印刷 待っていたのは、孤立感や孤独感を抱く日々だった――。この10年間に児童養護施設などを退所した16〜30歳の約1800人を対象に、東京都がその後の暮らしぶりを調べたところ、こんな実態がわかった。退所者の大規模な追跡調査は全国でも初めて。 調査は、虐待や親の病気などで家庭にいられない子どもたちが暮らす施設の退所者らが対象。児童養護施設で暮らせるのは、原則18歳未満まで。3920人のうち、連絡先がわかった1778人に調査票を送付し、673人から得られた回答を8月末、報告書にまとめた。 退所後「まず困ったこと」を複数回答で尋ねたところ「孤独感・孤立感」が最多の29%で、「金銭管理」(25%)や「生活費」(同)を上回った。困ったとき、40%は施設職員に相談していたが、誰にも相談しなかった人も16%いた。 続きは朝日新聞デジタルでご覧いただけます