伝承 教訓を次世代に伝承し、国内外に発信する 復興7原則要約 東日本大震災や東京電力福島第1原発事故の記録をどう残し、教訓をいかに後世へ伝えていくのか。首相の諮問機関「復興構想会議」も真っ先に取り上げたテーマだ。震災後、各地で伝承施設の整備が進んでいるが、「失敗例」を伝えることの難しさも浮かぶ。【高橋隆輔、竹内良和】 「光もあれば影もあります。事故のこと、復興のこと、これからの未来のこと。この場所で皆さんと一緒に考えることができたら」

伝承 教訓を次世代に伝承し、国内外に発信する 復興7原則要約 東日本大震災や東京電力福島第1原発事故の記録をどう残し、教訓をいかに後世へ伝えていくのか。首相の諮問機関「復興構想会議」も真っ先に取り上げたテーマだ。震災後、各地で伝承施設の整備が進んでいるが、「失敗例」を伝えることの難しさも浮かぶ。【高橋隆輔、竹内良和】 「光もあれば影もあります。事故のこと、復興のこと、これからの未来のこと。この場所で皆さんと一緒に考えることができたら」
報告書の完成を発表する検証委員会の佐藤一子・東大名誉教授(右)ら=さいたま市役所で2021年2月4日午後2時14分、大平明日香撮影 さいたま市の女性が憲法9条について詠んだ俳句が公民館だよりに掲載されなかった問題で、女性を支援してきた市民団体らによる検証委員会が、問題の経緯や再発防止策などをまとめた報告書を完成させた。検証委は市長と教育長にも報告書を渡し、「今後の公民館運営や社会教育に生かしてほしい」と求めている。【大平明日香】 句会で選出された女性の俳句「梅雨空に『九条守れ』の女性デモ」は2014年6月、「公平性・中立性を害する」との理由で市内の公民館が掲載を拒否。女性は「憲法が保障する表現の自由の侵害に当たる」として損害賠償などを求めて市を提訴。掲載拒否に正当な理由はないとして、市に5000円の賠償を命じた東京高裁判決が18年12月に確定した。市は女性に謝罪した上で、19年2月号に俳句
東山道とみられる道路跡が見つかった発掘現場=栃木県大田原市湯津上地区で2020年12月26日、湯浅聖一撮影 大田原市教育委員会が古代の幹線道路「東山道駅路」と付属施設「磐上駅家(いわかみのうまや)」の発掘調査を進めている同市湯津上地区で、東山道の一部とみられる遺構が見つかった。北那須地域では初めて。市教委が26日に開いた現地説明会で明らかにした。これまで東山道は市内を通っていたと推定されていたもののルートは分かっておらず、専門家は貴重な資料だと評価している。 遺構が出土した場所は、国宝・那須国造碑(なすのくにのみやつこのひ)をまつっている笠石神社の北西約300メートル付近。11月4日から調査を開始したところ、両側に側溝のある幅約9~12メートルの道路跡を発見した。溝は南北にほぼ直線で約30メートルにわたって延び、人為的に掘削されたとみられることから東山道の一部と判断した。
1936年ベルリン五輪の表彰式の国旗掲揚で敬礼するヒトラー(中央)。スタンドの観衆もナチス式の敬礼をしている=ベルリンのオリンピックスタジアムで1936年8月、高田正雄本社特派員撮影 東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長の女性蔑視発言を巡って、「彼だけに攻撃が集中すると隠されてしまうものがある」と危惧する人がいる。7年越しで五輪反対キャンペーンを展開してきた鵜飼哲・一橋大名誉教授(フランス現代思想)だ。オリンピックには、市民の生活を脅かす「五輪ファシズム」が根底にあると喝破する。哲学者ジャック・デリダの愛弟子として知られる鵜飼さんは、近代五輪の父と言われるフランスのクーベルタン男爵の思想がはらむ危険性にも厳しい目を向けてきた。五輪ファシズムとは何か?【聞き手・上東麻子/統合デジタル取材センター】 始まりは宗教的祭儀 ――クーベルタン思想がはらむ危険性とは? ◆オリンピック
和田誠事務所2階の応接スペースには、和田誠さんが手がけた書籍がずらりと並んでいた=東京都渋谷区で2020年11月12日午前11時56分、広瀬登撮影 2019年10月に亡くなったイラストレーターの和田誠さん(1936~19年)の数万点の創作資料が、母校である多摩美術大に寄贈された。名付けて「和田誠アーカイヴ」。同大は和田さんの多彩な仕事の全貌を明らかにするだけでなく、日本のデザイン史、イラストレーション史の研究にも幅広く活用していきたいとしている。 和田さんは55年に同大に入学。3年生の時に「夜のマルグリット」のポスターで「日宣美賞」を受賞した。59年の卒業後、ライトパブリシティ社を経て、戦後日本を代表するイラストレーター、グラフィックデザイナーとして活躍した。たばこ「ハイライト」のパッケージデザインや、長年にわたり『週刊文春』の表紙を手がけただけでなく、数多くのエッセーも執筆、「麻雀放浪記
近年、「EBPM(エビデンス・ベースト・ポリシー・メイキング、科学的根拠に基づく政策立案)」という言葉が大変注目を浴びています。内閣府によると、「政策の企画をその場限りのエピソードに頼るのではなく、政策目的を明確化したうえで合理的根拠(エビデンス)に基づくものとすること」とされています。この「エビデンス」という言葉は、国会における論戦やさまざまなメディアで日々取り上げられ、流行語大賞の一つになっても良いくらい、広く使われるようになっています。 与党の国会議員の間でもEBPMに対する関心は高く、自民党の行政改革推進本部、統計改革・EBPMワーキンググループなどで活発な議論が行われるほか、私の同僚議員である小倉将信衆院議員が自らEBPMに関する書籍を刊行するなど、エビデンスに基づく政策立案という考え方が、遅ればせながら定着しはじめています。 昨年7月に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方
菅政権が日本学術会議の新会員候補を任命しなかった問題で、除外決定の「キーマン」とされるのが首相官邸事務方トップの杉田和博官房副長官だ。「法の番人」とも呼ばれる内閣法制局のトップだった山本庸幸・元内閣法制局長官(71)は7年前、その杉田氏から突然、長官退任を言い渡された。当時の安倍晋三首相が目指していた集団的自衛権の行使容認に向け、内閣法制局の慣行を破って長官を交代させた人事は、政権の意に沿わない人物を除外する政治手法の象徴として議論を呼んだ。「人事を主導したのは杉田氏だったのではないか」と振り返る山本氏に、菅政権へと引き継がれた官邸主導人事の実態について聞いた。【聞き手・青木純】 「参院選後に辞めてもらうことになっている」 内閣法制局長官を辞することになったのは、2013年の6月ごろだった。首相官邸で開かれた閣議の後、杉田さんから「あ、ちょっと」と呼び止められ、立ち話の形で「君には7月21
熊本県荒尾市立図書館についての連携協定締結後、手を合わせる紀伊国屋書店の高井会長(左)と浅田市長(中央)ら=熊本県荒尾市で2020年11月5日午前11時28分、山田宏太郎撮影 福岡との県境に位置する人口約5万人の熊本県荒尾市の市役所で、紀伊国屋書店の高井昌史会長(73)が11月上旬、記者会見に臨んだ。2022年春にショッピングセンターへ移転リニューアルする市立図書館について、同社が指定管理者となり「国内初となるデジタルライブラリー」とする構想が披露された。高井会長は「未来社会に通用する図書館をつくりたい」と力を込める。 「ちょうど菅内閣もデジタル庁をつくるといっている。これに先駆けた試みとして全国に発信したい。図書館に行かなくても、家庭で学校で、スマホからでも資料を検索でき、勉強方法も変わる。子どもたちもワクワクするだろう」。同行した社員も「これまで見たことがない」と話す高井会長のプレゼン
10日に開館する尼崎市立歴史博物館=兵庫県尼崎市南城内で2020年10月7日午後0時45分、中村清雅撮影 バブル経済での土地高騰、阪神大震災による計画凍結――。時代に翻弄(ほんろう)され、一度は立ち消えになった兵庫県尼崎市の市立歴史博物館が10日、当初の計画から30年遅れで開館した。4年後の開館を約束され、1986年に第1号の学芸員として入庁した桃谷和則さん(58)は2年後に定年を控え、「ここまで紆余(うよ)曲折がありすぎたが、34年前の『約束』がようやく実現する」と万感の思いを込める。 尼崎市制70周年記念「市立歴史博物館」 博物館は当初、市制70周年(86年)の記念事業として計画され、90年に開館する予定だった。神戸大で日本史を研究し、大学院進学を考えていた桃谷さんは、学内で偶然、採用試験の告知を知って受験し、合格。担当者から「あと数年で市立博物館ができる。そこで活躍してほしい」と話が
くまもと森都心プラザ図書館に導入されたロボット「PEANUT(ピーナッツ)」に本を置く職員=熊本市西区の同図書館で2020年6月19日午前11時42分、清水晃平撮影 新型コロナウイルスの感染防止のため、熊本市の「くまもと森都心(しんとしん)プラザ図書館」は19日、館内で本を運ぶロボット「PEANUT(ピーナッツ)」を導入し、試験運用を始めた。人同士が本を受け渡しする機会を減らし、感染リスクを下げるのが狙いだ。同機種の図書館での導入は国内初。 ピーナッツは中国企業が開発したフロアロボット。高さは子どもの背丈ほどの120センチ。幅と奥行き各50センチ、重さ50キロ。本体には本を置くためのパレットがあり、上部には天井に張られた位置確認用のラベル(1…
福智町議会は16日、町図書館の前館長が雇い止めされたのは不当として町を相手取り地位確認を求める訴訟を起こしていた問題で、町が解決金200万円を前館長に支払い和解する議案を可決した。 前館長は町の公募で2015年5月に就任。町は当初、3年間の雇用契約を結び、3年後に残り2年の契約を結ぶと説明していた…
「学芸員Zoom座談会」に参加した(左上から反時計回りに)金沢21世紀美術館の横山由季子さん、兵庫県立美術館の小林公さん、和歌山県立近代美術館の青木加苗さんと、聞き手の清水有香記者 コロナ禍による国の緊急事態宣言が解除され、各地の美術館が徐々に再開している。ウイルス感染防止に伴う長期休館は、社会教育施設である美術館の存在意義を改めて問う機会にもなった。休館中に現場の学芸員たちは何を考え、今後の展望をどう描くのか。テレビ会議システム「Zoom(ズーム)」上で座談会を開き、兵庫県立美術館の小林公さん、和歌山県立近代美術館の青木加苗さん、金沢21世紀美術館(21美)の横山由季子さんの3人に語り合ってもらった。【清水有香】 ――休館中、どんな思いで過ごしていましたか? 和歌山近美・青木 多くの館が作品解説やギャラリートークをオンラインで配信する中、私は7月から始まる巡回展の準備で手が回らず、何かや
「鹿紙」を開発した中村さん、松川さん、小川さん(左から)。ロゴは大豆インクで印刷、「人間のお菓子を食べさせないで」と3カ国語のメッセージも添えた=奈良市田原本町のナカムラで、高橋智子撮影 奈良公園周辺(奈良市)に生息する国の天然記念物「奈良の鹿」が、人が捨てたポリ袋を食べて死ぬケースが多発していることを受け、奈良県内の企業3社が鹿が食べても害が少ない紙「鹿紙(しかがみ)」を共同開発した。この紙を使ってA4サイズが入る紙袋を作り、土産物袋などでの幅広い活用を呼びかけている。 「奈良の鹿愛護会」によると、鹿は「袋の中に食べ物がある」と思ってポリ袋を食べてしまうといい、胃に詰まって栄養吸収を妨げられた結果、死に至るケースが相次いでいる。今年3月までの約1年間に原因不明で死んだ25頭中、16頭の胃からポリ袋の塊を検出。うち4頭はポリ袋が直接の死因だった。会ではSNSなどを通じて観光客らにポリ袋を捨
新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言が、首都圏1都3県と北海道を除く地域で解除され、臨時休館していた図書館が徐々に再開している。ただ、一部施設では再開後、感染拡大に備えて来館者に個人情報の記入を求めており、市民から苦情が寄せられるケースも。一方で従来通り記入を求めない施設もあり、対応が分かれている。【杉山恵一、中山敦貴】 長崎県諫早市の諫早図書館は再開した12日以降、入館時に名前や連絡先などの個人情報を名刺大の「連絡票」に記入するよう職員が促している。万が一クラスター(感染者集団)が発生した場合に、図書館の利用者に連絡がとれるようにするためだ。ただ、連絡票の保存期間や保管方法などについて市民への具体的な説明はない。
「コロナうつ」の予防策などについて話すワーカーズクリニック銀座の石澤哲郎院長=2020年4月23日午前11時55分、吉田卓矢撮影 新型コロナウイルスの感染拡大が問題となる中、外出自粛や休校、在宅勤務などによって社会環境は大きく変わった。こうした変化と感染に対する不安に、多くの人がストレスを感じ、「コロナうつ」などの言葉も生まれた。私たちは、コロナうつにどう備えたらいいのか。心療内科専門医で、30社以上の産業医も務める「ワーカーズクリニック銀座」の石澤哲郎院長に聞いた。【吉田卓矢/統合デジタル取材センター】 ――コロナうつになるのは、どういった理由が考えられるのでしょう。 ◆新型コロナの感染拡大そのものに対する不安に加えて、外出自粛などによる社会環境の変化や経済面での不安などがきっかけと考えられます。これらの不安や社会変化が心身のストレスになって、心のエネルギーが擦り減ると、最終的にうつ病の
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