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ブックマーク / benli.cocolog-nifty.com (72)

  • benli: その事実を知っているか否かは「その事実を知りながら」複製したか否かに関係がない。

    大阪大学の茶園成樹教授がジュリスト1405号85頁以下に「違法配信からの録音・録画」という論文を発表されています。 その前におさらいをしておくと、平成22年1月1日施行の著作権法第30条第1項第3号では、 著作権を侵害する自動公衆送信(国外で行われる自動公衆送信であつて、国内で行われたとしたならば著作権の侵害となるべきものを含む。)を受信して行うデジタル方式の録音又は録画を、その事実を知りながら行う場合については、個人的に又は家庭内その他これに準ずる限られた範囲内において使用することを目的として、その使用者が行う複製であっても、複製権侵害とすることとされました。 ここでいう「その事実を知りながら」とはどういうことをいうのかという点に関しては、具体的な法案の文言が明らかになって以降論争となっていました。 この点に関し、茶園教授は、上記論文の中で、 一般人が有する通常の知識から、自動公衆送信が

  • benli: 政令の内容を課長の回答で変更すること

    エイベックス取締役の岸博幸さんが次のように述べています。 また、東芝が補償金を徴収していない今回の機器は、以前から補償金制度の対象となっているDVD録画機であり、政令上は「アナログチューナー非搭載機を除く」といった留保条件が付いていない。家電メーカーやその背後にいる経産省の主張どおりに補償金が払われないとすれば、政令の中身が、政令よりも下位に位置する通達で変更されることになる。これほど法律の世界の秩序を無視した主張はないのではないだろうか。 著作権課長は、アナログチューナー非搭載のDVD録画機器は、著作権法施行令第1条第2項第3号の特定機器に該当すると解してよいか。とのSARVHの照会に対し、・・・貴見のとおりで差し支えありません。と回答したとのことです。 そこで、同施行令第1条第2項第3号を見ると、その文言は以下のとおりとなっています。 三  光学的方法により、特定の標化周波数でアナロ

  • benli: 日本版フェアユースに関する議論の出発点

    版フェアユースに関するシンポジウムが盛んに行われているようです。ただ,tsudaられたものを見ている限り,議論の出発点が違うような気がします。 そもそも,著作物の「公正な利用」までも禁止する権限を著作権者に付与することは,そもそも憲法上許されるのだろうか。 仮に許されるとして,著作権法の根目的との関係で合理的なのか。 議論の出発点はそこにあります。著作物の「公正な利用」までも禁止する権限を著作権者に付与することは憲法上許されない又は著作権法の根目的との関係で合理的ではないということが承認されれば,次は,著作権者に禁止権を付与すべきでない「公正な利用」を全て適法とすべく権利制限規定を適切に立法する能力が立法府にあるのかということが議論の対象となります。すなわち,立法府にそのような能力があるということであれば抽象的・包括的な権利制限規定たる日版フェアユースは不要だということになります

  • benli: ダウンロード違法化の具体的な問題点

    高木浩光さんとMIAUとの関係が少々険悪になっているようで、心配です。 MIAUについてはいろいろな批判があるのは分からないでもないし、私はMIAUが有害コンテンツ関係や児童ポルノ関係に手を出すのは戦略的に拙いなあと思いはしますが、自分が会員にすらなっていない団体がどの領域に主たる関心を示し、どの領域に関心を示さないかについてとやかく言ってみても始まらないので、その点は基的に静観しています。 Googleとプライバシー権の関係一つとっても、高木さんはストビューの問題に関心を持っているのに対して、私は、グーグル検索(ウェブ検索のみならず画像検索を含む)によるプライバシー情報の拡布の問題に関心を持っているというように、関心のあることがそれぞれ異なるのだから、その問題に強い関心を持っている人がその問題に関して動いていくしかないように思ったりしているからです。 もちろん、MIAUは、入会資格をオ

  • 飯塚事件を忘れるな - la_causette

    なお,同じように精度の低いDNA鑑定で有罪認定がなされた例としては,飯塚事件があります。 こちらは,被告人は一貫して犯行を否認し,DNA鑑定も,科捜研と大学に鑑定を依頼し,科捜研のみが「一致」との結論を下したにすぎないものでした。それでも,裁判所はそれに飛びついて有罪認定をし,一貫して犯行を否認した点を重視して死刑判決を下してしまいました。まあ,御上の手を煩わせるやつは許せないと言うことです。被害者が一人ですから,やっていなかったこともやったと早期に認めて,「恭順」の方針でいっていれば,死刑は回避できた可能性が高いとは思います。 こちらは,受刑者側が再審請求を準備する中,昨年10月,死刑が執行されてしまいました。

    飯塚事件を忘れるな - la_causette
  • benli: 他人に迷惑をかけなくてもアンフェア?

    昨日のエンターテインメント・ロイヤーズ・ネットワークのシンポジウムは盛況でした。 当日の私の質問は,結局,(著作権者の許諾を得ない)著作物の利用が「フェア」であるか否かの判断基準に関するものでした。その利用が,著作権者による著作物を通じた投下資の回収可能性を阻害しないような利用(三田先生の挙げた例に則していえば,問題集を発行する出版社が,どの問題を問題集に掲載するかを検討する資料として,入試問題を社内サーバに蓄積する行為)って,アンフェアなのでしょうか,ということでした。 私たちは,他人に迷惑をかけずに,別の他人の利益になることを行っている場合にも,それは「フェアではない」として制裁を受けなければならないのか。それは,公共の福祉に反しない限り自由な行動が許されるとする日国憲法下のルールとして適切なのかという問題でもあります。「あちら側」の人の意識というのは,よくて「著作権法」によってい

  • benli: 何も畏れることはない

    朝日新聞によれば, インターネット検索最大手の米グーグルが進める書籍検索サービスについて、詩人の谷川俊太郎さん、作家の三木卓さんらが30日、東京都内で記者会見し、著作権侵害の恐れがあると危機感を訴えた。とのことです。 Google Inc.も,著作権者が検索サービスに組み入れるなと明示的に意思表示をしているものについてそれでも組み入れてやると言っているわけではないのですから,和解した上で,検索データベースからの作品の削除を申し出ればいいだけであって,何も危機感を覚える必要はないのではないかという気がします。むしろ,和解から離脱することにより,終局判決において,書籍データベースでの書籍データの利用はフェアユースにあたるという判断が下される可能性だってあるわけですから,検索されたくないのだったら,和解に乗った方がいいのではないかという気がしなくはありません。弁護士からどういうレクチャーを受けて

  • より深刻なのは,経済学者のレベルの低さではないでしょうか? - la_causette

    池田先生が相変わらずおかしなことを述べています。 日経済の沈没は止まらない。輸出が落ち込み、消費が低迷し、さらに企業が「コンプライアンス」で萎縮しているからだ。書も指摘しているように、国会の参考人質問にまで発展した「耐震偽装」事件は結局、姉歯元建築士の個人的な犯罪だった。国交省がそれに過剰反応して建築基準法を改悪した結果、住宅着工が半減してGDPにも影響を及ぼした損害は計り知れない。 とのことですが,建築基準法の改正によりこれに対応するために住宅の着工が遅れるという事態は生じたかも知れません。しかし,これは一時的な話であって(改正建築基準法の施行日である2007年6月20日の直後である2007年8月及び9月こそ,前年同月比-43.3%,-44%と大幅に減少していますが,2008年に入ってからは前年同月比で,-5.7%,-5.0%,-15.6%,-8.7%,-6.5%,-16.7%と減少

    より深刻なのは,経済学者のレベルの低さではないでしょうか? - la_causette
  • benli: 網羅的な関係者名簿への条理上の掲載義務

    「○○名鑑」とか「○○関係者名簿」等という名称で、ある職業なり地位なりに就いている人について網羅的に、その氏名、連絡先、経歴等を掲載している書籍って結構ありますね。弁護士だと、法律新聞社が発行している「全国弁護士大観」がこれにあたります。 ところで、ある程度定評のあるこの種の名鑑において、特定の人物に関する情報を恣意的に掲載しなかった場合、それは不法行為にあたるのでしょうか。 現実問題としていえば、その種の名鑑に載っていないと、その道のプロだと名乗ってもモグリだと思われる危険もありますし、また、その人の過去の実績からその人に仕事を依頼しようと思って名鑑を見たらその人に関する情報が載っていなかったということになると、てっきり引退ないし廃業したものと思いこんでしまう可能性も十分にあります。ミシュランのレストランガイドのように掲載するかしないかは編集者側が恣意的に決定することを最初から謳ってある

    banraidou
    banraidou 2009/02/03
  • benli: 指導者不足

    今年のオリコンのシングル年間トップ10のうち8曲について,テレビ局の子会社が単独又は共同で音楽出版社となっています。テレビ番組の主題歌等として用いることによってCD・音楽配信等の売上げが伸びた分の分け前を要求して当然だとテレビ局が考えていて,それ故にタイアップの条件としてタイアップ楽曲に係る音楽出版権の全部又は一部の譲渡を求めてくるので,そういう現象が発生します。 ただ,テレビ放送,とりわけ地上波テレビ放送を流せる地位というのは国の免許制度により特別に認められたものですから,国によって特別に認められた地位による優越性を利用して,そのような来的でない収入を得ようとするのは,いい加減にやめるべきではないかという気がします。 作詞家や作曲家の協会だって,私的録音録画補償金の対象拡大なんてけちなことに血道を上げている暇があったら,テレビ局又はその子会社,関連会社が,その放送する番組で使用する楽曲

  • 人権は政府から与えられるものではない。 - la_causette

    池田信夫先生が、次のように述べています。 事実としては人が遺伝的に人権を持って生まれてこないことは明らかなので、これは「政府が人々に人権を与えるべきだ」という価値判断だろう。しかし生まれた瞬間に、すべての人に同じ権利を政府が賦与すべきだという根拠はどこにあるのだろうか。 人が遺伝的に持って生まれているか否かを問題とするのであれば、「私有財産」自体、人が遺伝的に持って生まれているものではありません。「所有権」という有体物に対する観念的な支配関係が「権力」により守られることを前提とする「私有財産」自体、「法」があって初めて存在するものです。同様に、「契約」もまた、他人との関係性が「権力」により守られることを前提としており、「法」があって初めて存在します。したがって、少なくとも近代以降の経済学は、「法」の存在を前提としています。そういう意味で、「基的人権」についてのみ、事実として人が遺伝的に持

    人権は政府から与えられるものではない。 - la_causette
  • 「文句があったら削除してやるから言ってこい」とうそぶいている状況 - la_causette

    Googleのストリート・ビューに対してはこれに反対する動きが続々と生じているようです。 ただ,ストリート・ビューの場合,網羅的であるというだけで,プライバシー権等の市民的自由を侵害する度合いは,これまでCGM系サービスが行っていたものと比べると,相当低いものです。それなのに,地方議会を含め,ストリート・ビューについてのみ文句をつける人たちって,私とは感覚が違うように思います。田島泰彦さんや斉藤貴男さんは,「(画像をネットに掲載することにより)プライバシー情報が容易に、かつ広範、大量、永久的に流布され、深刻な権利侵害をもたらす」と言っているそうですが,個人情報って,ピンポイント的に,ある種の憎悪を伴って流される方が,よくよく深刻な権利侵害をもたらします(そういう意味では,新聞・雑誌・メディア等が,個人の肖像や自宅等の写真を撮り,掲載することを即刻中止させることの方が先だと思います。被害者や

    「文句があったら削除してやるから言ってこい」とうそぶいている状況 - la_causette
    banraidou
    banraidou 2008/12/23
    つーかこれは擁護というより「同じ問題を実は他のサービスも抱えてきているわけだけれど、さあどうしましょうか」という話ですよね?
  • 国籍法改正問題とDNA鑑定 - la_causette

    国籍法第3条第1項の改正との関係で,同項による国籍取得の要件としてDNA鑑定での父子関係の立証を要件にせよとの声も上がっているようです。しかし,そうしてしまうと困るのは,強制認知との関係です。 例えば,日国籍を有する男性Xと日国籍を有しない女性Yが一時同棲状態となり,その間,Yは妊娠し,そのことを告げるやXはYの元から逃げ出していったというありがちな事例を考えてみましょう。YはZを出産し,Zの法定代理人として,Xに対してZを認知せよという訴訟を提起したとします。 現行法上は,所詮民事訴訟にすぎない認知請求事件でDNA鑑定のための細胞採取等を強制する手続はありませんので,XがDNA鑑定を拒んだ場合,Yにはこれをなす手段はありません。ただし,そのような科学的裏付けが得られなかったからといって認知請求を認容することは可能ですので(東京高判昭和57年6月30日判タ478号119頁),Zを妊娠

    国籍法改正問題とDNA鑑定 - la_causette
  • benli: 私的ダウンロード行為の違法化について

    津田さんが, 【速報】私的録音録画小委員会にてダウンロード違法化が決定。iPod課金は見送り。とつぶやいておられたので,自民党,公明党,民主党,社民党の方に,概ね下記のようなメールを送っておきました。共産党は,知り合いが思い浮かばなかったので,共産党のウェブサイトに掲載されているメールアドレスに宛てて,ほぼ同じ内容のメールを送っておきました。 //////////////////////////////////////////////////// 文化審議会の私的録音録画小委員会において,違法にアップロードされた音声または映像をダウンロードする行為を著作権侵害とする旨の法改正を行うことを決定したとの速報が流れてきました。 そのような法改正がなされた場合,一般市民は,JASRACまたはテレビ局からの証拠保全又は検証物提出命令等により,個人的に使用しているパソコンのハードディスクの中身及び操作

  • ネガティブ評価の賞味期限 - la_causette

    人の過去の過ちにいつまでも拘って,その人が今行っていること,そして近未来に行おうとしていることについてまでまとめてネガティブに評価するという手法は,ネットではしばしば行われていることですが,それをいつまでもやっていると,ただでさえ人材に乏しい(なんたってほぼボランティアベースですからね!)「こちら側」では,当にぺんぺん草も生えないことになりかねません。 仮に指摘されていることが事実だとして,警察・検察から捜査を受けて起訴猶予等の処分を受けたのなら,あとは,社会貢献をすることで償いをしてもらえば良いではないか,若手中心で立ち上げた新しい組織に「後見人」として無償でアドバイスをしたり,ロビー活動をするためのキーマンの紹介等をしてあげるのであれば,それは過去の罪滅ぼしのための社会貢献の一環としてみてあげれば良いではないかという気がします(嫌疑なし,嫌疑不十分での不起訴ならましてとやかく言うこと

    ネガティブ評価の賞味期限 - la_causette
  • MIAUの法人化記念パーティ - la_causette

    昨日は,MIAUの法人化記念パーティに出席してきました。私は,MIAUのメンバーではありませんが,シンポジウム等に呼んでいただいたりしておりますので,お声をかけていただきました。いろいろな方とお話が出来てよかったです。やはり,この種のパーティ・イベントは,時間とお金が許す限り,出席するのが吉です。 結局のところ,市民がその声を現実の政策に反映させていくためには,団結し,団体として様々な方面に適切に働きかけを行っていくことが必要ですし,そのためには,誰が交渉窓口となるのか等が透明化していることが望ましいことはいうまでもありません。一つの利益集団の要求だけが丸ごと実現するということは滅多にないので,譲歩案を受け入れられる窓口がないと,政策立案担当者としては無視する以外の選択肢が取りにくいからです。そして,そのためには「法人化」というのは一つの有力な選択肢です。団体の意思決定におけるヒエラルキー

    MIAUの法人化記念パーティ - la_causette
  • benli: 「私的録音録画」なんぞにこだわらなくても

    楠さんが、「払いたい奴だけが追加で私的録音録画補償金を払うってどう?」というエントリーで、 まず従来通り機器に対する上乗せで補償金がある。で、そのままだと機器の振る舞いとしては現行のダビング10と同じ。それからHDレコーダはネットに繋がっている前提で、クレジットカード番号とか入れて毎月いくらかの私的録音録画補償金を支払うことに合意すると、EPNモードに切り替わり、何世代でも自由に複製できるようになって、コンテンツの複製や再生の履歴を記録、ネット経由で送信される。各個人から毎月支払われた補償金は、この複製・再生履歴に基づいて、従前よりも正確に補償金を分配される、みたいな感じ。 と述べています。 権利者サイドが私的録音録画補償金の延長線のような収入を望んでいるのであれば、私的録音録画の補償なんてみみっちい枠組みではなく、積極的に包括的な録音録画のライセンス料を徴収するという形にすればいいのにと

  • benli: 「音楽業界を志望する学生が聞き落とすべきでない洋楽100」(ただし、やっと約3分の2)

    先日ゼミの学生と話をしていて、QueenのBohemian Rhapsody(→)を知らないことを知って、少し驚きました。もちろん、著作権法ゼミの一方の柱であるIT系志向の学生が知らないのであればそんなものかなとは思うのですが、音楽業界に行きたいと思っている学生が20世紀を代表する名曲を知らないというのは相当問題なのではないかと危機感を抱いてしまいました。 そこで、この連休中に「音楽業界を志望する学生が聞き落とすべきでない洋楽100」を作ろうと思っていたのですが、不思議な絡み方をする弁護士さんのお相手をして無為な時間を費やしてしまいました。そのため、100も列挙しきれませんでしたが、一応、この辺りは聞いていないとやばいよなということで、アップしてみようと思います。

    banraidou
    banraidou 2008/07/22
    スティーヴィー・ワンダーもマーヴィン・ゲイもカーティス・メイフィールドもアレサ・フランクリンもいないお?
  • benli: 必要悪な規制としての著作権における過剰規制

    日の知的財産権研究会のシンポジウムは、相澤先生の見事な司会ぶりもあり、無事盛況のうちに終わることができました。 シンポジウムの議事録はいずれレクシスネクシスのサイトにアップロードされると思うのですが、最初の自己紹介のときのために用意しておいた原稿をとりあえずアップロードしておこうと思います(必ずしも、この通りしゃべっているわけではありませんが。)。 私は、いわゆる中古ゲーム訴訟で販売店側の代理人となったり、ファイルローグ事件でハイブリッド型P2Pサービスにおける中央サーバ管理人の代理人となったり、選撮見録訴訟では集合住宅向けのTVチューナーカード付きのサーバシステムの開発・販売者の代理人となったり、あるいは、まねきTV事件においてベースステーションを預かるハウジング事業者の代理人となったりしてきました。また、既存のコンテンツを使った、あるいは、既存のコンテンツをユーザーが使用する可能性の

  • benli: 「アナログ放送の方が録画は便利」ではないという印象が強まりかねない社説

    読売新聞の5月10日付の社説「ダビング10 メーカーの頑固さ、なぜ?」は,不思議な社説です。 読売新聞の論説委員は, アナログ放送の方が録画は便利、という印象が強まりかねない。 と述べています。「〜という印象が強まりかねない」という言葉は通常,「〜」の部分が真実に反する場合に用いられます。従って,上記表現からは,読売新聞の論説委員においては,「アナログ放送の方が録画は便利」ではないと認識していることが伺われます(「アナログ放送の方が録画は便利」であることを認識しつつ,「アナログ放送の方が録画は便利、という印象が強まりかねない」という表現を用いたとすると,読売新聞の論説委員は,国民が真実を知ることに危機意識を抱いているということになりますが,それはメディアとして自殺行為というべきでしょう。)。 しかし,質的に劣化はするものの順次複製が行えるアナログ放送と,順次複製を行うこと自体ができないデジ