日本軍は「沖縄の住民を守るため」に戦ったわけではなかったのか-。朝日新聞が中学・高校生向けに作成し、学校に無料配布した教材「知る沖縄戦」が大阪府内で波紋を広げている。吹田市の市立中学校が、1学期の期末試験で先の大戦末期の沖縄戦について、教材を参考に出題。日本軍の任務が沖縄の住民を守るためだったとする選択肢をなぜか不正解とし、地元市議が議会で「特定の新聞社の教材のみを活用すべきでない」と反発する事態に至ったのだ。教材をめぐっては、松原市の市立小学校が、沖縄戦をめぐる残虐な記述が「発達段階を超えている」として児童から回収したことも発覚。生徒の心身の発達段階や特性への配慮に加え、わが国と郷土を愛する日本人の育成をうたった学習指導要領に照らし、教育現場への活用が適切かどうかを厳しく問う必要がある。(歴史戦WEST取材班) 「知る沖縄戦」38万部配布 教材は新聞スタイルの学習資料で、昭和20年の沖縄