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ブックマーク / www.kobe-np.co.jp (59)

  • 地震で両親奪われ「世界一不幸」になった小学生、29年を経て「幸せ」に 人々の支えと7年間の愛情に感謝

    阪神・淡路大震災のことは、ずっと話したくなかった。胸が苦しくなるから。泣いてしまうから。両親を亡くしたのは7歳のとき。自分を「世界一、不幸」だと思ったこともある。でも、今なら話せる。伝えたい、と思う。(中島摩子) 前田健太さん(36)=滋賀県草津市=は当時、兵庫県西宮市立北夙川小の1年生だった。会社員の父隆さん=当時(55)、母昌子さん=同(43)、高校2年の兄と同市石刎(いしばね)町の文化住宅に住んでいた。 激しい揺れの後、2階にいた健太さんと兄は救助されたが、1階にいた両親の姿がない。「パパー」「ママー」。がれきに向かって叫んでも返事はない。 毛布をかけられた2人が、畳に乗せられ、運び出された。顔は隠れていたが、兄が母のパジャマだと気付く。近くにいた女性に「お父さんとお母さんよ」と言われ、めちゃくちゃ泣いた。 ずっと見ていなかった母の顔を見たのは、火葬の直前だ。おでこが少しへこんでいた

    地震で両親奪われ「世界一不幸」になった小学生、29年を経て「幸せ」に 人々の支えと7年間の愛情に感謝
  • 神戸市北区5人殺傷事件 32歳被告の無罪確定、大阪高検が上告断念

    神戸市北区で2017年7月、祖父母と近隣住民ら5人を殺傷したとして殺人などの罪に問われた無職の男性被告(32)を無罪とした大阪高裁判決について、大阪高検は11日、上告しなかったことを明らかにした。男性を心神喪失状態と認め、刑事責任能力を問えないとした判決が確定した。上告期限は10日だった。 大阪高検の小弓場文彦次席検事は「判決内容を十分に検討したが、適法な上告理由が見いだせなかった」とのコメントを出した。また、神戸地検は11日、心神喪失者等医療観察法に基づき適切な医療措置を求める手続きを神戸地裁に申し立て、同地裁は同日、鑑定入院命令を出したという。 今年9月の高裁判決は一審神戸地裁判決に続き、男性は精神疾患による妄想などの圧倒的な影響下にあった疑いがあり、自分たち以外を自我や感情がない存在の「哲学的ゾンビ」とする妄想を信じ、事件を起こしたとされた。 男性は17年7月16日早朝、北区の自宅や

    神戸市北区5人殺傷事件 32歳被告の無罪確定、大阪高検が上告断念
  • 川崎重工の「水素博士」ってどんな人? 水素社会の実現へ「オールジャパンで供給網の構築を」

    水素の可能性などについて語る川崎重工業の西村元彦専務執行役員=神戸市中央区東川崎町3、川崎重工業神戸工場 世界初の液化水素運搬船の建造を手がけ、政府が進める「水素基戦略」でサプライチェーン(供給網)整備の一翼を担う川崎重工業(神戸市中央区)。同社の水素戦略を手がけるのが「水素博士」こと、西村元彦専務執行役員だ。今年4月には同社エネルギーソリューション&マリンカンパニーのトップに就任した。これまでの歩みや水素社会への思いを聞いた。(聞き手・石川 翠) ■水素博士のゆえんは 「水素をPRする自社のショートムービーに出演し、タレントのトラウデン直美さんに解説する立場だったので、水素博士と名付けられた」 「当社の水素プロジェクト部長に就いたのは2013年。さらに経済産業省の水素・燃料電池戦略協議会のワーキンググループ委員となり、『水素燃料電池戦略ロードマップ』を作成した。水素について、輸送や発電

    川崎重工の「水素博士」ってどんな人? 水素社会の実現へ「オールジャパンで供給網の構築を」
  • 溺れた子どもを助けようとして亡くなった夫 なぜ川に飛び込んだ 妻が選んだ研究の道、安全な行動とは

    神戸新聞ホーム 社会

    溺れた子どもを助けようとして亡くなった夫 なぜ川に飛び込んだ 妻が選んだ研究の道、安全な行動とは
  • 神戸5人殺傷、二審も無罪判決 心神喪失の疑い認めた一審判決を支持 大阪高裁「事実誤認はない」

  • 自動運転バスの観光需要は? 須磨海岸の魅力「ミカ」で感じて 23~29日、無料体験乗車会

    神戸市須磨区の須磨海岸で23~29日、高度な自動運転ができる小型バスの無料体験乗車会がある。バスはJR須磨駅南側を発着し、砂浜に整備された管理用道路約1・2キロを走り、再整備が進む須磨海浜公園を結ぶ。企画した同市は体験乗車によって、同駅から海岸線の景色を楽しみながら移動できる自動運転バスの需要を探りたいとしている。 使われるのは、エストニアの企業が製造した電気自動車(EV)の小型バス「MiCa(ミカ)」。特定の条件の下、ドライバーなしで走行できる自動運転レベル4に相当する。ソフトバンク子会社「BOLDLY(ボードリー)」(東京)が自動運転車両を管理するシステムを開発した。 22日、須磨海岸で報道機関を対象に試験走行が公開された。係員1人を含む8人が乗車でき、3カ所の停留所を置いた管理用道路を時速約12キロで走行。進路に人や自転車を感知すると減速し、カーブをなめらかに曲がる。障害物があると自

    自動運転バスの観光需要は? 須磨海岸の魅力「ミカ」で感じて 23~29日、無料体験乗車会
  • 発がん性指摘の有機フッ素化合物、明石川流域の住民から検出 9人中6人が基準値超え 京大名誉教授らが発表

    発がん性などが指摘されている有機フッ素化合物(PFAS)について、明石川流域で暮らす明石市民の血中濃度を調べた結果、9人中6人から健康を害するリスクが生じるとされるドイツの基準値を超える数値が検出されたことが、21日分かった。京都大の小泉昭夫名誉教授(環境衛生学)と、丸尾牧兵庫県議(尼崎市選出)が明らかにした。 調べたのは、PFOS、PFOAなど、4種類の有機フッ素化合物の数値。両氏によると、明石市の9人は、市内の2浄水場(明石川、鳥羽)から上水を供給される地域に10年以上暮らす13~76歳の男性2人、女性7人。特に高かったのが、工場排水などが原因と考えられるPFOAの数値で、6人がドイツの基準(血液1ミリリットル当たり10ナノグラム)を超え、最大で27ナノグラム、平均13・4ナノグラムに達した。 この平均値は、一部浄水施設で取水を停止した東京・多摩地区で実施された調査の平均3・8ナノグラ

    発がん性指摘の有機フッ素化合物、明石川流域の住民から検出 9人中6人が基準値超え 京大名誉教授らが発表
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  • 兵庫県立2大学の無償化、24年度に大学4年生から 26年度までに全学年へ拡大 大学院の前後期も対象

    兵庫県が県内在住者を対象に、2024年度から段階的に実施する予定の県立2大学の無償化について、斎藤元彦知事は21日、大学は4年生から導入し、26年度までに全学年に拡大する方針を明らかにした。大学院は前後期とも最も上の学年から始め、25年度に全学年に広げる。同様の制度で大学院後期課程まで対象にするのは全国初で、斎藤知事は「兵庫の人材育成や産業の成長力強化につなげたい」とした。 同日、県立大(部・神戸市西区)の高坂誠学長との共同会見で、斎藤知事が詳しいスケジュール案を説明した。無償化の対象には県立芸術文化観光専門職大(豊岡市)も含まれ、両大学とも所得に関係なく県民の入学金と授業料をなくす。 大学は24年度の新4年生に続き、25年度に新2、3年生、26年度に新1年生(入学生)に広げる。大学院は24年度から前期課程2年生と後期課程3年生、残る学年は25年度から無償化する。いずれも人と、父母ら生

    兵庫県立2大学の無償化、24年度に大学4年生から 26年度までに全学年へ拡大 大学院の前後期も対象
  • 賠償金払わぬ加害者、「逃げ得許せない」遺族が再提訴 訴訟費用かさみ断念するケースも

    犯罪被害者や遺族への賠償金を加害者が支払わず、被害者側が再び裁判を起こさなければいけない事例が問題となっている。賠償命令から一定期間が経過すると効力が消滅するためで、訴訟費用の負担から再提訴を断念する人も少なくない。加害者の逃げ得を許すような現状に、国による問題解決を求める声が上がる。(篠原拓真) 神戸地裁で7月下旬、傷害致死事件の賠償金を支払わない加害男性を、被害者遺族が提訴した訴訟の第1回口頭弁論があった。加害男性は出廷せず、主張もなし。即日で審理を終えた。 事件は2010年10月29日に発生。いずれも当時19歳だった釜谷圭祐さんと友人の男性が、明石市や神戸市須磨区の路上で加害男性(受刑中)らに暴行を受け、釜谷さんは死亡した。加害男性は、自分の妹と遊んでいた釜谷さんらに対し、妹を連れ回していると勘違いして暴行を加え、倒れた釜谷さんの髪をつかんで立たせ、繰り返し殴ったり蹴ったりしたという

    賠償金払わぬ加害者、「逃げ得許せない」遺族が再提訴 訴訟費用かさみ断念するケースも
    yomayoma
    yomayoma 2023/08/19
    “被害者側が労力や金銭的負担を負って賠償を求める現状に疑問”
  • ゲイカップルが神社で結婚式 多くが断る中、尼崎の神社が受け入れ 宮司「多様な神様がいる」

    兵庫県尼崎市にある尼崎えびす神社で来月、ゲイカップルの神前結婚式が開かれる。古くから男女結婚を前提としてきた神道。複数の神社関係者によると、同性同士の挙式については古事記の神話など「信仰上の理由」を背景に断るケースが大半を占めているが、「伝統は変容するもの」と受け入れる神社も出てきている。 LGBTQなど性的マイノリティーへの対応を巡っては、2022年6月、神社庁を母体とする政治団体・神道政治連盟(神政連)が差別的な内容の文書を自民党員に配っていたことが問題化。神道としても向き合い方が問われている。 神社関係者によると、同性の神前結婚式を受け入れる神社はごく少数に限られているという。 神社庁に取材を申し込むと、期日までに回答はなかった。県内外の約10神社に可否を聞くと、大半が「受け入れていない」と答えた。 一方で「今後どうするかは、神社界全体の問題」とする神職もおり、東京都の明治神宮

    ゲイカップルが神社で結婚式 多くが断る中、尼崎の神社が受け入れ 宮司「多様な神様がいる」
  • すい臓がんをAIで発見 画期的な技術、難治を克服へ 神戸大と富士フイルムが開発、初期でも精度高く

    神戸大大学院医学研究科の児玉裕三教授、村上卓道教授を中心としたチームと富士フイルム(東京)は4日、共同で人工知能(AI)を用いて造影CT画像から膵臓がんを検出する技術を開発したと発表した。 これまで専門医の技術に頼った検査が、AIの使用によって専門医以外でも精密な診断ができるようになる画期的な技術という。医師の負担も軽減でき、治療が難しい膵臓がんの早期発見が期待される。 膵臓がんの死亡者数は近年増加傾向にあり、がん研究振興財団の統計では2020年は3万7千人以上が亡くなり、肺がん、大腸がん、胃がんに次ぐ第4位となっている。膵臓がんの形状が複雑なため、初期段階で画像検査による発見は困難で、患者人が症状を自覚した時には末期近くに進行しているケースが多い。 神戸大のチームは早期発見に向けて、がんの所見となるしこり(腫瘤)の発見以外に、膵臓の萎縮、膵管の拡張・狭窄といった前段階で疑われる異常にも

    すい臓がんをAIで発見 画期的な技術、難治を克服へ 神戸大と富士フイルムが開発、初期でも精度高く
  • 世界初、iPSからがん攻撃細胞を作製 大量生産可能、免疫療法への定着目指す 神大研究グループ

    「iガンマ・デルタT細胞」をがん細胞とともに培養した場合の効果を示す写真。培養直後が右列上で、16時間後の右列下ではがん細胞の多くが死滅している。左列の上下はがん細胞のみの場合(神戸大大学院医学研究科の青井貴之教授提供) 神戸大大学院医学研究科の青井貴之教授(49)らの研究グループが23日、ヒト人工多能性幹細胞(iPS細胞)から、さまざまながんを攻撃する「ガンマ・デルタT細胞」を作製することに世界で初めて成功したと発表した。iPS細胞を使うことで大量生産が可能になるといい、将来的にがんの免疫細胞療法での使用が期待される。 研究論文は、国際科学誌ステム・セル・リポーツ電子版に掲載された。 ガンマ・デルタT細胞は白血球の一種で、さまざまな種類のがんを攻撃でき、正常細胞は標的としないなどの特性がある。患者の血液から取り出して増やした後、人に投与されてきたが、増幅力に限界があり、多数の患者の治療

    世界初、iPSからがん攻撃細胞を作製 大量生産可能、免疫療法への定着目指す 神大研究グループ
  • ロシア版グーグル「ヤンデックス」で「ウクライナでの戦争」と検索してみたら…垣間見えるロシア人の今

    ロシアの検索エンジンであるヤンデックスで「戦争」と打ち込むと、候補に「ウクライナでの戦争」と表示された ロシアによるウクライナ侵攻が続く今も、インターネット上では両国の政府やメディア、人々のSNS(交流サイト)などから、さまざまな情報が発信されている。当事国の人々は何を信じ、戦争をどう受け止めているのか。両国に精通する通訳者の知識と手を借り、ロシア最大級の検索エンジン「ヤンデックス」や各種SNSなどから、一般ロシア人の今を垣間見たい。 ■ロシアの検索エンジンとは 協力してくれたのは、「スラブ世界研究所」(東京)主任研究員の河津雅人さん(36)=兵庫県丹波市。ロシア語、ウクライナ語の通訳として、日メディアの取材コーディネートやファクトチェックの手助け、ウクライナからの避難者の支援などを手がける。日文化ロシアウクライナに発信するユーチューバーでもある。 まずは、グーグルを使って、ロシア

    ロシア版グーグル「ヤンデックス」で「ウクライナでの戦争」と検索してみたら…垣間見えるロシア人の今
  • 失明の恐れある「ぶどう膜炎」に新たな原因ウイルス 世界初確認、治療法開発に期待 神戸アイセンター病院など

    神戸市立神戸アイセンター病院(神戸市中央区)などは、失明の恐れもある眼疾患「ぶどう膜炎」の原因として、感染力が強いヒトアデノウイルスが関わる症例2例を、世界で初めて確認したと発表した。ぶどう膜炎の新たな原因ウイルスを特定したことになり、新しい治療法の開発などが期待される。 ぶどう膜炎は、光の量を整える「虹彩」、ピントを調節する「毛様体」、強膜と網膜間の「脈絡膜」からなるぶどう膜に炎症が起こる。原因としてさまざまな病気や感染症が挙げられるが、網膜の壊死を伴う重症の場合、ほとんどがヘルペスウイルスによるものと考えられてきた。 ところが、視野欠損で同病院を受診した50代の男性患者は、抗ヘルペス薬の内服治療などに効果が見られなかった。炎症細胞を取り除く手術を実施した際に眼内の体液を検査したところ、ヒトアデノウイルスが検出された。 同ウイルスには100を超える型があるが、眼内で確認したのは世界初とい

    失明の恐れある「ぶどう膜炎」に新たな原因ウイルス 世界初確認、治療法開発に期待 神戸アイセンター病院など
  • 小学校が壮絶な避難所に…響く怒号、温情に涙 運営に奔走した教頭の74日間 阪神・淡路大震災から28年

    あの日、小学校は笑い声が響く教育現場から、壮絶な避難所へと変わった。阪神・淡路大震災当時、神戸市立兵庫大開小学校(同市兵庫区)の教頭だった阿部彰さん(76)は、避難所の運営に奔走した。料配布、トイレ清掃、安否確認対応、卒業式の実現…。避難する住民と向き合い、時に怒声を浴び、時に温情に触れて涙した。震災から丸28年となった17日、同市立西灘小学校(同市灘区)で、震災の日から74日間について、児童に語りかけた。 ■あちこちが燃え、車内で涙があふれた 1995年1月17日。3連休明けの火曜日だった。同市垂水区の自宅で午前5時、いつも通りに起床した46分後。ゴーンという地鳴りとともに、上下左右に揺さぶられ、器が飛び散った。何が起きたか分からなかった。 玄関の扉を力尽くでこじ開け、近所に住む教員の車に乗せてもらい、午前7時過ぎに学校へ出発。ゆっくり進んだ道中、同市長田区に近づくとあちこちが燃え、

    小学校が壮絶な避難所に…響く怒号、温情に涙 運営に奔走した教頭の74日間 阪神・淡路大震災から28年
  • コロナ重症化、リンパ球の一種の機能不全が関係か 兵庫医科大が世界初の発見 ワクチン開発に期待

    新型コロナウイルス感染症の重症化に関与するCTLについて、研究成果を発表する兵庫医科大の研究チーム=西宮市武庫川町、兵庫医科大 兵庫医科大(西宮市)の研究グループなどは16日、新型コロナウイルス感染症の重症化に、リンパ球の一種である細胞傷害性T細胞(CTL)の機能不全が関係している可能性があるとの研究成果を発表した。併せて、コロナウイルスに感染した細胞を攻撃するCTLの種類と、そのCTLが標的とするウイルスの部位も特定した。これにより、コロナウイルスの変異にかかわらず、共通して効果を発揮するワクチン開発につながることが期待できるという。こうした成果は世界初といい、16日に英学術誌に掲載された。(勝浦美香) 免疫によってウイルスを排除する仕組みは2種類ある。「液性免疫」はワクチンによってできた抗体が結合し、ウイルスを囲い込むことで中和させる。もう一方の「細胞性免疫」は、ウイルスを認識するCT

    コロナ重症化、リンパ球の一種の機能不全が関係か 兵庫医科大が世界初の発見 ワクチン開発に期待
  • すべてのコロナ変異株に有効な抗体を開発 神戸大と兵庫県 治療薬への応用期待

    新型コロナウイルスのさまざまな変異株に対応する中和抗体を開発し、会見で説明する神戸大大学院の森康子教授=25日午後、神戸市中央区下山手通5、兵庫県庁 神戸大と兵庫県は25日、新型コロナウイルス感染症で現在の主流となっているオミクロン株派生型「BA・5」を含め、全変異株に効果がある「ユニバーサル中和抗体」の開発に成功したと発表した。発症や重症化を防ぐ治療薬の開発につながることも期待される。 中和抗体は、ウイルス表面にある突起状の「スパイクタンパク質」に結び付くことで増殖を防ぎ、予防効果を発揮する。これまでにも複数の中和抗体が確認されてきたが、ウイルスが次々と変異するため、既存の抗体は効果が弱まっている。とりわけオミクロン株はスパイクタンパク質に約30カ所の変異があり、抗体が結合しにくいとされる。 今回の開発では、コロナ感染歴があり、ワクチンを2回接種した患者3人の血液から10種類の抗体を人工

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  • 「少年A事件」全記録破棄だけではない 役所で繰り返される甘い文書管理 「ない」から一転「発見」も

    強制不妊手術を受けた個人名記載の資料は、兵庫県公館の資料館で保管されていた。1人分の手術の実施報告書(左下)と、23人分の名前や疾患名の一覧表が見つかった(画像の一部を加工しています)=2018年 1997年に起きた神戸連続児童殺傷事件の全記録を神戸家裁が廃棄していた問題を受け、文書管理の在り方が改めて問われている。兵庫県内では司法機関だけでなく、自治体でも公文書に対する認識の甘さが問題となってきた。 ■確認しない、ずさんな調査 県では2018年、旧優生保護法(1948~96年)下で障害者への強制不妊手術が繰り返されていた問題で、被害者の特定につながる記録は一貫して「見つからない」としていたが、救済を求める弁護団が県公館内の県政資料館で発見した。 県は強制不妊問題が全国的にクローズアップされ始めた18年2月、県政資料館の担当課に資料の有無を問い合わせたが、「ない」と報告を受けた。その後、国

    「少年A事件」全記録破棄だけではない 役所で繰り返される甘い文書管理 「ない」から一転「発見」も
  • 【独自】「少年A」の全記録、裁判所が廃棄 神戸連続児童殺傷、家裁「運用、適切でなかった」 内規に抵触か

    神戸市須磨区で1997年、小学生5人が襲われ、2人が殺害された連続児童殺傷事件で、14歳で逮捕され、少年審判を受けた「少年A」の全ての事件記録を、神戸家裁が廃棄していたことが分かった。裁判の判決書に当たる少年審判の処分決定書や捜査書類、精神鑑定書など、非公開の審議過程を検証できる文書一式が消失した。最高裁による内規は、史料的価値が高い記録の事実上の永久保存を義務づけている。神戸家裁は「運用は適切ではなかった」とする一方、経緯や廃棄時期は「不明」としている。 関係者によると、神戸連続児童殺傷事件に関して廃棄されたのは、処分決定書▽兵庫県警、神戸地検が作成した供述調書や実況見分調書▽神戸大学の中井久夫名誉教授(今年8月に死去)らが書いた精神鑑定書▽異例となる4人が任命された家裁調査官による少年Aの報告書-など。 裁判記録を巡っては、2018年に当時の上川陽子法相がオウム真理教を巡る一連の事件

    【独自】「少年A」の全記録、裁判所が廃棄 神戸連続児童殺傷、家裁「運用、適切でなかった」 内規に抵触か