7月7日は七夕。天の川をはさんで離ればなれになった「織姫」と「彦星」が、年に一度だけ会うことを許された日です。この七夕の伝説のように、この世には何らかの事情を抱え、会いたくても会えない人たちがいます。そんな人の「会いたい思い」を叶えてくれるのが、分身ロボット「オリヒメ」。物理的な距離だけでなく、心の距離も縮めてくれる、希望に満ちたテクノロジーです。 心の車いすを作りたい 分身ロボット「オリヒメ」を開発したのは、株式会社「オリィ研究所」の吉藤健太郎さんです。吉藤さんはもともと体に不自由な時期があり、小学校の5年生から中学校の2年生まで不登校を経験しました。その自らの体験にもとづき、工業高校時代に電動車いすの新機構を発明し、国内や海外の科学コンテストで大きな賞を受賞しました。 その際に寄せられた患者さんの意見や自身の経験から、吉藤さんは「世の中には病気や障がいで車いすにも乗れない人がいる」こと