武力制圧を進め、治安を回復した