民主、自民、公明など与野党は19日、政府が今国会に提出している放送法改正案について、野党側の要求を受け入れる形で内容を修正することで一致した。修正法案は来週にも審議入りする見通しで、今国会で成立する公算が大きくなった。 修正法案は、NHK経営委員会にNHK会長を加える条文を削除する。野党側は「NHK会長の権限強化につながる」と反対していた。NHK経営委員の就任条件の緩和措置も見送る。また、同一資本が新聞やテレビ局を支配する「クロスメディア所有」の規制強化を検討する付則も削除が決まった。 放送法の改正は、地方テレビ局への経営支援をしやすくするための出資制限緩和などが柱。法案には当初、電波監理審議会(総務相の諮問機関)の調査・提言機能の強化規定が盛り込まれていたが、野党側の反対で削除されるなど、内容の修正を繰り返す異例の経緯をたどっている。【赤間清広】