JR福知山線の電車が脱線しマンションに激突、大破した電車=兵庫県尼崎市で2005年4月25日、本社ヘリから関口純撮影 JR福知山線脱線事故から20年となり、鉄道業界では運転士らの人為的ミスを巡って模索が続いている。大規模事故を起こした場合、事業者自体が刑事責任を負うべきだとする声も根強い。未曽有の事故が投げかけた課題はまだ残されている。 巨大な事故を起こした企業責任のありかはどこにあるのか。脱線事故をきっかけに「組織罰」の導入を求める声が相次いだが、議論が活発とは言いがたい状況が続く。 【関連記事】 ■「人為的ミス起こりうる」を前提に 鉄道各社の「事故の芽」摘む努力 ■鉄道7社、ミスは懲戒処分せず 福知山線事故で「懲罰的指導」問題視 事故後、JR西日本の歴代社長4人が業務上過失致死傷罪に問われた。現場の急カーブで自動列車停止装置(ATS)を設置するなどの安全対策を取るべきだったかなどが争わ
