5年前に「マウマウ団訴訟」という記事を書きました。ケニアでイギリスからの武装独立闘争を闘ったマウマウ団(Mau Mau)の生存者がイギリス政府の非人道的な扱いを裁判で問うという話でした。今日ご紹介するのは、その話の続きだと思います。 Kenyans sue UK for alleged colonial human rights abuses - 武装闘争が起こっていたころ、ケニアを植民地として統治していたイギリスは「マウマウ緊急事態」を宣言し、拘束されたマウマウたちは、正式な司法手続きなどを経ぬまま、収容所内で処刑、去勢、性的虐待、強制労働、飲食の禁止、暴行などを受けていました。これらのことは、証言の蒐集や公文書の情報公開などによって最近明らかになってきたようです。 イギリス政府は、マジェランアイナメ(Patagonian toothfish)という深海魚をめぐる判例を根拠に、植民地統治