民主党代表選で9日、首相、菅直人と前幹事長、小沢一郎による最後の立会演説会が札幌市内で行われた。ほとんどの党員・サポーターがすでに投票を終えているとみられ、街頭での訴えには党員票上積みの効果は期待できない。だが、2人の真の狙いはマスコミ報道を通じたアピール。ターゲットは、態度を決めかねている国会議員の浮動票だ。(船津寛) 札幌市の大通公園で始まった街頭演説。約1万人の聴衆に囲まれた2人は、テレビ塔をバックにしながらマイクを握った。 「菅さんも雇用を作ると言っているが、雇用を確保するにはどうしたらいいか、みなさん聞きたいところじゃないですか」 先に演説した小沢は、かすれ気味の声で隣に立つ菅を挑発した。だが、菅は挑発に乗らず「小沢さんともしっかり手を握っていきたい」とかわした。 東京では小沢陣営が異例のマスコミ対応をとった。 「ぜひとも、小沢一郎で、何とぞ小沢一郎で…」 報道陣が案内されたのは