負傷降板したあの男が気がかりで…… 球場の裏にいた僕ですが、ちょうど短い用事があって、球場を離れた一瞬の出来事でした。その間1、2分。球場に戻り、再びグラウンドを見やると、さっきまで投げていた原樹理がマウンドにいない。ピッチャーがマウンドから突然姿を消すのは、めった打ちにあったときか、負傷したときと決まっています。 スコアは0−0。周囲に聞くと「右手に打球が当たった」と……。 11月12日、クライマックスシリーズ第3戦。先発投手だった原樹理は2回1死で巨人・大城の投手強襲の打球を投げる右手に当てて緊急降板。後を受けた金久保優斗が3回と2/3を投げて、CS突破に繋がる好投を見せました。 「泣きそうになりました」 あの日、試合前の練習後、クラブハウスで食事を摂っていた樹理に「今日の文春野球でお前のこと書いたからな」と伝えたら「もう読みました」と。「お! 早いね!」と嬉しさを噛み殺しているとさら