4月20日に開催された「組む。」筆者の紺野慎一さんが主催する私塾。INDD 2013 Tokyo (Spring)でのセミナーをさらに細かく分かりやすく4時間かけて実践的に解説。すごい早さで進んでいく内容を@hisara_さんが実況中継した記録をまとめました。
InDesignの「文字揃え」と「行送りの基準位置」と「グリッド揃え」の関係とかについては、たまに必要があって調べると*1、そのときはいくらかわかった気になるのだけれど、3日後くらいには、またすっかり忘れている。そんなわけで、今後の自分のために、「これだけ読めば一応わかる」という程度のことをメモしておこうと思う。 まず、文字パネルメニューの「文字揃え」。これは、1行の中に異なるサイズの文字が混在するときの、文字の位置の基準を指定するものだ。単独で見るぶんには、特に複雑ではない。下図は、仮想ボディを示すブロック要素(█)、ラテン文字の「T」、漢字の「十」を、サイズを変えて並べたもの。ブルーの線が文字揃えの基準。 文字の下のラインを揃えたい場合、主に仮名や漢字からなる文章を組むなら、「文字揃え」は「平均字面の下/左」としておくのがベストだろう。 次に、段落パネルメニューの「行送りの基準位置」。
ある日ふと、©(まるしー)って行末禁則だよな、と思いつきまして、これをきっかけに改めて行頭行末の禁則処理キャラクタについて考えてみました。 下の画像は、InDesignの禁則処理セット。デフォルトの「弱い禁則」と、僕が作成してみた禁則セット*1です。 ●水色地は全角スペースです。行頭禁則・ぶら下がり(吸収させるため)としています。 ●くの字点は2キャラクタで1字なので分離禁止にしたいところ。それぞれ行頭禁則・行末禁則に入れました。もっとも、使う機会はほとんどなさそうですが。 ●「〝 〟(ノノカギ、ちょんちょん)」は必ず入れます*2。このキャラクタも文字パレットから普通に入力できます。 ●ぶら下がり文字からは、「,(カンマ)」「.(ピリオド)」を外してみました。 よくよく考えると、昨今の組版では「,.」をぶら下げることはほぼないのです*3。 むしろ縦組みの本で、 みたいな表記を使う場合*4、
修正前 機能で作ったページガイドも、レイアウト〜連動しません。 修正後 機能で作ったページガイドや手動で設定したガイドも、レイアウトグリッドの変更に連動して動きます。
事後報告となりましたが、2020年1月19日に、TypeTalks 第50回 「TypeTalks 第50回開催記念 デザイナー、組版者、編集者による和文組版ディスカッション」が青山ブックセンターにて開催され、スピーカーの一人として参加させていただきました。 Webサイトはこちらです→http://www.aoyamabc.jp/culture/typetalks50/ 私からは、「組版の流れが乱れる原因」をベタ組みで3つ、ツメ組みで2つ、共通で1つ、合計7つの原因に絞り込んで、InDesignでどのように回避するべきか、というお話しをさせていただきました。 TypeTalks、第100回の頃には、日本、そして世界の組版事情がどうなっているか、とても楽しみですね。 ご来場くださったみなさん、ご質問くださったみなさん、本当にありがとうございました。
ハイフネーション その2 今回は、前回に引き続き、InDesignでの「ハイフネーション」について、手動で入れる場合の機能や扱い方について、説明します。 まず、以下のような場合に、手動でのハイフンが必要になります。 1. その単語自体にハイフンが必要な場合。 例)twenty-four hours / ten-year-old boy / half-brother 2. 行末で自動でハイフネーションされているが、 その場所でないところにハイフンを入れたい場合。 1. の場合は、音節ではなく、単語を組み合わせて1つの語句としての意味を持たせるためのハイフンですので、普通のキーボード入力でハイフン入力してよいものです。 2. の場合について説明します。 まず、InDesignの辞書にて、その単語のどこにハイフンを入れることが可能か、 確認することができます(もちろんお手持ちの辞書で確認されても
小学校向けの教材を作成していると 山ほど筆算や分数が出現します。 かねてから、こいつらをいかに素早く組み上げるか、 ということを考えてきたが、何とInDesignの表組機能で作るという 手法にたどり着いた。 桁の並びは、セル内の文字揃えでぴったりくるし、 流し込みもタブ区切りのテキストで、コピペで一発。 さて、ここまではよかったのだが、問題は少数点。 セルとセルのちょうど境目に小数点をどうやっていれるかが問題。 最初は、下付きルビの一を調整すれば簡単に入る! とおもってやってみたのですが、 これをやると、修正が入ったときに、文字を打ち変えると 小数点がなくなってしまうという欠陥が… 修正時に元々あったものが無くなるというのは、 非常によろしくない。 そこで、これをどうやって克服したかというと、 まず、テキストの小数点に事前に適当な文字スタイルのタグを仕込む。 それをInDesignに取り込
今回で基本操作第3回目となりますが、このブログでは、InDesignで欧文組版をするための機能やその操作方法を説明しています。もし「InDesignの用語はわかるけど、欧文書体や欧文組版そのものについて、基本や言葉の意味がわからない…」または「もっと知りたい!」という方は、小林章氏 著『欧文書体』、高岡昌生氏著『欧文組版』(ともに美術出版社 刊)をぜひお手元おいて確認されるとよいと思います。 前回までの基本的な事項をまとめますと、 1.(段落パネル)コンポーザ=欧文コンポーザ 2.(文字パネル)文字揃え=欧文ベースライン 3.(段落パネル)行送りの基準位置=欧文ベースライン 4.(段落パネル)グリッド揃え=なし でした。 今回は「文字設定」のバネルの中の、「カーニング」「言語」(赤枠のところ)について説明します。 まず、文字設定パネルについて、日本語版と英語版で比較してみましょう。
前回までの基本的な事項をまとめます。 1.(段落パネル)コンポーザ=欧文コンポーザ 2.(文字パネル)文字揃え=欧文ベースライン 3.(段落パネル)行送りの基準位置=欧文ベースライン 4.(段落パネル)グリッド揃え=なし 5.(文字パネル)カーニング=メトリクス 英文引用符今回は、InDesignでの「英文引用符」についての機能や扱い方について説明します。 まず、念のため、「英文引用符」についておさらいします。 各フォント名の上部にある引用符が、いわゆる「まぬけ引用符」と呼ばれているものですが、InDesignでは「半角引用符」と読んでいます。欧文ではこの半角引用符は使用しません。フォント名の下部にあるものが、そのフォントが持つ「正しい引用符」です。InDesignでは「英文引用符」と呼んでいます。この欧文書体の正しい英文引用符には、左右の向きがあります(openとclose)
急なお知らせですが……「大阪DTPの勉強部屋」のえむさんのご尽力で「InDesign組版教室」という連続開催の勉強会のスピーカーを努めさせていただくことになりました。 私はInDesignでの書籍組版を主にしているのですが、例えば…デザイナーさんのInDesignを使用した書籍の指定フォーマットを確認させていただいて、その作成方法や各種スタイルの使い方など……「なんでやねん!?」と感じる事が多いのが現実です。 ※指定フォーマットとはいえ、段落スタイルも登録していない場合もありますし、書籍なのにテキストフレームしか使っていない場合もあります。 各種設定・機能をよく理解せず、見た目で判断する(Illustrator組版的な)結果オーライのお仕事が多過ぎる。 ならばそれらの基本的なことをちゃんとに理解すればいい、そうすることでInDesignの使い勝手も向上する…… その道案内くらいはお手伝い出
私が編集しているのは「新聞」なので、長さの単位が、ポイントでも級・歯でもなく、U = (11/1000) inch = 0.2749 mmなのです。そのためInDesignで組版する際、下のように半端な値で指定しなくてはなりません。文字サイズ:12 U = 13.411 Q行間:6 U = 6.706 H (行送り:18 U = 20.117 H) [←図1] ところがこのとおりに*フレームグリッドを設定しても、最後の行に文字が入らないまま、次の段に流れてしまうのです。 * 実は、後述のようにこのとおりではなかったのです。 フレームグリッドは25行分あるのに、24行目までしか入りません。 (画像をクリックしてみてください。大きく表示されます) フレームグリッドは縁をマウスでつかんでドラッグすると1行ずつ増減しますが、このフレームもそうやってつくったものです。 コントロールパレットを見
先日、「組む。 - InDesignでつくる、美しい文字組版」を購入しました。 ついでに、「DTP Booster 012」にも行って生でセッションを楽しんでまいりました。遅刻したけど。 そこで思ったこと、考えたことなどを以下述べます。ただしいつものように愚痴に近いかもしれない。 ひとついえることは「本来は、InDesignだけとして考えてはいけない」。 文字組版については、別にInDesignに頼らなくてもいい。他のソフトだってある。別にちまちまと手作業処理(紙の切り貼りなどを代表としたアナログ処理)をしたっていい。となると、「表現する道具に左右されない、純粋な知識および経験によって、判断および実ワークを行うべき」というのが本来のはず。道具に頼りきらず、振り回されきらないこと。ただし表現するための道具における表現処理方法(機能と制限)を知ることにより、より簡単・便利・柔軟に処理できるよう
本書では書籍の内容にそって、下記のサンプルデータをご用意いたしました。「はじめにお読みください」をご覧の上でご使用ください。 1:「なにも足さない、なにも引かない」の各種文字組みアキ量設定 2:禁則処理設定例 3:親・子・孫 段落スタイル例 4:参考の文字スタイル ・二倍ダーシを組むための垂直比率200% ・ちょんちょんを組むための等幅全角字形 ・アポストロフィーを組ための文字後のアキ量ベタ など 5:参考の合成フォント+特例文字 ・ちょんちょんを組む ・二倍ダーシを組む(応用例) 6:正規表現で一括検索・置換のためのクエリ ・ちょんちょんの一括検索 おまけ「文字クラス一覧」※ 「組む。」サンプルファイルダウンロード(1.2MB) 「組む。」おまけファイルダウンロード(600KB) ※おまけファイルは下記のような一覧をPDFファイルとしてまとめたものになります。 <おまけサンプル>
InDesign上での3字ルビ及び4字ルビの文字ルビかけ処理について、私の方法を……。 『日本語文書の組版方法(JIS X 4051:2004)』では、親文字列長がルビ文字列長未満の場合、つまりルビがハミ出す3字ルビや4字ルビは、「親文字群の前の文字が空き,平仮名,分離禁止文字又は和字間隔」、「後ろの文字空き,平仮名,終わり括弧類,句点類,分離禁止文字又は和字間隔」のいずれかの場合には、「ルビ文字を最大でルビ文字の文字サイズまで」かけて配置するとなっている*1。 ※ここで注意しなければならないのは、前の文字部分に「始め括弧類」がなく、前後共に「行頭禁則和字」及び「片仮名」がないこと*2。 始め括弧類については活版時代から行われている主に見栄え上の理由だと思われるが、「行頭禁則和字」については以前記事から続く計三つの記事をご参照願いたい。 「中付き/モノルビ」という設定で、InDesign
id:NAOIさんの「フレームグリッドの設定がテキストフレームでよみがえる」というエントリのコメント欄*1、「chataさん」の書き込みによって知ったこと。 割と重要なtipsだと思うのでメモしておく*2。 普通のテキストフレームで字取りを設定しても、アプリケーションデフォルトの13Qベースで処理される(青地部分)。 しかし、予め字取り処理したいベースとなる文字サイズでフレームグリッドを作成し、テキストフレームに変換したモノは、元のフレームグリッドの文字サイズで字取り処理される。 ※作例はすべて u+2015 を横175%とし2字取りとしてある ※青地の1行目は、16Q*175%>13Q*2W 故の結果 ※上記、説明不足で理解が難しいかも知れません。 同じ chata さんがInD-Boardの質問へのコメントとして簡潔に書かれていますので、以下をご参照ください。 記事No.5611 *1
少し前のtwitter上での話題から…… 段落先頭の1字下げを実現する方法には、全角スペース・インデント・文字組みアキ量設定の三つの方法が考えられるが、私はいつも「文字組みアキ量設定」を利用している。 理由? それが一番簡単でコントロールし易いから。 全角スペースの場合は、上の例のようにその行にアキが発生した場合に全角スペースと後続文字との間にもアキが割り振られることになり、結果的に全角以上の字下げとなってしまう*1。 インデントで設定する場合(QuarkXpressを使っていた当時はこれを使っていた)は、段落スタイル内のインデントで設定するのが一般的だろうが、もし文字サイズが変更になったらその数値も変更しなければならない*2。 また、共に段落先頭の括弧類の扱いによっては2種類の段落スタイルを使い分ける必要が出てくるのではないかと単純に思ってしまった*3が、これは文字組みアキ量設定で「後の
というわけで、[C]の状態に組みたいのです。欧文のなんか設定があるんですかね?ググってもフォーラム見ても解決しねぃです。調べすぎて疲れたよ…誰か教えてぷりーず。InDesign、もういやです…。っか、こんな組み方したい人なんていないよね…ほほ…だってクライアントがそうしろっていうんだもん…。 --- *追記…組版の得意な人たちに意見を求めて、 1.数字は全角にする 2.それをツメ調整でなんとかする という方法はどおだろ?と教えてもらった。 でもOTF使ってるからちょーっときびしいなあ…むずかしいです>< --- *追記2(2008-06-29) コメントで梅花藻さんが教えてくださった次の方法がいい感じです。いやもうなるほどーっていう。 ありがとうございまーす!! 1.文字組み[なし] 2.数字は一旦、全角数字に置換(文字種変換) 3.検索/置換で数字(^9)を、置換形式の設定-詳細文字形式
少し前の記事で触れた、「文字組みアキ量設定」の「優先度」の件を少し詳しく書いておく*1。大阪弁で言えば「ひつこいやっちゃなぁ」と言われそうだが…… 前回あげた例を再掲する。 共に全角分のアキが、設定に応じて割り振られているのだが…… 下の画像が、その設定内容のマズイ部分。 「その他の和字」対「平仮名/カタカナ」の部分には優先度「3」を設定してあるが、「その他の和字」対「その他の和字」の部分は「なし」のママ*2 「始め括弧類」対「その他の和字」には優先度「3」を設定しながら、「その他の和字」対「終わり括弧類」には設定せず「なし」のママ*3 というカスタマイズの際の不手際がその原因となっている。ともに優先度を「3」にしてあげれば特に問題ないのだが……。 私がカスタマイズする際に、ツメル方向にばかり頭がいって、逆にアキが優先度に従って割り振られることを失念していたイイ証拠でもある。 書籍などのタ
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