プロポーショナル組みは新しい? 自分の仕事が出版方面のデザインなので、ついつい書籍・雑誌を中心に話をしてしまうんですけど、同じ印刷物でも、ちょっとジャンルが違うと別種のお約束がまかり通っていたりするものです。 書籍・雑誌の本文組では、ベタ組みが基本というお約束があります。安易なプロポーショナル組みは字間がばらつき文字数も曖昧になるので、あまりいいことはありません。 ところが「ベタ組みは古い、プロポーショナル組みが新しく良い」みたいな認識を持ってる人もたまにいらっしゃるんですね。そういう認識はいったいどこから出てきたんだろ? と思っていたのですが、最近なんとなく、その流れは「美術展の図録」にあるのではないかなと思うようになりました。 「美術展の図録」というのは、こう言ってはアレですが「高級な仕事」だったんだと思います。今はどうだかわかりませんけど、90年代頃にはエディトリアルデザインのある種