全日本選手権でエース石川佳純を破り、 16歳9カ月で史上最年少優勝。 卓球界に新たな歴史を刻んだ新女王が、 東京五輪へ向け、決意をあらたにした。 Number921号(2月9日発売)掲載の記事を全文掲載します。 「もっと強くなりたい。そのために、何をすればいいのだろう……」 リオデジャネイロ五輪の女子代表3人が決まった2015年9月、代表の座に届かなかった平野美宇は、ひたすらそのことだけを考えていた。 3歳から卓球を始め、7歳のときに全日本選手権バンビの部(小学2年生以下)で優勝し、天才卓球少女と騒がれた。中学からは実家のある山梨を離れ、東京のJOCエリートアカデミーへ。'14年3月にはドイツオープンで同学年の親友でもある伊藤美誠と組んだダブルスでワールドツアー史上最年少優勝を飾るなど、順調に力を伸ばしてきた。しかし、オリンピックの出場権をかけて争ってきた世界ランキングでは石川佳純、福原愛