取り残される日本の電子出版 -Kindle、iPadの衝撃- 永江 朗/早稲田大学文学学術院教授 いよいよ電子書籍の時代がはじまった 1月27日(現地時間)、米アップル社は新しい情報端末、iPadを発表した。大型のタッチパネル液晶を搭載した、いわばiPod touchの大型判である。モバイル・コンピューターとしても使えるが、出版界が注目するのは電子書籍リーダーとしての機能だ。iPodとiTunesが世界の音楽産業、そして人びとの音楽の聴き方を変えてしまったように、iPadが本と読書を変えるかもしれない。 アメリカではすでにアマゾン社の電子書籍リーダー、Kindleが普及しはじめている。米アマゾンのクリスマス商戦では、紙の書籍の売上を電子書籍のそれが追い抜いたと伝えられる。Kindleのほか、ソニーのReader、書店チェーン・バーンズ&ノーブルのnookなど数種類の電子書籍リーダーが販売さ
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