セミナーの第一日は11月26日午後から始った。会場は上海豊田紡織廠記念館である。 だいぶ前から縁のあったここ旧豊田紡織廠は、外観が修復され昨年内部の展示ディスプレイが完了し記念館らしい姿になってきていた。 去年7月に訪れたとき、いずれこの場所をお借りして何かできるといいですねと、館長の池田さんに言ったことがこんな早くに実現するとは思ってもいなかった。 記念館にはすでに東華大学の張厚泉日本語学部長、銭暁波副教授それと陳祖恩教授が到着していた。 日本側は小宮山博史さんと奥様、韓国側から筑波技術大学劉賢国教授、中国側として専門的なテーマでの発表のために西安市の西北大学から孫明遠講師が来られた。 先ず、池田館長から歓迎の言葉と豊田紡織廠記念館の説明があり、続いて東華大学の張学部長の挨拶のあと最初の発表は陳教授。上海にいた日本人の研究で知られる陳先生の話は、印刷分野の専門研究者には背景となる上海の人