日本のビジネスマンに欠けているのは「したたかさ」だといつも思うのですが、そのベースには、「言い訳症候群」とも言うべきものがあるように思えます。 つまり、何かがうまくいっていない時に、自分の何処が間違っていたかを考え、それを克服するための「新しいやり方」を考えるのではなく、「他人のせい」にする事によって自分を弁護し、一時の心の安らぎを得ようとする姿勢です。この悪癖が直らない限り、発展途上国の追い上げが一層厳しくなっていく将来において、日本の競争力は更に低下するでしょう。 私が以前勤めていた米国のクアルコム社に関係する事で、これを象徴するような二つの事に遭遇しましたので、今日はその話を披露します。 クアルコムは、今から25年前に7人で始められた会社ですが、第三世代の携帯通信システムの基本特許を握り、これをベースにして短時日で世界最大のファブレス(工場を持たない)半導体メーカーにのし上がりました