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ブックマーク / somethingorange.net (48)

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    遺す言葉、その他の短篇 (海外SFノヴェルズ) 作者: アイリーンガン,Eileen Gunn,幹遙子出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2006/09メディア: 単行 クリック: 5回この商品を含むブログ (42件) を見る 蜂蜜入りのお茶のせいで、身体が熱くほてって感じられた。胃のあたりがむずがゆかった――アレルギー反応だろうかと、わたしは考えた。わたしは掻いた。それも、ひかえめとはいえない掻きかたで。シャツの下から出てきた手には、蝋質の小さな鱗がびっしりくっついていた。いったい全体、この下で何が起こっているのだろう? わたしは鱗のひとつの味をみてみた。たしかに蜜蝋だ。働きバチに変わろうとしているのだろうか? 自分ではどうしようもなかった――わたしはその蜜蝋を口に入れた。 書はアイリーン・ガンの初短編集である。 彼女こそは、30年以上のキャリアで発表した作品が僅か短篇12作という

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    RanTairyu
    RanTairyu 2006/10/22
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    日のスクープ。 日午後、新潟県警捜査1課は、インターネットにおける風説流布の容疑で書評ウェブログ管理人の海燕容疑者(28)を逮捕した。 警察によると、同容疑者には、自身が考案した「パピヨン」なる用語を既に流行しているかのように使用した容疑がかけられている。新潟県内でこの容疑による逮捕者が出たのはこれが初めて。 「パピヨン」とは、「良い自己陶酔」、「成功したナルシシズム」を意味する造語で、ある種の作家の個性を表現するために考え出されたもの。 同容疑者のウェブログでは、この言葉があたかも既にインターネット内で知れわたっているかのように記されていた。 しかし、実際には、過去、インターネットにおいてそのような用語が使用された事実はなく、これはネットマナーで禁じられている嘘、大袈裟、紛らわしい記事にあたると見て、警察は以前から捜査を進めていた。 警察発表によれば、この言葉が考案されたのは先週日曜

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    ぼくがカンガルーに出会ったころ 作者: 浅倉久志出版社/メーカー: 国書刊行会発売日: 2006/07/01メディア: 単行購入: 1人 クリック: 39回この商品を含むブログ (57件) を見る 浅倉久志の名前を知らないSFファンはいない。半世紀近くにわたって精力的に活動を続けるきわめて優秀な翻訳家である。 いや、もはや優秀という次元をこえて、翻訳SFの世界では雲上人みたいな存在になっている気すらする。還暦をこえてなお、最先端のSFを訳しつづけるその精力的な活動にはあたまが下がる。 書は、その浅倉久志の過去の文章をまとめた。これがおもしろい。なにしろ過去数十年におよぶ翻訳生活がそのまま反映された文章ばかりなので、その時代時代のSFの雰囲気を察する役に立つ。 また、ディック、ヴァンス、ディレイニー、ヴォネガット、ティプトリー、バラード、ラファティ、ギブスン、コードウェイナー・スミスら

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    RanTairyu
    RanTairyu 2006/10/15
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    RanTairyu 2006/10/08
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    上記エントリのコメント欄で、id:tonboさんが「それとこれは前々から思っていることですが、書評(あるいは感想)の多くは、未読の人に向けて書かれてないように思います」と書いている。まあ、そうだろうな。 それでは、未読のひとを意識していない書評とはどのようなものなのだろうか。じっさいに具体例をあげて説明してみたいと思う(いまさら書かなくても過去ログに載っているじゃないか、とか言うな)。 題材は〈DEATH NOTE〉。念のためにいうと、これはあくまでサンプルにするための文章であって、ぼくの意見そのものではないからご注意を。 評判のいい〈DEATH NOTE〉を読んでみた。うーん、デスノートのルールが複雑すぎて憶えきれないのがだめかも。あと、月の性格がきらい。自分だけがあたまいいと思っている感じがするから。Lはわりと好きかな。でも、あの座り方はないと思った。リュークも好き。 おわかりだろうか

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    RanTairyu
    RanTairyu 2006/10/02
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    Dear,こげんた―この子を知っていますか? 作者: mimi出版社/メーカー: ハート出版発売日: 2004/07/15メディア: 単行(ソフトカバー) クリック: 43回この商品を含むブログ (9件) を見る 「Dearこげんた」。 それはある男によって嬲り殺しにされ、インターネット上でその様子を流された子「こげんた」を巡るサイトである。 はじめて見つけたときから数年、ぼくはしばしばこのサイトの存在についてかんがえてきた。 あきらかに善意から生まれたサイトである。ネットに数多くある悪意から生まれた醜悪なサイトとはわけが違う。しかし、それでも、このサイトのやりかたには納得できないものを憶えた。 こう書くことは善意で活動している人びとの心を傷つけることになるかもしれない。しかし、それを承知でいうなら、ぼくにはその活動がどこか歪んだものに思われたのだ。 書はそのこげんたにまつまわるさ

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    ゼロの使い魔 (MF文庫J) 作者: ヤマグチノボル,兎塚エイジ出版社/メーカー: メディアファクトリー発売日: 2004/06メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 180回この商品を含むブログ (348件) を見る 文章にうまいヘタがあると思ってる連中はやっぱりアホウだと思う。言葉ってのは要するにレゴブロックで、結局そこにあるのは組み合わせでしかない。レゴを組み合わせて、頭の中にある何かに近づける。レゴだけにそこには完璧はなく、またその造形による優劣はない。一にならない0.9999をつきつめて、小説を作ろう。2006年はそんな年にしよう。今日も小説を書いています。この仕事につけて、俺はほんとうによかった。 ――HExAGON2000 いや、レゴの組み合わせにだってうまいへたはあるだろ。 レゴだって組み立て方しだいでは巨大な城をつくることもできるわけで、レゴだから造形による優劣はないな

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    メカビ Vol.01 作者: 田透,堀田純司出版社/メーカー: 講談社発売日: 2006/06/02メディア: ムック購入: 4人 クリック: 40回この商品を含むブログ (142件) を見る 「男性は皆、オタクである」――「メカビ」のこのキャッチコピーが気になっている。 この記事によると、「萌え」は非常に寛容な文化で、世界平和に繋がるものがあるのだとか。だからそういう意味をこめたコピーなのかもしれないが、ぼくはごく素朴に思うのである。男子は皆オタク。なるほど。じゃ、女子は? この雑誌の表紙には「コッチニ来イヨ、漢ハミンナ仲間ダ!」と書かれている。「漢」は「おとこ」と読むのだろう。ことさらに性差を強調する姿勢が、同誌の内容と相まって違和感をもたらす。「萌え」は世界平和に繋がるというが、それは男性だけの平和なのだろうか。 じっさいには現在、男女文化はむしろ接近しているんじゃないかと思う。

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    RanTairyu 2006/06/15