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ブックマーク / blog.goo.ne.jp/idconsult (7)

  • 既視感 Dejavu 感染症科と消化器科の連携 - 感染症診療の原則

    以前、HIVを治療する感染症科とHBVを治療する消化器科の連携が重要とされました。それは・・ 編集長がHIV診療の最前線にいた頃、重要なHIV治療薬・ARTのひとつに3TC[Epivir (Lamivudine)]というのがありました。3TCはARTの基骨格であり、これが安全で良く効くのですが、簡単に耐性を取られるため、「決して3TCのみ単剤投与は駄目」が原則でした。 他方、HBVの治療薬として肝臓の専門家も同じ薬を使っていたのですが、この時は勿論、「単剤投与」もあり。 問題はHIVとHBVの共感染の症例です。 もし肝臓の専門家がHIV感染症を知らずに(時に知っていても)3TCをHBVに対して単剤投与すると、HIVが簡単に3TC耐性を獲得、後でHIV感染症診療が難しくなるという問題。 HIVを治療する感染症科とHBVを治療する消化器科の連絡が重要とされました。 同様の問題がHIVとHCV

    既視感 Dejavu 感染症科と消化器科の連携 - 感染症診療の原則
    El_Fire
    El_Fire 2018/08/25
  • ワクチン不足の中での麻疹の広がり - 感染症診療の原則

    嫌な予感は予感で終わりますように。 昨年、関西空港等を中心に麻疹が広がりを見せました。そうはいっても昔よりも接種率が高くなっているため、2008年のような大規模な流行にはならなかったのですが、1000-2000人に1人死亡するくらいに怖い病気であることはかわりありませんし、今も特効薬はなく、重症化しても対症療法しかありません。 小さなお子さんや妊婦さん、免疫が下がるような治療をしている人たちの近くでこのウイルスが流行するような事態は避けないといけないのですが、2017年3月に入ってから、山形県の自動車学校で広がった麻疹の流行がまだ止まっていません。 今日までに25例ほど把握されているそうですが、ワクチン接種をしていると軽い症状の人もいるので(修飾麻疹)、全部を把握できているのかはわかりません。 1例目の横浜の人は渡航先のバリ島で感染したと推定されていますが、3月2日に山形県に移動し、3日に

    ワクチン不足の中での麻疹の広がり - 感染症診療の原則
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    El_Fire 2017/03/27
  • elizabethkingia(エリザベトキンギア) - 感染症診療の原則

    米国ウィスコンシン州の病院で把握されているアウトブレイクは、専門家チームが入った今もまだ全体像ははっきりしていないとのニュース。 どんなアウトブレイク?ということでは、パターンとしてはアシネトバクターに似ています。 CDC Investigates Elizabethkingia, The Rare Blood Infection Behind 18 Deaths In Wisconsin ウィスコンシン大学がQ&Aを掲載。 菌について。 米国CDCで新生児の髄膜炎を研究していた細菌学者Elizabeth King先生のお名前がこの菌の名前の由来。 "unclassified bacteria associated with pediatric meningitis" を研究されていたんですね。 市中でヒトヒトで広がるような菌ではありませんが、院内感染対策に関わる専門家の間では注目されてい

    elizabethkingia(エリザベトキンギア) - 感染症診療の原則
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    El_Fire 2016/03/21
  • その後のエボラ - 感染症診療の原則

    報道が扱わなくなると関心低下→その後がどうなったかわからないので、人々に記憶としてうっすら残るのはじゃんじゃか報道されていたヒートアップ中の情報精度に問題があるときのイメージ、ということがあります。 例えば、産婦人科の人手不足等を背景に問題となった大野病院事件。 医療関係者はこの後どのようになっていったのか、情報を追えている人もいると思いますが、一般の人では今でも「医師」「病院」のままかもしれません。 「続報」を伝えるジャーナリストや媒体が増えるといいですね。 この関連で、エボラがその後どうなったのか、、という話を紹介したいと思います。 潜伏期間の倍つまり21×2の42日間、新規の感染が発生しなくなれば、一応アウトブレイクが終わったと考え、その後は強化サーベイを続けて「当に新規感染はとまっているのか」をチェックします。 何日やればいいのか決まりがあるわけではありませんが、便宜的に90日間

    その後のエボラ - 感染症診療の原則
  • ミステリーではなくなった米国のエボラ2次感染 - 感染症診療の原則

    米国テキサス州の病院で、2例目の2次感染がおき、さらに報道が加熱してます。 恵まれた設備の米国でなぜこんなことがおきるのだ?ということが不安の根底にありました。 もっと過酷な状況のMSFでおきないことがなぜ理想的な環境と思われる米国でおきたのか?です。 CDCが「なぜ?」を鋭意調査をしているなか、衝撃的な展開がありました。 テキサスの病院のナースから内部批判がメディアに伝わっています。 事実はみなが知りたかったことですが、コミュニケーションとしてはますます難しい状況になっています。 しかし。なぜ?は解明されました。残念な内容ですが。

    ミステリーではなくなった米国のエボラ2次感染 - 感染症診療の原則
  • ※数値修正 「風疹流行は日本国内だけでなく世界的な問題」 CDC - 感染症診療の原則

    Nationwide Rubella Epidemic ― Japan, 2013 まあ、毎日、編集部が血反吐を吐きながら戦っている風疹ですが 、ついに米国連邦組織からしっかり名指しで指摘されています。 情報は感染研のひとたちがまとめたのだそうです・・・ Morbidity and Mortality Weekly Report (MMWR) June 14, 2013 / 62(23);457-462 http://www.cdc.gov/mmwr/preview/mmwrhtml/mm6223a1.htm?s_cid=mm6223a1_w Editorial Noteで曰く: この流行の影響は「日だけでなく、国際的な問題・・」 風疹の流行をBlock出来ている米国地域で風疹が再度広がるのは輸入感染症・・と。 日から世界に広がる風疹の問題は、既に風疹を退治した国家は常に高いレベルでの

    ※数値修正 「風疹流行は日本国内だけでなく世界的な問題」 CDC - 感染症診療の原則
    El_Fire
    El_Fire 2013/06/14
  • ナチュラル志向と感染症 - 感染症診療の原則

    先日話題にしたホメオパシーもそうですが、妊娠・出産がらみで突然「自然派」「なるべく自然に」にはまっていく人がいます。 自然に、の定義やイメージは人によって異なりますが、時にだいぶ偏っている場合があります。 妊娠出産にはもともと潜在的なリスクがありますし、世界が妊婦や新生児・乳幼児の死亡を減らすためにこれまで様々な介入・対策をしてきた結果、今のようなレベルの安全があります。 そのようなことは自然じゃない、となると、介入をしない状態のリスクも引き受けるのか?ということになります。 たとえば「ワクチンって自然じゃないわ!昔は皆、自然になって、免疫もしっかりついていたのよ!」というワクチン反対派の説明があるのですが、その分たくさん死んだり後遺症が残っていたわけです。 それが自然といえば自然。 「なるべく自然に産みたい」人は助産院での出産を志向する人がいます。 改正医療法では、歯科や助産院でも感染管

    ナチュラル志向と感染症 - 感染症診療の原則
    El_Fire
    El_Fire 2010/06/28
    自然派、大いに結構。ただし、死亡率も先史時代の死亡率になるけどね。(乳児死亡率が高く、平均寿命20歳とかだったよね。)
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