死後16年間凍結保存されていたマウスの細胞からクローンマウスを作ることに、理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(神戸市)の若山照彦チームリーダー(発生生物学)らが成功した。長期間の凍結で完全に死滅した個体の細胞から生命を「復活」させた世界初の成果。研究チームはさらに、凍結によって完全に乾燥した細胞でも同種の実験に成功しており、マンモスなどの絶滅動物を復活できる可能性が出てくる。 動物の体細胞を使ったクローンは、1962年にカエルで最初に報告された。哺乳(ほにゅう)類では96年、英国でクローン羊「ドリー」が誕生。その後ウシ、ブタなどでも成功したが、いずれも生きた動物の体細胞を使ったり、細胞だけを凍結させたものが使われている。 研究チームはマイナス20度の冷凍庫で16年間凍結保存されていたマウスを使用。そこから、脳細胞を取り出した。細胞は特別な保護剤を使わずに凍らせると、氷の結晶で破