【ソウル=豊浦潤一】韓国の朴槿恵(パククネ)大統領が1日に行った「3・1独立運動」式典の演説は、いわゆる従軍慰安婦問題を重視する指導者として、元慰安婦の証言内容を検証するとしている安倍政権への警戒感を明確に示す内容となった。 朴大統領は、「過ちを認めることができない指導者」との表現で安倍首相に批判の矢を向け、「過去の歴史を否定すればするほどみじめになり、窮地に追い込まれる」と語った。 安倍首相との日韓首脳会談が一度も開かれない中、朴大統領は2月中旬に訪韓したケリー米国務長官からオバマ米大統領の4月下旬の訪韓までの対日関係改善を求められていた。 それでも朴大統領としては、安倍政権が元慰安婦に対して前向きな措置を取り、村山、河野談話の継承を明言すると約束しない限り、首脳会談の開催は困難との立場を示した形だ。日韓関係の悪化の原因を作ったのは日本側であり、米国の「けんか両成敗」による仲裁を拒否した
安倍晋三首相の靖国神社参拝について、米国のアーミテージ元国務副長官は27日、ワシントン市内での講演で、「中国を喜ばせたことは間違いない」と述べ、日本を非難する中国の外交活動を有利にする結果になったと指摘した。 アーミテージ氏はブッシュ政権で国務副長官を務めた共和党の知日派重鎮。「靖国神社の問題は、日本の指導者が国全体にとって何が最善か判断することだ。しかし、中国の外交を後押しすることになったことは無視できない。これが私の参拝への反対理由だ」と話した。 また、中国が「日本はカイロ宣言やポツダム宣言に基づく国際秩序を順守しない国だ」と日本を非難する主張を展開していることを指摘。「参拝が中国を喜ばせたことは間違いない。中国は各国に『自分の言った通りだろう』と言うだけでよかった」と述べた。
奈良「正論」懇話会の第56回講演会が27日、奈良市の奈良ホテルで開かれ、ジャーナリストの櫻井よしこ氏が「今、日本が直面する内外の課題」と題して講演し、「米国は国際社会への関与を薄めており、日本の外交安全保障の根幹を揺るがしている」と警鐘を鳴らした。 櫻井氏は「日本国の運命は日本を挟む米中が握っている」と強調し、「同盟国である米国は軍備を縮小し、中国の台頭に対して何も手を打っていない」と指摘した。一方で「中国は、日本に対し歴史問題を仕掛けてきている。武器こそ使っていないものの、『世論戦』というまぎれもない戦争だ」と述べた。 さらに「米国は中国に譲歩し続けており、日本は地理的にだけではなく、歴史認識をめぐっても米中に挟まれつつあるのかもしれない」と分析した。
安倍晋三首相は27日午前の衆院予算委員会で、自身の昨年末の靖国神社参拝について「国際的に現実問題として非難がある。非難を解くためのさまざまな努力をしたい」と述べた。民主党の篠原孝氏への答弁。 首相は「日本のリーダーとして国のために戦った方々の御霊(みたま)に手を合わせ、冥福を祈る行為自体が外交、国際問題になっているのは大変不幸だ」と強調した。 一方で「そうしないために努力を重ねなければならないし、まだまだ私の努力も足りないと認識している」と心境を吐露。「『こうすべきだ』というさまざまな意見にも真摯(しんし)に耳を傾けたい」と述べた。
安倍晋三首相による靖国神社参拝以降、ぎくしゃくする日米関係。「オバマ政権は日本軽視」「なぜ中国に付け入る隙を与えるのか」という批判が、今も太平洋の両岸で飛び交う。日本政府関係者は「日米は別れられない夫婦」と関係修復を目指すが、首相側には同盟強化のためコツコツ積み上げた努力が裏切られたような思いがにじむ。日米は首相の「片思い」だったのか。思いが届かない一因は、キューピッド役の不在にもあるようだ。 「日米がいがみ合っていても、喜ぶのは中国だけですよ。『嫌いだ』というだけでは子どもと同じ」 外務省に近い東京・虎ノ門の老舗洋食屋。中堅の外務官僚は、熱々のピザを頬張りながら切々と説いた。普段はワインをがぶ飲みし、こちらが驚くような食欲をみせるのだが、この日はピザの進み具合が悪い。テーブルは不思議な緊張感に包まれている。 この中堅官僚氏自身も、オバマ政権には内心じくじたる思いがある。「あれっ」と強く思
これまでご愛顧いただきました「五十嵐仁の転成仁語」を、こちらに引っ越しました。今後とも、よろしくお願いいたします。 NHKの籾井会長や百田経営委員などの「お仲間」たちに続いて、衛藤晟一首相補佐官や萩生田光一総裁特別補佐などの側近たちの発言が問題になっています。いずれも安倍首相の靖国参拝を弁護しており、これに「失望」した米国への強い反発をにじませたものです。 今日の『朝日新聞』一面には、「『失望』の応酬 きしむ日米」という見だしが大きく出ていました。その横には「首相の側近、動画で米批判」とあります。 衛藤晟一首相補佐官が、安倍首相の靖国神社参拝に「失望」を表明した米政府に対して、動画サイト「ユーチューブ」で「むしろわれわれのほうが失望だ」と批判していたことが分かったからです。 あわてた菅官房長官は記者会見で「政府の見解ではない」と述べ、ただちに動画を削除させるよう指示しました。衛藤さんは当初
安倍晋三首相の靖国神社参拝を本田悦朗内閣官房参与が称賛したとの記事をめぐり、掲載した米紙ウォールストリート・ジャーナルを発行するダウ・ジョーンズ社は20日、「記事の内容は正確だと確信している」とのコメントを発表した。
衛藤晟一首相補佐官がネット上の動画で、安倍晋三首相の靖国神社参拝(昨年12月)に対する米国政府の「失望」表明について、「われわれの方がディサポインテッド(失望)だ。アメリカは同盟関係の日本をなんでこんなに大事にしないのか」と批判していたことが分かりました。米国をはじめ国際社会に広がる首相参拝批判への挑戦です。 発言は「約束を果たした総理の靖国参拝」と題する動画で行ったもの。動画は同氏が17日までに自身の「ユーチューブ」サイトに投稿していました。 動画で衛藤氏は「アメリカがちゃんと中国にものが言えないようになりつつある」と批判。米国の「失望」は日本にではなく、「中国に対する言い訳として言ったにしかすぎない、という具合に理解している」などと発言。安倍首相の靖国参拝は「慰霊」「不戦の誓い」のためのもので「当たり前」だと擁護しています。 衛藤氏の発言は、日本の過去の侵略戦争を「正義の戦争」と美化す
米国上院共和党のマルコ・ルビオ議員が、オバマ政権の安倍晋三首相靖国参拝への「失望」表明にはっきりと反対したことは、日本側でも注視されるべきだろう。 ルビオ議員が共和党側で人気上昇中の若手スター政治家で、次回の大統領選の候補の一人に目されているからだけではない。上院外交委員会の東アジア太平洋問題小委員会の共和党側筆頭議員で、日本やアジアへの政策を動かしうる立場にあるからだけでもない。 米国の連邦議会上院という国政の最高の場で野党側とはいえ、オバマ政権の姿勢に明らかに反する対日政策が宣言されたことの意味が最も大きいといえよう。オバマ政権の対日姿勢の象徴としての「失望」は決して米国全体の反応ではないことも証されたわけだ。ルビオ議員は韓国訪問中の1月24日、ソウルの大手研究所での演説の際、質疑応答でその主張を明確に述べた。靖国参拝など歴史問題で日本の態度を変えさせる必要があるかという、韓国記者から
韓国を訪れているアメリカのケリー国務長官は、悪化している日韓関係について北朝鮮という安全保障上の脅威に直面しており、歴史問題で対立している場合ではないと強調し、早期の関係改善を促しました。 ケリー国務長官は、13日、ソウルで韓国のパク・クネ大統領やユン・ビョンセ外相と相次いで会談しました。 このあと、記者会見したケリー長官は、悪化している日韓関係について「北朝鮮の核の脅威に直面するなかで、日米韓の強固な関係を維持することが極めて重要だ」と強調しました。 そのうえで、「今は非常に大きく、差し迫った安全保障上の懸念を抱えている。歴史ではなく現在の問題だ。歴史を後ろに置き、前に進めるかどうかは日本と韓国しだいだ」と述べて、北朝鮮の現状に強い危機感を示し、不測の事態に備えるためにも日韓関係の早期改善を強く促しました。 これに対して、ケリー長官と一緒に会見した韓国のユン・ビョンセ外相は「日本の政治指
昨秋から、緊密連携へのほころびが目につくこともあった日米関係の立て直しが緒についた。 岸田文雄外相が急遽(きゅうきょ)、訪米してケリー国務長官と会談した。両者は、アジア太平洋の平和と安定に向けて、日米同盟の結束を再確認し、中国が東シナ海に一方的に設定した防空識別圏を受け入れないとの認識で一致した。 昨年末、安倍晋三首相が靖国神社を参拝し、米国が「失望」を表明した後、初の外相会談だ。同盟の結束と対中外交での連携を確認した意味は小さくない。 注目されるのは、ケリー氏が東シナ海について、対日防衛義務を定めた日米安保条約の適用対象と述べたことだ。防空識別圏内で日中間に不測の事態が起きた際、米軍が自衛隊と行動する可能性が出てくるからだ。米国は従来、中国が領有権を唱える尖閣諸島については、条約の対象としていた。 米国の対中姿勢の微妙な変化にも留意したい。 ラッセル国務次官補は下院外交委で、「中国は誤っ
安倍首相が昨年末に強行し、内外から厳しい批判が続いている「靖国神社」参拝。日本の侵略戦争を肯定・美化する同神社参拝にならい、「北の靖国神社」とよばれる北海道護国神社(旭川市)への集団参拝を恒例化させている集団があります。 (山本眞直) 1月6日、午前10時前の北海道護国神社境内。しんしんと降り続く雪のなか、きらびやかな記章を胸に並べた制服姿の一団が本殿を目指します。 幹部ズラリ 同神社とは道路1本隔てた陸上自衛隊旭川駐屯地に司令部を置く第2師団の幹部、自衛隊旭川地方協力本部の自衛官ら約60人です。 自衛隊の参拝終了後、境内に用意された清め水のひしゃく、お払い用のまさかき、手拭用紙を置く木製の台、三方(さんぼう)を片付けていた神社職員の言葉に、自衛隊集団参拝の「重み」が垣間見えます。 「手水(ちょうず)道具は普段は出さない。総理大臣といったVIP(重要人物)のためのもの。今日は自衛隊のトップ
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