現在、全国拡大公開中で話題の『由宇子の天秤』(春本雄二郎監督)は、『この世界の片隅に』監督の片渕須直がプロデューサーを務め、ベルリン国際映画祭パノラマ部門に正式出品されると共に、アテネ国際映画祭で最優秀脚本賞を受賞した作品だ。 テレビドキュメンタリーを制作する主人公・由宇子は正義感が強く、常に真実を明らかにすることを信条としていた。ところがある日、学習塾を経営する父のある“過ち”を聞いてしまう。由宇子は真実を明らかにするのか、それとも、父を守るのか――。 主人公・由宇子を演じた瀧内公美さんが本作を受けて考えた、「正しさ」と「真実」の難しさとは。 『由宇子の天秤』 3年前に起きた女子高生いじめ自殺事件を追うテレビのドキュメンタリーのディレクターの由宇子は、関係者に対する取材を通して事件の真相に迫りつつあった。そんなある日、自らも講師として働く学習塾を経営する父の思いもよらない“過ち”を聞かさ