「M-1グランプリ」というのはもともと、それほど社会的に大きな影響力を持ったお笑いイベントというわけではなかった。始まった頃のM-1は、若手芸人が漫才で勝敗を競うというだけのよくあるバラエティ特番の1つに過ぎなかった。だが、回を重ねるごとに視聴率は上がり、世間の注目度も高まっていくにつれて、M-1の存在感は少しずつ大きいものになっていった。 特に、2007年のM-1で敗者復活戦から勝ち上がったサンドウィッチマンが優勝したことの持つ意味は大きい。サンドウィッチマンの2人は、M-1を制したことで、ほぼ無名の状態から一気に売れっ子芸人の仲間入りを果たした。その過程を見届けてきた近年のお笑い視聴者は、M-1を誰が優勝するかという興味だけで楽しむのではなく、そこに出場した芸人や優勝した芸人がどうやって売れていくのか、といったその後の展開まで含めて楽しむようになってきている。 その点から考えると、サン
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