「福島で捕れたイノシシのボタン鍋を食べませんか。肉の放射線量は1キロ当たり800ベクレルです」 こんなEメールが東京工業大学助教の澤田哲生さんから来た。私は参加し、食べることで福島の今を考えた。 生きることと密接に結びつく食という営みが、福島では制約を課せられている。それも必要ない国の規制や人々の心の壁によってだ。それを少しずつ取り除きたいと、食べながら私は願った。 東京都内のある場所に12月19日夜、福島の人を含め10人ほどがこの鍋を食べるために集まった。(ちなみにニコニコ生放送で放送した。「800ベクレル福島産イノシシ鍋を食する会 生中継」(有料)(http://live.nicovideo.jp/watch/lv203765068)) 主催した澤田さんは原発事故の後で原子力の必要性を訴え「御用学者」と批判を受け続けている。ただし別の意見の人と対話をし、福島では放射能のリスクにつ