[はじめに] 『四次元』5号(昭和52年(1977)5月)「特集・石原吉郎」所収の一色真理の評論。 石原吉郎は、鹿野登美宛て手紙(昭和52(1977)年4月)のなかで、「鹿野君の行動について、大へん行きとどいた分析があります」と評している。 一色真理(いっしき・まこと)プロフィール 1946年名古屋市生まれ。早稲田大学第一文学部露文専修卒業。詩集「戦果の無い戦争と水仙色のトーチカ」(新世代工房)、*「貧しい血筋」(冬至書房)、*「純粋病」(詩学社・第30回H氏賞受賞)、*「夢の燃えがら」(花神社)、*「真夜中の太陽」(花神社)、「DOUBLES」(沖積舎)、「元型」(土曜美術社出版販売)。自伝小説「歌を忘れたカナリヤは、うしろの山に捨てましょか」(NOVA出版)。日本現代詩人会会員。日本文芸家協会会員。「黄金時代」同人。ニフティ・サーブで夢の記録を中心とするパティオ「夢の解放区」を主宰。(
シュテファン・ゲオルゲの詩の一節に、以前から妙に心ひかれる一句があった。 まつ毛にとまる粉雪は わきでた涙かとばかりうちふるえ という個所である。長い間、私にはこの詩句が、何故かくばかり心をひきつけるのかが、よくわからなかった。このたび、ようやくその秘密の一端がわかったような気がするので、以下その覚書を書きつけておきたい。 折にふれ、日ごろの生活に立ち止まるときなど、幾たびかこれを口ずさんだものである。もっとも、暗唱できるのはここだけで、その前後はよく憶えていない。あらためて調べてみると、私が憶えているのは富士川英郎の翻訳のようである。念のため、原文を普通のドイツ語で表記し直したものとその大意を示しておく。(ゲオルゲは綴りや表記法を自分流にするので、わかりやすく書き直しておく) Die Steine die in meiner Strasse staken Verschwanden all
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