ITmediaエンタープライズの特集「クラウド ビフォア・アフター」の担当をさせていただいています。震災後のクラウドコンピューティングやソーシャルメディアやスマートシティの利活用、そして、政府の政策や産業創出の視点も交えながら、震災後の日本について整理しています。これまで、計6回の記事を執筆してきましたので、ご紹介させていただきます。 ■公共サービスとして広がるソーシャルメディア(2011.6.17) 3月11日の震災を機に、自治体のソーシャルメディア活用はどのように変わったのか。国際大学GLOCOM客員研究員林雅之氏が解説する http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/1106/17/news014.html ■社会インフラとしてのクラウドへの期待(2011.7.11) 事業継続性に優れ、機動性、復旧容易性の高いクラウドを社会インフラとして
[速報]アドビも「クラウド+モバイル戦略」へ、「Creative Cloud」「Photoshop Touch」など発表。Adobe MAX 2011 PhotoshopやIllustrator、Dreamweaverなど、クリエイターのためのツールをパッケージソフトとして提供してきたアドビシステムズ。単体のパッケージソフトを統合したものを「Creative Suite」としてきたように、クリエイターのために同社が提供する各種クラウドサービス「Adobe Creative Cloud」を、ロサンゼルスで開幕した同社のイベント「Adobe MAX 2011」で発表しました。 「Adobe Creative Cloud」発表 基調講演に登場したのはアドビCTO、ケビン・リンチ氏。 Creative Cloudは、PC、タブレット、スマートフォンのさまざまなデバイスをサポートし、データ同期も行う
AppleとGoogleのクラウド戦略の比較。あるいはGoogleがまたイマイチかもしれない可能性 Appleの「iCloud」発表を受けていくつか興味深い記事を読んだので、メモしておきたいと思います。 AppleにとってのデジタルハブはMac→iCloudに この10年間、Appleはパソコンを、ユーザーのあらゆるデジタル音楽や写真、ビデオ、文書などを保存、管理する中央デジタルハブとして扱ってきた。(中略)この秋にiOS 5が公開された時、Appleはこのデジタルハブを、iCloudでオンラインに移すつもりだ。 Apple、デジタルハブをMacからiCloudへ移行 AppleはiCloudを「デジタルハブ」と位置づけると。デジタルハブとは何ぞやといえば、「データの中継点(かなりのデータについては集積もするよ)」といった感じで捉えておけばいいでしょうか。 一方で、Appleにとって、M
SalesforceのHeroku買収が意味するもの! -Force.com再構築へ- 12月6~9日、San FranciscoのMoscorn Centerで始まったSnalesforce.com主催の恒例カンファレンスDreamforce 2010でCEO Marc Benioff氏から2つの重要な発表あった。ひとつはHerokuの 買収($212M)、もうひとつはBMC Softwareが過去に買収して部門傘下としたRemedyとの提携である。 ◆ RubyホスティングのHeroku Herokuとは不思議な名前だ。 Hero(ヒーロー)とHaiku(俳句)を重ね合わせた造語であり、Rubyを開発した松本行弘氏にちなんでRubyのヒーローになるためにつけた社名だという。HerokuはRubyのホスティ ングをPaaSクラウドとして専門に扱うプロバイダーとして2007年設立、Hero
先日、カーネギー・メロン大学からグーグルに移っていてびっくりしたと書いたJames Kuffnerさんが、Humanoids 2010のワークショップで新しいコンセプトを発表した。Cloud Robotics。 Cloud Roboticsとは、ロボットの「頭脳」にクラウドを利用すること。シンクライアントといっしょで、ロボットも周りの環境を認識しどのように動くべきか判断するための情報や計算能力を、必要なときに随時利用できるのであれば、本体に搭載しておく必要がない。クラウドを使う利点は、より安価で軽く、かしこいロボットができるだけでなく、多数のロボットがプラットホームに依存せずナレッジ・データベースを共有できる可能性があることだ。 Kuffnerさんは講演の中で、画像検索のGoogle Gogglesを例に挙げた。画像をアップロードすると、ウエブから似たような画像を検索してくれるサービスだ
いつも質の高いIT記事を載せているPublickeyで、先日こんな記事があった。 Publickey - [速報]VMworld 2010、クラウド時代の新たなスタックが登場し、OSは消えていく(2010年9月1日) http://www.publickey1.jp/blog/10/vmworld_2010os.html ここで紹介されている、VMwareのCEOポール・マリッツ氏の基調講演の内容がおもしろい。VMwareは仮想化技術の代表的なベンダで、仮想化とはかんたんにいうと、物理的なコンピュータ(ハードウェア)をソフトウェアで模倣する技術だ。 <IDCの調査によると、私たちはいま、仮想マシンが、物理マシンの数を超えようとしているところにいる。まさにティッピングポイントを超えるところだ。 OSはもはやCPUやストレージやネットワークといったハードウェアをコントロールしていない。これらを
@kakutaniにお勧めされて禅とオートバイ修理技術を読んだ。禅の本でもなければ、オートバイ修理技術の本でもない。では何の本なのか。 一種のロードムービー仕立てになっている。主人公は息子クリスと友人夫妻とでオートバイによる旅にでる。ミネアポリスからカリフォルニアまでオートバイでいく。いったいどのくらいの距離があるのだろう。*1 ロードムービーと言うのは、主人公が旅をしながら、様々な問題に直面し、それを乗り越えることによって成長していくという骨格をもった物語で、本書はまさにその形式に則っている。 バイクによる旅なんてことをいうとわたしの世代ではイージーライダーなのであるが、60年代のヒッピー世代を彷彿とさせる物語になっている。 自分もいつの日か全米を車で(オートバイはさすがに体力的にきつそうなので)旅をしてみたいと思っているのだが、ハイウェイをひたすら西に行くというのにそこはかとなく憧れる
私は、もともとWindows開発者(.NET)で、パッケージ基幹業務アプリケーションのベンダーで働いていました。同時に、家ではWeb開発をやっていました。最近は、フリーランスになって、iPhoneアプリ開発がメインになっています。ところが、iPhoneアプリ開発の比重が高まるにつれ、そのことに対する不安感が大きくなってきました。最近では、iPhoneアプリ開発の比重を減らすにはどうすればいいのか考えています。 iPhone 3GSが出てから、かなり売れてるみたいですね。私の住む熊本ではiPhoneユーザーはまだまだ少ないと思いますが、企業、団体、個人によるiPhoneアプリ開発に対する関心が高まっているのを感じています。東京あたりに行くとiPhoneアプリ開発者がゴロゴロいると聞きますが、熊本や福岡では開発者が足りていない状況です。 このような状況で、なぜ私がiPhoneアプリ開発の比重を
米国政府によるクラウド解説ビデオ「What is Cloud Computing?」が分かりやすくていい! オバマ政権が政府機関によるクラウドサービス調達のために立ち上げたApps.govを、前回の記事で紹介しました(参考:オバマ政権がクラウド調達によるコスト削減策を開始、日本は「霞が関クラウド」のままでいいのか? )。 そのApps.govのトップページでは、政府職員のために「What is Cloud Computing?」という2分30秒のビデオが見られるようになっています。 ITの専門家ではない政府職員にクラウドを素早く理解してもらうための内容なのですが、なぜクラウドを積極的に政府機関が調達するべきなのか、NIST(アメリカ国立標準技術研究所)によるクラウドの特徴、政府機関がそれぞれ重複したITを調達しているという課題などを挙げながら、クラウド導入のメリットを分かりやすく説明した、
オープンシステムはあまりに複雑になりすぎたのではないか、と最近思うようになりました。それがクラウドやSaaSへの注目の理由であり、そしてオラクルがサン・マイクロシステムズを買収する理由ではないかと考えています。 オープンシステムの功罪 約20年前、UNIXとリレーショナルデータベースとイーサネットの登場がオープンシステムの始まりでした。ハードウェアベンダを自由に選んでイーサネットで接続し、リレーショナルデータベースを選んでその上でシステムを構築できるようになり、顧客が自由にハードウェアとソフトウェアを組み合わせる時代がやってきました。 オープンシステムにも功罪両面があります。顧客がソフトウェアやハードウェアを自由に選べるようになった結果、ベンダの囲い込みから自由になり、システム構築の主導権を顧客が握れるようになりました。先進技術を取り入れやすくなり、また技術的にはある製品を別の製品で置き換
独立系ソフトウェアベンダー大手ジャストシステムが産業用センサーの最大手キーエンスによって買収されることになった。持ち株比率は43%超程度とはいえ、株主総会における拒否権も持ち、筆頭株主となって、企業会計上は持ち分適用会社扱いになり、実質上のオーナーである。 一方で、Googleはマイクロメッセージング、マイクロブロギングの先端を走るTwitterを買収しようとしている(*)。ウワサの段階だが、交渉で言及されている買収価格(あるいは評価価額)は10億ドルに達するらしい。随分安いな、と思ってしまう自分であるが。 この二つの動きは実は同じベクトルに向かっているのが解るだろうか。 「センサークラウド」である。 サーバーサイドのクラウドコンピューティングから、次はクライアントサイド、それもいままでのクライアントという範疇を通り越して、さらにさらに粒度が小さいセンサーレベルのクラウドコンピューティング
マッキンゼーが"Clearing the air on cloud computing"というレポートの中で、企業が自身のデータセンターを抱える際のコストとAmazonのEC2を利用する際のコストを比較しており、なかなか興味深い。 Current cloud computing services are generally not cost effective for larger enterprises Most EC2 options are more costly than TCO for a typical data center Enterprises could get lower TCO through pre-pay agreements – but only for Linux systems 現在のクラウド・コンピューティングのサービスは、総じて大企業にはコスト効率はあ
Nich Carrのエントリ経由で知ったのだが、マッキンゼーが"Clearing the air on cloud computing"というレポートを発行しており、そこに諸説あるクラウドコンピューティングの定義がのっており、流石にきれいにまとまっているので紹介したい。 1.Hardware management is highly abstracted from the buyer 2.Buyers incur infrastructure costs as variable OPEX 3.Infrastructure capacity is highly elastic (up or down) 1. 買い手にとって、ハードウェア管理が高度に抽象化されている 2. 買い手はインフラコストを変動的な事業運営費として負担する 3. インフラのキャパシティは高度に伸縮性がある(上がる方にも下
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く