文在寅大統領は「徴用工判決」翌々日の11月1日、国会で施政方針を演説したが、「判決」に言及はなかった(写真:代表撮影/ロイター/アフロ) (前回から読む) 文在寅(ムン・ジェイン)政権は革命政府だ。「現状」は全て打ち壊す。核を持つ北朝鮮と一体になるのだから、怖いものはない。 「歴史カード」を奪回した 韓国はいったい、何を考えているのでしょうか。日韓国交正常化の際の合意をいとも簡単に踏みにじりました。 鈴置:驚くことでもありません。文在寅政権は革命政権なのです。国内外を問わず、気にくわないものは全て破壊します。この政権を生んだ2016年から2017年にかけての朴槿恵(パク・クネ)打倒劇を、大統領自身がフランス革命に例えています。 10月30日の韓国の大法院――最高裁の「徴用工判決」は「日本の上に君臨する」ことを宣言する“革命的”なものでした(「新日鉄住金が敗訴、韓国で戦時中の徴用工裁判」参照