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ブックマーク / univ-journal.jp (77)

  • 安倍首相、ムーンショット型研究開発制度推進を指示

    政府の総合科学技術・イノベーション会議が首相官邸で開かれ、安倍晋三首相はムーンショット型研究開発制度の推進を平井卓也科学技術担当大臣に指示した。ムーンショット型研究開発は従来の延長線上になく、より大胆な発想に基づく挑戦的な研究開発で、研究力低下が深刻さを増す日の現状挽回を目指す。 研究力強化で必要なのは、人材と資金、環境だが、これまでの取り組みでは一定の成果を得られるにとどまり、抜的な解決に至っていない。この間、研究力は米国や中国など海外の主要国に水を開けられ、日の地盤沈下が続いている。 この現状を打開するため、総合科学技術・イノベーション会議主導で計画しているのが、ムーンショット型研究開発。平井担当相が会議の席でこれまでの検討状況について報告した。 これに対し、安倍首相は「野心的な目標を早急に取りまとめ、達成に向けて速やかに実行に移してほしい」と述べた。 参考:【内閣府】総合科学技

    安倍首相、ムーンショット型研究開発制度推進を指示
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    El_Fire 2019/05/23
    安倍政権、日本の科学技術に終止符を打ちかねんな……
  • 親の応援が幼児の成功に対する認知処理を変える 東京大学と中部大学が初めて確認 | 大学ジャーナルオンライン

    東京大学大学院総合文化研究科の開一夫教授と中部大学人文学部心理学科の川大史講師は、 脳波の一種である「事象関連電位」を用いて、親の応援が幼児の成功・失敗に対する認知処理を変えることを世界で初めて突き止めた。 研究グループは、課題への正解・不正解により示される事象関連電位(脳波の一種で特定の刺激に対して生じる一過性の電位)を用いて認知処理を検討した。5歳児21名に対し、指定された動物のイラストがコンピューター画面の左側に表示されたか、右側に表示されたかをボタン押しによって回答させる認知課題を実施。この際に1人で行う状況と、親が隣で応援しながら行う状況を設定し、成功(○)・失敗(×)に対する脳活動を計測した。 実験の結果、親が隣で応援しながら課題を行った場合は成功・失敗を区別して認知処理できたが、1人で行った場合は区別して処理できなかった。また、親の応援がある場合は成功に対する報酬陽性電位(

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    El_Fire 2018/10/18
  • 決断の多様性が集団のメリットを高める、京都大学が数理統計学的に証明 | 大学ジャーナルオンライン

    京都大学のJuan Wang 博士課程学生(研究当時)と山田亮教授は、集団における個人の決断の多様性の意義を数理統計学的に検討し、個人が下す決断が多様であることの重要性を数値で示すことに成功した。 今回、未知の病気が発生し、有効性の不明な2つの治療法があると仮定し、統計学に基づく期待治癒率に従って治療法を選択する集団と、それよりも「楽観的な発想をする人」の集団とを比較した。また、「悲観的な発想をする人」の集団との比較、さらに、楽観的な人も悲観的な人もいるという想定に基づいた「いろいろな人」からなる集団についても調べ、各集団について集団全体としての治癒率をコンピュータにより計算した。 その結果、2つの治療法の治癒率がかなり高い場合には、楽天的な集団の場合に集団全体の治癒率が高くなった。また、楽天的な人と悲観的な人の混成集団の場合も、楽天的な均質集団に認められた特徴がある程度認められた。今回の

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    El_Fire 2018/10/08
  • 肺炎球菌の8割以上が薬剤耐性に、新潟大学院生らが報告 | 大学ジャーナルオンライン

    新潟大学の永井康介歯科医師(歯学系大学院生)らの研究グループは、市中肺炎球菌の8割以上が抗生物質(マクロライド系)の効かない耐性菌であることを明らかにした。 これまで、耐性菌は大規模病院の入院患者に増加していると考えられていた。しかし、今回の研究により、2014年から2017年にかけて新潟市の中耳炎患者から分離された2,608株の肺炎球菌のうち、82%がマクロライド系抗生物質(注)の効かない耐性菌と判明。市中において日常生活を過ごす人達にも、マクロライド系抗生物質が効かない耐性肺炎球菌が広く流布していることを示した。さらに、市中肺炎球菌の38%はペニシリン系抗生物質に耐性であり、両方の抗生物質が効かない菌やニューキノロン系抗生物質にも耐性な多剤耐性菌までが市中に分布していることが分かった。 経口マクロライド系抗生物質は国内使用量が多く、政府は2020年までにその使用量を半減させる目標を掲げ

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    El_Fire 2018/10/08
  • カンジダ菌が痛みやかゆみを生じさせる分子メカニズムを解明 大阪大学など | 大学ジャーナルオンライン

    我々の皮膚や膣に常在する真菌の一種であるカンジダ菌。通常は人体に害を及ぼすことはないが、抗癌剤や抗菌薬、ステロイドなどの投与によって免疫系と細菌叢の恒常性が攪乱されると、病原性の高い状態に変化して増殖をはじめ、口腔粘膜・外耳道・陰部・手足の指間部にしつこい痛みとかゆみを伴った発疹をひきおこすことがある。しかし、カンジダ菌の「どのような成分が、どの細胞の、どのような受容体を刺激することで」こうした不快情動が惹起されているのか、これまで全くわかっていなかった。 ATPは細胞のエネルギー源として重要な物質で、小胞性ヌクレオチドトランスポーター(VNUT)とよばれる分子の働きにより、分泌顆粒の形で細胞質にストックされていることが知られる。そこで、VNUT阻害効果を持つ治療薬をマウスに投与したところ、CSBGによる痛みやかゆみが顕著に改善した。このことから、VNUTは真菌随伴症状をとるための理想的な

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    El_Fire 2018/09/30
  • 脳科学データに基づきうつ病患者を分類、抗うつ薬が効かない群も 広島大学 | 大学ジャーナルオンライン

    広島大学の研究グループは、広島大学精神科で収集されたデータの解析により、うつ病患者を3つのグループ(サブタイプ)に分けることに成功した。さらに、このうちの1つのグループでは、抗うつ薬である選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)に対する治療効果が低いことを明らかにした。 研究では、広島大学精神科の被験者(うつ病患者および健常者計134名)のMRIを用いた脳機能画像解析データや脳由来神経栄養因子などの血中バイオマーカー候補物質と、心理検査や問診結果に基づく臨床評価指標を、人工知能の一つである機械学習を用いたベイズ多重共クラスタリング手法を用いて統合的にパターン解析した。その結果、右角回を中心とした脳のデフォルトモードネットワークの安静時脳活動および幼児期のトラウマ経験により、うつ病患者を3つのサブタイプに分類できることがわかった。 さらに、このうちの1つのグループが、うつ病診療で最も頻

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    El_Fire 2018/09/30
  • 糖・エタノール生産用作物「ソルガム」の乾汁性決定遺伝子を発見 東京大学など

    東京大学などの研究グループは、世界五大穀物の一つ、ソルガムの乾汁性決定遺伝子を世界に先駆けて単離することに成功した。さまざまな製糖・エネルギー作物における品種改良の効率化に役立つものと期待される。研究グループには、農業・品産業技術総合研究機構、名古屋大学、国立遺伝学研究所、基礎生物学研究所、株式会社アースノート、信州大学などが参加している。 そこで研究グループは、遺伝子の特定や機能の解明を試みた結果、ソルガムの乾汁性を決定する遺伝子を発見し、染色体上の位置を突き止めた。さらに、茎の主要組織の一つで、水分や養分を貯蔵する役割を担う「茎柔組織」において、茎水分含量の低下をもたらす大規模なプログラム細胞死(遺伝的制御による能動的な細胞死)の発生にこの遺伝子が重要な役割を果たしていることが判明した。 製糖・エネルギー作物における茎水分含量の増大は、茎搾汁液の生産量や生産効率の向上につながる。一方

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    El_Fire 2018/09/16
  • 宇宙空間での、電磁波を介したエネルギーの輸送 東京大学ほか | 大学ジャーナルオンライン

    2018年9月14日 宇宙空間での、電磁波を介したエネルギーの輸送 東京大学ほか 大学ジャーナルオンライン編集部 東京大学の北村成寿氏が率いる国際研究チームは、MMS(Magnetospheric Multiscale)衛星編隊からのデータを解析し、粒子の密度が低い地球周辺の宇宙空間において、粒子から電磁波、電磁波から異なる種類の粒子へと、エネルギーが輸送されている過程を検出することに成功した。 地球周辺の宇宙空間において、人工衛星に障害を与えるほどの高エネルギーをどのようにして荷電粒子が獲得するのか。私たちの身の回りでは、分子や原子同士は衝突することによってエネルギーをやりとりする。一方、大気圏の外では物質の密度が低く、粒子同士はめったにぶつかることがない。ぶつかることなくエネルギーがやりとりされるのには、電磁波が関係しているという。 MMS衛星編隊は、NASAが2015年に打ち上げた衛

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    El_Fire 2018/09/15
  • パーキンソン病の新たな治療薬候補、他疾患で承認済みの薬剤から発見

    東京大学大学院医学系研究科神経内科学の戸田達史教授と、神戸大学大学院医学研究科神経内科学の上中健医師らは、薬剤データベースなどを利用した解析により、悪性黒色腫に対する薬として承認されているダブラフェニブが、パーキンソン病の進行を抑制する可能性を持つことを見出した。 戸田教授らは、2014年に大阪大学の岡田随象教授が開発した薬剤スクリーニングの手法に着目した。これは、ゲノムワイド関連解析の結果と薬剤データベースやタンパク質間相互作用のデータベースを活用し、ドラッグリポジショニング(既に特定の疾患で承認されている薬剤の中から新たに別疾患に使える薬を見出す手法)を含めた新規治療薬の同定を行うもの。この解析で、57種類の他疾患で承認されている薬剤がパーキンソン病の治療薬候補として同定された。 同定された候補薬剤を用いて培養細胞やマウスのパーキンソン病モデルにおいて検証を行ったところ、ダブラフェニブ

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    El_Fire 2018/08/28
  • 分娩直前の抗菌薬使用により乳児の腸管内ビフィズス菌の割合が低下 順天堂大学など

    順天堂大学の井成昭助手らの研究グループは、アサヒグループホールディングス株式会社コアテクノロジー研究所、岩手県立磐井病院との共同研究により、日人の早期乳児期における腸管内ビフィズス菌占有率が、分娩直前の母体への抗菌薬投与により低下することを明らかにした。 研究では、分娩時に感染予防のため行われることがある母体血管中への抗菌薬投与が、早期乳児の腸内細菌叢にどのような影響を与えるかを、健常な日人乳児33名の糞便を集め検証した。 その結果、母体血中への抗菌薬投与によりビフィズス菌の占有率は有意に低下し、腸内細菌の多様性に関しても抗菌薬投与の有無により明らかな差が認められた。一方、分娩様式(帝王切開か自然分娩か)の違いで、ビフィズス菌の占有率および腸内細菌の多様性について大きな差はみられなかった。 今後は、ビフィズス菌の定着の違いや腸内細菌叢の多様性の違いにどれだけの臨床的な意義があるかの解

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    El_Fire 2018/08/28
  • 日本学生支援機構、社会貢献債300億円を9月発行へ

    学生支援機構は9月7日、使途を社会的な課題解決に限定した債券「ソーシャルポンド(社会貢献債)」300億円を発行する。世界的なESG(※1)評価機関であるフランスのヴィジオアイリスから国際資市場協会が定義する社会貢献債の原則に適合するとの評価を取得しており、今後奨学金の原資をすべて社会貢献債で賄う。 日で社会貢献債の発行は2016年の国際協力機構(JICA)以来になる。日学生支援機構は奨学金事業が国連の持続可能な開発目標(SDGs)のうち、「すべての人に質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する」とした目標4に該当するとして発行に踏み切った。 日学生支援機構は学生向け奨学金の原資としてこれまで、年間1,200億円前後の財投機関債を発行してきた。今後はすべての資金調達に社会貢献債を活用することにしている。 ※1 ESG 環境、社会、ガバナンスの英語の頭文字を組み合わせた言葉で、

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    El_Fire 2018/08/28
  • ダイヤモンド中でエラー耐性のある量子演算処理に成功 横浜国立大学

    横浜国立大学の小坂英男教授らの研究グループは、ダイヤモンド中の窒素空孔中心にある電子や核子のスピンを量子ビットとして用い、室温の完全無磁場下で、操作エラーや環境ノイズに耐性を持ち自在に多量子操作ができる万能な量子ゲート操作に世界で初めて成功した。室温万能量子コンピューターの実現が期待される。 研究では、磁場を完全に排除し、エネルギー差のない上向きと下向きのスピンを量子ビットとして用いた。エネルギー差がないため操作が困難になるが、操作エラーや環境ノイズに耐性がある。研究グループは、室温でも安定なNV中心にあるスピン量子ビットに、2の直交したワイヤーから「偏光したマイクロ波」を印加して幾何学的に量子操作することを提案し、量子ゲート操作(量子情報の演算基単位)の実験に成功した。「幾何学量子ビット」と名付けたこのスピン量子ビット操作手法は、課題であったエラーを排除して操作精度の限界を実質上なく

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    El_Fire 2018/08/25
  • 乱数検定の長年の懸案、離散フーリエ検定テストを完全修正 京都大学

    現在、携帯電話など世界中で用いられている標準暗号(AES)。このAESが2001年に選定された際、評価ツールとして乱数性評価テストNIST SP 800-22が使われた。ところが、その一つである「離散フーリエ検定テスト」(略してDFTテストと言う)が理論的に誤っていることが、2003年に公表された。 それ以降、世界中の多くの機関・研究者が正しいDFT検定を追求し、数々の修正提案を出してきた。しかし、それらの修正案は、ある“疑似乱数が良い乱数である”という仮定を基準として成立するもので、評価対象である乱数の乱数性を仮定する評価に依らずに、参照分布の正確性を数学的に独立に証明できる完全な修正提案はなかった。 このテストは全ての暗号評価・乱数の乱数性の評価に直接応用することができる。さらに、AESの後継となる次世代標準暗号選定では、より正確なランダム性が要求されるため、その際の重要な標準乱数評価

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    El_Fire 2018/08/11
  • 沖縄本島南方沖でプレート間の固着域を発見、巨大地震の懸念 名古屋大学など

    沖縄島南方沖でプレート間の固着域を発見、巨大地震の懸念 名古屋大学など 大学ジャーナルオンライン編集部 名古屋大学の田所敬一准教授、琉球大学の中村衛教授、静岡大学の安藤雅孝客員教授らの研究グループは、沖縄島南方の琉球海溝沿いにプレート間が強く固着している場所(固着域)があることを海底地殻変動観測の結果から新たに発見した。 そこで、琉球列島よりも海溝に近い場所で地殻変動を測定するため、研究チームは、沖縄島から約60km南方の水深2300~2900mの海域2カ所(琉球海溝からそれぞれ55km と70kmの地点)で約10年間海底地殻変動の調査を実施した。 この結果、両地点で沖縄島に向かって動いていることが明らかになった。動きの大きさは、海溝に近い地点では6.3cm/年、もう1ヵ所では2.1cm/年だった。これらの動きは、陸側のプレートがフィリピン海プレートの沈み込みに引きずられて動いてい

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    El_Fire 2018/08/10
  • 異なる金属を組み合わせ、予想外の性質をもつ物質の合成に成功 埼玉大学

    埼玉大学の斎藤雅一教授らの研究グループは、異なる二つの金属を組み合わせて合成した化合物の性質を調べたところ、それぞれの金属からなる化合物の性質は現れず、全く異なる物性が発現することを発見した。 研究グループは、炭素π電子系(炭素二重結合に生じる骨格)にスズを組み込んだ独自の配位子を開発し、これを用いてトリプルデッカー型錯体の合成に成功していた。今回、この配位子を用いて二つの異なる遷移金属原子(ルテニウムとロジウム)を挟み込んだ化合物の合成に成功した。この化合物の性質を調べたところ、それぞれの金属からなる化合物の性質は現れず、全く異なる物性が発現した。 この結果は、異なる二つの金属原子を組み合わせることにより、それぞれの金属原子を含む化合物にはない性質を創りだすことを示している。つまり用いる金属原子の様々な組み合わせを研究すると、望みの性質または思いもよらない性質をもつ多種多様な化合物を創製

    異なる金属を組み合わせ、予想外の性質をもつ物質の合成に成功 埼玉大学
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    El_Fire 2018/08/04
  • 大腸がんは進化パターンを変化させて難治化することを発見 九州大学など

    九州大学の三森功士教授の研究グループは、東京大学、大分大学と共に、大腸がんの腫瘍内多様性の獲得原理を説明する新たな進化モデルを構築した。腫瘍内多様性を伴う難治がんを克服する次世代のがん治療法開発が期待される。 がんの発生・進展において直接的に重要な役割を果たす遺伝子変異は「ドライバー変異」と呼ばれる。今回の解析の結果、早期がんではがん細胞の増殖、生存に有利に働く複数のドライバー変異が一腫瘍内に散在し、自然選択を受ける「ダーウィン進化」を生じていた。 一方、正や負の自然選択に関わらず自然に起こる突然変異は「中立変異」と呼ばれるが、進行がんにおいては、がん細胞の増殖、生存には影響を与えない無数の中立変異が蓄積する「中立進化」によって、腫瘍内多様性が創出されており、進化のパターンは変化していることが明らかになった。また早期がんに比べて進行がんでは有意に染色体コピー数異常が多いことも明らかとなり、

    大腸がんは進化パターンを変化させて難治化することを発見 九州大学など
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    El_Fire 2018/07/30
  • 生命活動の燃料「ATP」を観察する3色の蛍光センサーを開発 早稲田大学など

    早稲田大学と東京工業大学らの研究チームは、細胞の中のエネルギー代謝で中心的な役割を果たしているアデノシン三リン酸(ATP)を検出する、赤・緑・青(RGB)色の蛍光ATPセンサーの開発に成功した。今回の成果は他に東京大学、シンガポール国立大学、ハーバード大学との国際共同研究によるもの。 研究チームは、標的とするATPに特異的に結合するタンパク質(ATP合成酵素の一部)と、蛍光を発する色素を含む蛍光タンパク質をペプチドリンカーでつなぎ、その長さやリンカーを構成するアミノ酸の種類を独自の手法で最適化することで、青・緑・赤色の蛍光ATPセンサーを開発した。この蛍光ATPセンサーの自在な組み合わせにより、従来の技術では原理的に極めて困難であった「同じ細胞内の異なる場所のATPの動態の同時観察」や、「ATP以外の他のシグナルやタンパク質の動態との同時観察」などが可能になった。 今回開発した一連の蛍光A

    生命活動の燃料「ATP」を観察する3色の蛍光センサーを開発 早稲田大学など
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    El_Fire 2018/07/29
  • 東南アジアと日本列島の人類集団の起源を解明、琉球大学などが古人骨全ゲノム解析

    琉球大学が参加する国際研究チームが、日列島の縄文時代遺跡や東南アジアから出土した人骨26個体のゲノム解析を実施し、今日の東南アジアで生活する人々の起源と過去の拡散過程を解明した。この国際研究チームは、コペンハーゲン大学が中心となって進めている古代ゲノム研究チームで、琉球大学医学研究科人体解剖学講座を含む日の考古学者、人類学者、遺伝人類学者およびゲノム研究者などから構成される研究グループが参画している。 今回、縄文時代から現代まで日列島人は大陸南部地域の人々と遺伝的に深いつながりがあることが分かった。これは、独立した複数の国際研究機関のクロスチェック分析によって科学的に実証された初めての研究だ。これらの知見は、日列島に居住していた各時代の人々の起源の解明に将来活用されるだけでなく、広く東アジア・東南アジアにおける人類集団の起源と拡散に関する研究に大きな寄与をもたらすことが期待される。

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  • 細胞が情報物質を取り込む瞬間の撮影に成功 京都大学と東北大学

    京都大学の吉村成弘准教授、東北大学の鈴木勇輝助教、オリンパス株式会社らの研究グループは、細胞が外界の物質を取り込む際の直径数100nmの陥入構造を生きた細胞で可視化し、その分子機構に関して新しい知見を手に入れることに成功した。 今回研究グループは、オリンパス株式会社と共同で「生きた細胞の細胞膜を可視化するための高速走査型プローブ顕微鏡」の開発に取り組んだ。走査型プローブ顕微鏡は試料表面を「なぞる」仕組みのため、細胞に与える力を大幅に弱くすることで、細胞膜の形状を数ナノメートル(1ミリの100万分の1)の分解能で可視化することに成功した。さらに、高分解能の蛍光顕微鏡と組み合わせることで、タンパク質の局在を同時に可視化する技術を確立し、エンドサイトーシスに伴う膜形状変化のメカニズムを分子レベルで解明することに成功した。 特に、膜の陥入が最終的に細胞膜から切り離されて小胞を形成する際には、周辺に

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    El_Fire 2018/07/24
  • がん増殖を阻害、世界初のゲノム編集応用技術を開発 川崎医科大学と広島大学など

    川崎医科大学の深澤拓也准教授と広島大学の佐久間哲史講師、国立がん研究センター研究所の牛島俊和分野長らの研究グループは、ゲノム編集を応用した遺伝子の転写調節技術を用いて、がん増殖の阻害に成功した。 近年、ゲノム上の任意の位置での塩基配列の欠失や挿入が容易にできる「CRISPR/Cas9」システムが開発されている。この技術を応用し、今回研究グループは、肺がんや道がんに関連する遺伝子の領域に結合し、その発現を抑える「マルチガイドCRISPRi(クリスパーインターフィアランス)」を作製した。従来型の標的薬開発の問題点を解決し、標的薬未開発のがんに対する治療法開発の基盤となり得る新技術であり、開発コストも低い。 ヒトの体中では生命維持に必要な多くの遺伝子が発現し読みとられる。その発現調節は通常プロモーターと呼ばれるDNA領域へ複数の転写因子が結合することで行われる。今回開発した技術は、転写抑制因子

    がん増殖を阻害、世界初のゲノム編集応用技術を開発 川崎医科大学と広島大学など
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    El_Fire 2018/07/04