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ブックマーク / wldintel.blog60.fc2.com (31)

  • ワールド&インテリジェンス 原発災害に参考にしたい医療専門家の意見

    ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です) 以前も書きましたが、出身地である福島県いわき市の友人たちとときおり話をします。あちらの現在の関心事はとにかく放射線問題ということです。 原発災害は一向に収束しませんが、それに関しては「インテリジェンスからいかにバイアスを排除するか」という観点から、反原発活動家よりも原子力工学専門家の意見を参考にするというが、私の基的な考えです。 それとは別に、放射線に関しては医療専門家の意見を参考にすべきというのが、私の考えでもあります。来、医療分野であるはずのことに、活動家や原子力工学専門家の意見が入ってくることで、問題を複雑にしてしまっているのではないか・・・そんな印象を強く持っています。 避難区域の住人の方々に関しては、同心円の避難区域を設定し

  • ワールド&インテリジェンス ビンラディン死亡後のアルカイダ

    ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です) ビンラディン殺害によって、報復テロを懸念する声がありますが、私はそう心配はしていません。 ビンラディンは世界最悪のテロリストと目されていますが、もともと人が自分でどんどんテロ作戦を取り仕切っていたというわけではなく、アルカイダというテロリストの同志グループを運営し、そのオーナーとして鎮座していたにすぎません。 かの911テロも、ビンラディンが首謀したと思っている人が多いと思いますが、彼はテロ計画を「承認」し、資金や人脈を「提供」したにすぎません(口出しはしましたが)。911は、ビンラディンから資金や要員を提供してもらったハリド・シェイク・ムハマドという男が、個人的に計画したものです。 アルカイダにおけるビンラディンの存在というのは従来そ

  • ワールド&インテリジェンス オサマ・ビンラディンを殺害したCIAタスクフォース&シール・チーム6の連携プレイ

    ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です) 5月1日(訂正/正しくは現地時間で2日未明)、米軍の急襲であのオサマ・ビンラディンがついに殺害されました。2001年の9・11テロから10年弱。長かったですね。 ビンラディンが潜伏していたのは、大方の専門家が予想していた「パキスタンのアフガン国境近くの山岳地帯」ではなく、パキスタンの首都イスラマバード近郊の町アボッタバードの隠れ家でした。 アメリカの軍・情報機関では、ビンラディン追跡は主に2つのシステムで動いてきました。1つは米中央軍のアフガン国内の拠点に設置された統合タスクフォースで、ここは米軍の特殊部隊が中心になり、そこに空軍部隊やCIAなどが参加するかたちになっています。主にアフガン=パキスタン国境エリアの「戦場」を捜索する武闘派の

  • ワールド&インテリジェンス 中東民主化と歴史の不可逆性

    ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です) 自由な言論空間は、どんな不満も媒介し、増幅させる性質を持っています。なので、インターネットが浸透すれば、いかなる独裁も民主化圧力に晒されることになります。現在、中東で起きている民主化の嵐は、要は「歴史の不可逆性」なんだと思います。 いくつかの中東諸国では、第二次世界大戦後の混乱の後、共産主義やアラブ民族主義の流行を経て、60~80年代に独裁体制が成立しました。独裁者たちは数多のライバルを血の粛清で葬ってきましたから、独裁権力の緩みは自らの死に直結します。そのため、独裁国家は非情な秘密警察機構を作り、人々を恐怖で縛りました。人々は独裁者を恐れ、口を閉ざして何十年も経過しました。選挙はほぼ100%の投票率で、為政者はほぼ100%の得票で信任さ

  • ワールド&インテリジェンス ネット・インテリジェンス機関の有効性

    ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です) 前エントリーの話の続きです。 いくつかの中東のネット・コミュニティに参加してわかったのですが、この手法を使うと、現地にあっという間に情報源が構築できて、現地からのナマ情報がどんどん入手できるようになります。真偽不明の情報ばかりですが、ダラアの件のように、事実であることもあります。ということは、インテリジェンス機関はそういった手法を使えば、かなり効率よく現地情報を収集できます。 おそらく欧米の主要インテリジェンス機関は、すでにそれを実行していると思います。「未確認情報の山」ではありますが、こうした手法によって、彼らの情報収集力は格段にアップしているものと推測できます。 それに加えて特筆すべきは、このツールによって、単に「情報を集める」だけで

  • ワールド&インテリジェンス 瀬戸際外交という幻想

    ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です) 現在発売中の『プレジデント』に、短い記事ですが、「月50ドルのフォローサイトも出たウィキリークス」という記事を寄稿しました。ウィキリークスのオリジナル・サイトへのサイバー攻撃もありましたが、その一方ではさまざまなミラーサイトやフォローサイトが出現している様を紹介しました。 また、日発売の『週刊SPA』の記事「Xデーは'11年4月 北朝鮮の核が東京に落ちる!?」にコメントを採用していただきました。表題の日付はともかく、ウラン濃縮で核ノドン配備が秒読みに入ったことは事実ですので、その脅威について意見を述べさせていただいています。 北朝鮮のニュースに関しては、いまだに「アメリカを交渉に引きずり込むために挑発している」という解説が多くみられます

    zyesuta
    zyesuta 2010/12/28
    「アメリカとの交渉が主目的というよりは、アメリカとの交渉で時間を稼いでいる間に、核ミサイルを開発してしまおうということが主で、その過程で経済援助を引き出せれば儲けものということでしょう。」 / 同感
  • ワールド&インテリジェンス 国際テロ問題を学ぶ道

    ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です) 先日、「インテリジェンスを学ぶ道」と題するエントリーを書いたところ、知人から「じゃ、国際テロ問題を勉強するとしたら?」と聞かれました。 そこで、たとえば日の大学で国際テロ問題を学ぶとすればどうすればいいかを考えたのですが、そう言えばインテリジェンス論と同じくらいに「ないなー」と思い至りました。 基的には、やはりインテリジェンス論と同様に、国際関係論や国際政治学の学部で学び、自分で〝テロ学”を研究テーマに選択するということになろうかと思います。 とはいえ、もちろんこの分野を独自に研究されている先生方はいらっしゃいますので、そうした先生のおられる大学・学部で学ばれることもたいへん有意義であろうと思います。地域研究、国際紛争あるいは国際法の

  • ワールド&インテリジェンス 北朝鮮軍砲撃の理由

    ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です) 昨日、TBSの夕方ニュース「Nスタ」にお招きいただき、北朝鮮軍の砲撃に関して少しですが解説させていただきました。 また、日15時より、TBSのCS放送「ニュースバード」の番組「ニュースの視点」に出演させていただき、同事件についてお話させていただく予定になっています。21時から再放送もあります。 さて、今回の事件と例のウラン濃縮施設をアメリカの視察団に公開した件などについて、「アメリカを交渉の場に引きずり出すためのカード」という見方の方が多いですが、私は少し違う印象を持っています。 今回の砲撃に関しては、北朝鮮は軍事をやっているのだろうなという印象です。もともとあの海域は、韓国側が設定した北方限界線がぐっと北朝鮮の領土近くまで攻め入ってい

  • ワールド&インテリジェンス 戦場カメラマンのなり方

    ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です) 理由は言うまでもありませんが、ここ数ヶ月というもの、「戦場カメラマン」というキーワード検索で当ブログを覗いてくださる方が非常に増えています(→該当エントリー)。「戦場カメラマン なり方」で検索している人もいます。気で戦場カメラマンになりたい人なのでしょうか? また、当ブログで最近、過去の戦場取材の写真をアップしましたが、それで「戦場って、どうやって行くの?」などと聞かれたことが何度かありました。 人の生きる道は人それぞれですし、当然危険もありますから、私から決して他人様にはお薦めしませんが、真面目にそうした道を志す若い人の気持ちもわからないではありません。私自身は、戦場カメラマンというのは他人の不幸でメシをっている究極のパパラッチだと

  • ワールド&インテリジェンス スパイになる方法

    ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です) 「学べるニュース」でイギリス秘密情報部MI6の一般公募の話をやっていましたが、じつは一般の日人が応募できる情報機関もあります。仕事内容はそんなハードボイルドではないでしょうが、そこで超優秀な人材と認められば、もしかしたらCIAにスカウトされるかもしれません。日ではなくアメリカの機関ですが、「どこの国でもいいからインテリジェンス・オフィサーになりたい!」という方がいたら、他国の国益のために働く覚悟で応募してみてはいかがでしょうか。 その情報機関は、米陸軍情報保全コマンド第500軍事情報旅団(ハワイ)隷下の第441軍事情報大隊といいます。米軍のための情報収集と防諜を任務としていて、部は神奈川のキャンプ座間ですが、赤坂プレスセンター(六

  • ワールド&インテリジェンス 江畑謙介氏の凄さ

    ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です) 亡くなられた江畑謙介さんは、非常に緻密な文章を書く方でした。私は編集者としてムックに原稿を書いていただいたことがあります。マイナーな若者向けムックであったのにも関わらず、快く引き受けていただいたのですが、その際、「文章に手を加えない」という条件を提示されました。聞くと、編集サイドに文章に勝手に手を加えられ、意味が変わってしまった経験が何度かあったのだということでした。 実際、雑誌やムックの編集現場では、執筆者の文章を直すということが日常的に行われています。私は編集者とライターを両方やっているのですが、編集者のときには「直されないような原稿を書いてこっちにラクさせてよなー」とか思いながら直しを入れますし、ライターのときには「そんなところ