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2023年10月4日のブックマーク (10件)

  • ひとでなしの猫 ジュール・ルナール 『にんじん』 いろいろ

    「Dans les batailles à coups de boules de neige, Poil de Carotte forme à lui seul un camp. Il est redoutable, et sa réputation s’étend au loin parce qu’il met des pierres dans les boules. Il vise à la tête : c’est plus court. Quand il gèle et que les autres glissent, il s’organise une petite glissoire, à part, à côté de la glace, sur l’herbe. À saut de mouton, il préfère rester dessous, une fois po

  • 神戸市:親を悲しませない世の中を

    親を悲しませない世の中を 米倉澄子さん 私は神戸市灘区に産まれました。 戦争が始まった翌年の春に国民学校に入学し、少国民としての教育を受け、3年生で淡路島に学童集団疎開をすることになりました。 淡路島では、べ物に大変苦労し、毎日が雑炊ばかりでした。白いご飯をべたくて、夢に見るほどでした。 男の子は馬小屋から馬のエサを盗んでべ、女の子は海へ行き、波打ち際に流れてくるワカメをべました。私たちは栄養失調で塩分が欠乏していたので、海水をなめると体がカーッとなり活力が湧きました。 年が明け、4年生になると、淡路島にもB29が飛んでくるようになり、次は出石に再疎開することになりました。 6月2日、汽車で江原駅からトラックに乗りたどり着いた村のお寺は、四方を山に囲まれており、息苦しくなりました。こんな寂しいところで暮らすのか、と女の子たちが泣くと、先生に、「これから日の国を背負っていく少国民が

  • 『にんじん』ジュール・ルナール

    子どもを見れば,その家庭の姿が窺い知れるというものだ.親は子の鑑であると同時に,子は家庭の姿を映し出す鑑なのである.そして,心のよりどころとなるべき家庭から不当な扱いを受けている子どもがいるとすれば,その子にとっての安全基地は,何ものかによって奪われているとみなければならない.その外敵ならぬ内敵と毎日対峙しなければならない子どもの悲嘆は,彼にとって絶望的なものであることだろう.母親の口汚い痛罵に耐え,自分の失敗を面白がって笑いものにする機会を常に窺うきょうだいに隙をみせぬよう注意を払い,何事にも眉をしかめるだけで無言な父親に助けを求めても詮はない.それを知りながら,自分の価値を否定され続ける状況をしのぐ日々.そのような日常に子どもは何を思いどう過ごしているのか.世界を眺める子どもの目はどういったものなのか. ジュール・ルナール(Jules Renard)は,もともと文学活動の表現を詩に求め

    『にんじん』ジュール・ルナール
  • 『本日の<おまけ>母の日に/にんじん/ジュール・ルナール/淡々と母への愛憎を…』

    前回の記事ではジュリアン・ディヴィヴィエ監督の映画『にんじん』をお話しましたけれど、今回は 元になった原作のことを少々。確かに、「母親に虐げられた少年」という点では同じなのですが、 映像がどんなに美しくとも、実は映画と原作とでは決定的に根的に違う。(他の監督の作品でも) ───そういえば、今日は「母の日」ですね。 よりにもよって母の日に、母に愛されなかった少年の物語か!とは思うけれども───。 当は母に愛されたいのに愛されず、そして母を愛することのできない息子─── 当は息子に愛されたいのに愛されず、そして息子を愛することのできない母─── 母と息子、両者の思いは決して交わることはありませんでした。 そんな状況が、”にんじんの生活と意見”風に淡々と綴られているのが原作の『にんじん』です。 原作の『にんじん』には物語として始めから終わりまで一貫したストーリィがある作品ではない。 各章が

    『本日の<おまけ>母の日に/にんじん/ジュール・ルナール/淡々と母への愛憎を…』
  • 毒親文学『にんじん』は大人こそ読みたい! ルナールの名作小説を徹底研究【5分で名作】 | Hugkum(はぐくむ)

    『にんじん』ってどんなお話? 『にんじん』は、フランスの作家ピエール=ジュール・ルナールの幼少期の実体験をもとに書かれた、家族から受けた虐待を赤裸々に綴った日記小説です。 国:フランス 原題:”Poil de Carotte”、英語表記 ”Carrot Head” または ”Carrot Top” 作家:ピエール=ジュール・ルナール(Pierre-Jules Renard) 発表年:1894年 おすすめの年齢:小学3年生ごろ~ 作者のジュール・ルナールってどんな人? フランスの小説家、劇作家、ジャーナリスト、詩人、日記小説家。 代表的作は「博物誌」「別れも愉し」「日々のパン」。これらの作品は、ルナールの繊細で皮肉な観察力、感受性、人間性を反映しており、彼の作風を象徴しています。 ジュール・ルナール(1900年頃、アンリ・マニュエルによる撮影), Wikimedia Commons(PD)

    毒親文学『にんじん』は大人こそ読みたい! ルナールの名作小説を徹底研究【5分で名作】 | Hugkum(はぐくむ)
  • ルナール著「にんじん」に見る家庭内の意地悪、不毛の毒親 - ギフテッドの子にボードゲームとか ホームスクールとか

    「そうだろうね。みんなその人その人でつらいことがあるんだろうね。ぼくは、あしたは人のことをきのどくに思ってあげるよ。今日は、ぼくが正しいと思うことをいうんだ。だれでも、ぼくよりはましだよ。ぼくには、ひとり、かあさんがいる。そのかあさんが、ぼくをかわいく思っていない。そして、ぼくもまた、かあさんを好きじゃないんだ。」(世界名作童話全集 にんじん物語 ㈱ポプラ社) 児童文学の「にんじん」、いくつか翻訳が出ているようですね。 小さい頃にこの「世界名作童話全集」で読み、簡明な言葉で描写される複雑な心理の世界に初めて触れたのを思い出します。フランスの田舎のちょっとした富裕層の家族。召使たちを何人か使い、地下にはワイン倉庫や燻製室もある。 夫婦仲がもう相当冷え切った時にできた子なのでしょうか。 ともかく、赤毛でやせっぽちで、愛情不足のためにか一見、物欲しげで、家族にもさんざん低い扱いをされる「にんじん

    ルナール著「にんじん」に見る家庭内の意地悪、不毛の毒親 - ギフテッドの子にボードゲームとか ホームスクールとか
  • 児童虐待文学なのか? 子供のころのトラウマ ジュール・ルナール「にんじん」 - うさるの厨二病な読書日記

    先日、実家に帰って兄ちゃんと話をしていたら、 「そういえばお前、「にんじん」って覚えている?」 と聞かれた。 「俺、あれがすごいトラウマになっている」 そう言われた。 「にんじん」…覚えているも何も、自分は児童文学の中でも一、二を争う名作だと思っている。 知らない人のために説明すると、 「にんじん」はジュール・ルナールが自分の子供のころの思い出をもとにして書いた、半自伝的な物語である。 物語全体を貫くストーリーはなく、細かいエピソードが淡々と語られている。 「にんじん」は主人公のあだ名である。 髪の毛が赤いからそう呼ばれている。家庭内の物語なのに、主人公は名で呼ばれず、家族から「にんじん」と呼ばれている。 この設定からして、心ある人に「え……?」と思わせる。 家族は別に率先して「にんじん」をいじめるわけではないが、ひどく冷淡だ。家族内カーストでは、露骨に一番下である。 特に母親のルピック

    児童虐待文学なのか? 子供のころのトラウマ ジュール・ルナール「にんじん」 - うさるの厨二病な読書日記
  • 〈あとがきのあとがき〉 ほんとうの「にんじん」は、どこにいるのか?──ジュール・ルナールの不思議 『にんじん』の訳者・中条省平さんに聞く - 光文社古典新訳文庫

    コラム/インタビュー〈あとがきのあとがき〉 ほんとうの「にんじん」は、どこにいるのか?──ジュール・ルナールの不思議 『にんじん』の訳者・中条省平さんに聞く 岸田國士、窪田般弥などの先訳や、子ども向けのリライト作品を数多く持ち、日では名作児童文学の定番として定評のあるルナールの『にんじん』。「子ども向けの」として若い頃に読んだおぼろげな記憶を、そのユニークな題名と、赤毛の少年というややエキゾチックなイメージとともに記憶に残している人も多いだろう。しかし、中身については、どこか釈然としないものを感じている人が少なくないのではないか。──意地の悪い酷薄な母、無関心を装う無口な父、母の片棒を担ぐばかりで頼りにならない兄と姉、主人公を取りかこむそんな環境が引き起こす可哀想な「いじめ」の物語──、でも果たしてそれだけか......。新訳を終えた中条省平さんが語ってくれた、もう一つの『にんじん』像

    〈あとがきのあとがき〉 ほんとうの「にんじん」は、どこにいるのか?──ジュール・ルナールの不思議 『にんじん』の訳者・中条省平さんに聞く - 光文社古典新訳文庫
  • ジャニーズ事務所会見 会場に質問指名の「NGリスト」 | NHK

    ジャニー喜多川氏の性加害の問題をめぐりジャニーズ事務所が今月2日に記者会見を開いた際、事務所から会見の運営を任されていた会社側が、複数の記者やフリージャーナリストの名前や写真を載せて質問の指名をしないようにする「NGリスト」を会場に持参していたことが関係者への取材でわかりました。 これについてジャニーズ事務所は、事前の打ち合わせに会社が持ってきたメディアのリストに「NG」と書かれていたため「絶対当てないとダメですよ」と伝えたとしたうえで、会場に持参されていたリストについては「関与していない」とする見解を示しました。 4年前に死去した、ジャニー喜多川氏の性加害の問題をめぐり、ジャニーズ事務所は今月2日、都内で2時間あまりにわたって記者会見を開き、会場には300人近い報道陣が詰めかけました。 質疑応答は「1社1問」のルールで、司会者が挙手をした記者を指名する形で行われましたが、この会見の際、ジ

    ジャニーズ事務所会見 会場に質問指名の「NGリスト」 | NHK
  • 樋口一葉|明治を生きた天才・貧乏女流作家の人生|意外な男性遍歴とは? | 世界の偉人たち

    樋口一葉の幼少期 樋口一葉は1872年(明治5年)、東京府の役人であった樋口則義・たきの次女として、東京で生まれます。 名樋口なつ、樋口一葉は作家名です。 明治10年3月6日、樋口一葉は満4歳で現在の文京区にある郷小学校へ入学します。しかし、幼少のため勉学に耐えられないという理由で僅か4週間で退学しています。その後、私立の吉川小学校へ入学しますが、手毬や羽つきなどを好まず、英雄・豪傑などの伝記を好んでいました。 4歳にして、すでに文学少女としての才能を開花させつつあったようです。 明治14年4月に転居のため吉川小学校を退学、私立青海学校へ転校、1883年(明治16年)5月に高等科第四級を首席で卒業しますが、「女子になかく(長く)学問をさせなんは行々の為よろしからず」という母親の意見に従い上級(三級)には進まずに退学します。針仕事でも学ばせて、家事の見習いなどをさせた方が良いというのが母