「バイクが空中を飛んでいる!」 その光景に目が釘付けになったことを、今でも鮮明に覚えている。 2年前、北海道でのプロ野球開幕セレモニー。 日本ハムの新庄監督を乗せてフワフワと浮くその姿は、空飛ぶバイクの名にふさわしく、かつてSF映画で見たような、未来の乗り物そのものだった。 製作したのは、大手の企業ではなく、設立まもない小さなスタートアップ。 大きな期待が寄せられた会社には有名企業などから50億円の投資が集まったが、ことし1月に経営破綻が明るみになった。 スタートアップの成功の象徴とも呼ばれながら、なぜ短期間で失敗に追い込まれたのか。 実態を取材した。 (スタートアップ取材班) 2022年の3月29日。 プロ野球パ・リーグの北海道開幕戦が行われたドームは、大きな歓声に沸いていた。 日本ハムの新庄監督が、見慣れない乗り物に乗ってさっそうと登場したからだ。 この乗り物は、空中を移動することがで
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