その昔、ウルトラマンは神や仏と同種の存在だった。しかし現在、彼の凋落ぶりたるや、目を覆わんばかりだ。プロダクションが買収されるや、ミニチュア無しのローコスト番組製作を余儀なくされる。ウルトラマンキングの声を政治家がアてる。星空に向かってラーメンをかかげるばかりか、携帯電話会社の要請に応えて郵便配達や携帯ゲームにまで進出し、ついにはAKBに頼るまでになる。……実にしょっぱい時代ですよ。 ……そんな先入観たっぷりで観た『ウルトラマンサーガ』だったが、意外にも面白かった。ちょっと感動した。時代を映した良い映画だったとまでいっても良いだろう。なにしろ、震災メタファー世界を舞台にするという、「いま」を取り入れた傑作だったのだから。 やっぱりさ、どんなに『ティガ』や『マックス』が大好きな自分でも、『80』より後のウルトラマン、すなわち平成ウルトラマンには、ある種の「ニセモノ感」を感じてしまうんだよな。
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