国内で98番目となる「茨城空港」が3月11日に開港した。華やかな記念式典が催され、空港は終日、記念便やチャーター便の離発着でにぎわった。旅客者と大勢の見物客で、コンパクトな空港ターミナルビルは溢れんばかり。大盛況の一日となった。 しかし、空港の前途はきわめて危ういと言わざるを得ない。国内大手に見向きもされなかった「茨城空港」の定期便は、アシアナ航空のソウル便一便と、4月16日就航のスカイマークの神戸便一便のみ。チャーター便が加わるとはいえ、羽田や成田に続く「首都圏第3空港」との意気込みとは、大きくかけ離れている。空港ターミナルビルも既に年間約2000万円の赤字が見込まれている。 空港の需要予測は天下り先が描いた 「捕らぬタヌキの皮算用」 事業着工前年の1999年に国が示した需要予測(札幌や大阪、福岡、那覇の4路線開設で、年間利用者約81万人)は、現在、茨城県の試算では年約16万7000人に