大手広告会社・博報堂の本社(東京都港区赤坂)には、蔵書が4万冊もある充実したライブラリーがあります。どのような本が置いてあるのでしょうか。また、どのように活用されているのでしょうか。博報堂でライブラリーの運営に携わっている今野雄策さん、前和宏さん、髙橋哲久さんが、歴史をひもときながら説明してくれました。 約70年前に資料室としてスタート 日経BOOKプラス編集部(以下、──) 今回は博報堂のライブラリーの成り立ちについて聞きたいと思います。その前に、まずはみなさんの現在の仕事について教えてください。 ブランドデザイン事業ユニット事業経営企画室 今野雄策さん(以下、今野) 私は今、事業経営企画室にいますが、12年間ほどライブラリーの担当部長としてライブラリーのコンセプト作りや選書などの運営にかかわっていました。 もともと、ライブラリーは広告会社である博報堂の資料室としてスタートしました。19