原爆の被害に遭いながら今も残る、広島の「被爆樹木」の多くに、爆心地の方向を示すように傾いて成長する傾向がみられることが分かり、筑波大学の研究グループが、長崎市でも同様の傾向がないか確認する調査を始めました。 高さおよそ20メートルのクスノキの幹や枝に原爆の熱線による傷が残っていないかなどを目視で確認したあと、レーザー光線を当てて、木の形を測定しました。 鈴木教授によりますと、グループが平成21年から広島市で続けている調査では、爆心地から2.2キロ以内に残る30本ほどの被爆樹木のうち、およそ8割が爆心地の方向を示すように傾いて成長する傾向がみられることが分かったということです。 23日に調査したクスノキでも爆心地方向への傾きが確認され、鈴木教授は、爆心地側の細胞が傷ついて成長が鈍ったことが原因ではないかと分析しています。 長崎市内には「被爆樹木」に認定された木が30本余り残っていますが、原爆