野田佳彦首相にとってオバマ米大統領との2度目の首脳会談はまたもほろ苦い経験となった。環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉参加に加え、米国産牛肉の輸入規制緩和に言及。「ハーグ条約」加盟にも意欲を示すなど米側の要求に次々に応じる姿勢を打ち出し、「ご機嫌うかがい」に懸命だったが、大統領の対応は終始冷ややか。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題で生じた日米のシコリはなかなか解消できそうにない。(米ホノルル 坂井広志) 首相「TPP交渉参加に向け関係国と協議に入る。慎重論も強かったが、日本を再生し、豊かで安定したアジア太平洋の未来を切り開くため私自身が判断した」 大統領「決断を歓迎する。今後の協議の中で日本側と協力していきたい」 12日昼(日本時間13日朝)、ホノルル市内のホテルで行われた会談は約55分間。首相はハワイにある大統領お気に入りの菓子店のクッキーを持参した上で、TPPなど米側の