被災地から届いた「家計簿」 ~家計調査2016年4月分結果から見た平成28年熊本地震の影響~ 総務省統計局統計調査部 消費統計課調査官 佐藤 朋彦 1 はじめに 平成28年(2016年)熊本地震で被災された方々に心からお見舞い申し上げます。また、被災された世帯の皆様の一時も早い復興を心より願っております。 被災地でも、家計調査の調査世帯があります。その中には、避難所生活を余儀なくされた世帯や、余震が続いていたこともあって車中泊をされた世帯もあったとの報告を受けています。 そのような状況の中、熊本県から2016年4月第2期分(4月16日~30日)の家計簿が5月13日に届きました。内容を拝見しますと、地震で被災した後の非常時においても避難先などで家計簿の記帳を続けていただいた世帯がありました。また、それらの世帯の家計簿には震災の影響が生々しく反映され、被災後の支出状況が克明に記録されていま