『教師の友』95年9月号掲載 「この国のよそ者」 ヘブライ11:13~16 【説教例】 1952年、札幌で、浅見仙作という84歳のおじいさんが静かになくなりました。その仙作さんの話です。 仙作さんは1868年、新潟県に生まれ、若いころ北海道にやってきました。ずっと農業をしていたのですが、いろんな災害にあって苦しむ中で、キリスト教を信じるようになりました。 50歳を過ぎて体を壊し、農業をやめて札幌でおふろ屋さんを始めました。「人の身も心も清める素晴らしい仕事だ」と言っていたそうです。仕事のほかに、北海道各地を訪ねてたくさんの人にキリスト教を伝えました。 仙作さんが年をとってきたころ、日本は中国との戦争を始め、やがてアメリカなとたくさんの国々と戦い始めました。仙作さんはいつも、戦争は神さまのみこころに背くことだから絶対反対だと言っていました。戦争が激しくなってくると、軍や警察は、そんな