20年間無敗の「雀鬼」として知られる桜井章一さんは、最近、街を歩いていて気になることがあるという。桜井さんは「自分は賢い人間だと言いたい人は多いが、その実、思考や肉体が凝り固まった人が増えてはいないか。その動きは直線的で硬く、街を歩いていても咄嗟の柔軟な対応ができない。もっと自然に学び、のびやかに生きることが大切だ」という──。(第2回/全5回) ※本稿は、桜井章一『雀鬼語録 桜井章一名言集』(プレジデント社)の一部を再編集したものです。 「歩きスマホ」だけが原因ではない 街を歩いていると、ぶつかりそうな勢いでやって来る人がやたら増えたように感じる。 歩きスマホをしているせいだけではない。動きそのものが硬いのだ。硬いからロボットのような直線的な動きになって、人混みのなかで咄嗟とっさの柔軟な対応ができないのである。 地球上の生き物で不自然なほど硬いのは、人間だけだろう。最近の人の体がどんどん