熊本・八代海の海底に、ほぼ円すい形の海丘(かいきゅう)が約80個も密集していることが海上保安庁の調査で分かった。どうやってできたかは、全く分からず、八代以外では見つかっていないという。海保は「専門家はぜひ研究してほしい」と呼びかけている。 「謎の海丘群」が見つかったのは、熊本県水俣市の西南西約10キロにある水深約30メートルの海底。海底地形調査で04年に偶然見つかり、解析を進めてきた。 約80個の海丘はいずれも直径約50メートル、高さ約5メートルでほぼ同じ大きさ。南北3キロ、東西2キロの範囲に、北西から南東へと並んでいる。付近に海底火山が活動した形跡はなく、成分は泥と砂。潜水士が海丘を掘ったが、中に生物はおらず、表面はカキの仲間のカキツバタに覆われていた。 人工的と思えるほど奇麗な円形のため、同庁海洋調査課は当初、土砂や廃液の投棄を疑った。しかし、大正時代の海図でもこのエリアだけ水深が浅く