31日は世界禁煙デー。受動喫煙のない社会を目指す来年4月の改正健康増進法の全面施行を前に、企業があの手この手で社員の禁煙に取り組んでいる。社員同士で禁煙を競わせたり、ネットによる禁煙外来の受診を促したりしている。喫煙者はそもそも採用しないといった動きも広がりつつある。 「アサノブラック」、喫煙歴20年以上、卒煙方法は禁煙外来、気合――。 ロート製薬上野テクノセンター(三重県伊賀市)の「卒煙ダービー」。出走表には◎、△など禁煙できるかどうかの予想も書かれている。レース期間は禁煙外来の基本的な治療期間と同じ3カ月だ。 同社全体の喫煙率(2019年4月現在)は7・7%。ただ、センターに限ると33%(18年4月)と社内で最も高かった。そこで、有志の社員がダービーを企画。禁煙を目指す社員を募り、18年7月と19年1月に2回開催した。 レースでは、センターの社員450人が出走者に1人1票を投じて、励ま