文部科学省は、同省所管の認可法人で、公立学校の教職員や都道府県教育委員会の職員らの共済事業を行う公立学校共済組合の理事長に、元文部科学審議官で独立行政法人・日本学生支援機構理事の矢野重典氏(61)をあてる人事を決めた。8月1日付。共済組合の理事長職には歴代、同省OBが就いており、天下りの「指定席」となっている。 矢野氏は04年7月に退官。国立教育政策研究所長を07年3月まで務め、同年4月、奨学金事業などを行う日本学生支援機構理事に就いていた。31日付で退職し、8月1日付で共済組合理事長に移る。 文科省では、退官したばかりの銭谷真美前事務次官が、同様に1日付で、独立行政法人・国立文化財機構の組織の一つ、東京国立博物館の館長に就くことが決まっている。 官僚の天下りをめぐっては、政権を狙う民主党のほか自民党も、総選挙用の公約で「根絶」を掲げる。しかし、共済組合の理事長は文科相が任命すると法