俳優の松方弘樹(まつかた・ひろき、本名目黒浩樹=めぐろ・こうじゅ)さんが21日、脳リンパ腫のため死去した。74歳だった。東京都出身。昨年2月に体調不良を訴えて入院していた。東映の時代劇ややくざ映画を中心に活躍したスター俳優だった。 趣味の釣りで300キロ以上の巨大マグロを釣り上げるなど豪快なイメージで知られた松方さんだが、病魔には勝てなかった。回復を願ったファンや関係者の祈りも通じなかった。 所属する「夢グループ」が松方さんに脳腫瘍の可能性があることを報道各社に明かしたのは昨年2月23日。長期療養が必要となるため、出演予定だった同3月1日から6月8日までの「夢コンサート」を降板し、6月からの舞台「遠山の金さんと女ねずみ」を中止すると発表。その後、病名を「脳リンパ腫」と公表していた。懸命な闘病が続いたが、抗がん剤投与の治療中にたびたび脳梗塞を起こし、今年に入って一進一退の状況を続けた。