2016年7月、上海市内でぬいぐるみ製品を運ぶ労働者。中国では最近の税制改革をうけて、複雑な税制に注目が集まり、怒りの声があがる(JOHANNES EISELE/AFP/Getty Images) 中国政府は5月1日から、思案に20年を費やしたとされる最大規模の税制改革を施行した。このことで、6年前に発表された、中国の税制が詳しく載った有力誌の記事が、再び注目を集めている。米経済誌フォーブスによる2009年「世界重税国家ランキング」には、中国はフランスに次ぐ世界第2位の税収大国であることを、多くの国民は知らない。 課税を知らない国民 「ステルス」課税も 『南都週刊』が2010年に報じた『中国の隠れた税収一覧 驚愕の事実』と題した記事によると、中国人の多くは、個人に納付義務のあるのは所得税だけだと考えているが、それは誤りで、複雑な税制度のなかで多く徴収されている。世界銀行によると、2012年