スイスで5日、国民に一定額の現金を無条件に給付する「ベーシックインカム」制度の導入の是非を問う国民投票が行われ、賛成23・1%、反対76・9%で否決された。投票率は46・3%だった。 導入推進派は最低限必要な10万筆を超える署名を集め国民投票にこぎつけた。推進派は「貧困撲滅」などを訴え、最低限の生活を維持するための金額として、成人に対して2500スイスフラン(約27万円)、未成年に625スイスフラン(約6万8千円)を毎月支給することを提案した。 一方、連邦政府は「年間2080億スイスフラン(約22兆7千億円)超」の巨額の費用と、スイスの経済競争力の低下を懸念し、反対の立場を表明。推進派は、財源について、現行の社会福祉制度の切り替えなどで可能だと主張したが、支持は広がらなかった。 <アピタル:ニュース・フォーカス・その他> http://www.asahi.com/apital/medica