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ブックマーク / www.newsweekjapan.jp/column (21)

  • NOTTVが大赤字でもドコモは困らない

    6月24日にNOTTVという携帯端末用放送の「100万台突破」の記念放送が行われた。この放送が行われているのは、2011年に全国民が使っていた電波を強制的に止めた「跡地」である。1億台以上のテレビを粗大ゴミにしたのだから、よほど重要な新しい使い道があったのだろう――と思いきや、いまだにその電波のほとんどは使われていないのだ。 上の図の90~108MHzはNHKが、170~222MHzは民放が使っていたのだが、2011年7月24日をもって電波が止まった。ところがその「跡地利用」をめぐって総務省の方針が決まらず、205~222MHzまでの周波数帯が「マルチメディア放送」として携帯端末向けの放送に割り当てられた。ここには当初、60社以上の申請があったが、最終的には総務省の「一化工作」で民放連とNTTドコモの方式が採用される方向になった。 ところがアメリカのクアルコム社が最後まで一化に抵抗し、

    boyasan
    boyasan 2013/07/02
    この分野は本当にわかりやすいノビー
  • 「世界一見苦しい街」に隠された美を探して

    今週のコラムニスト:マイケル・プロンコ [4月16日号掲載] 先月、帰りの成田エクスプレスの車内から10日ぶりに東京の街を眺めて、私は思った。「東京はきっと世界一見苦しい街だ!」と。ほかの世界都市から戻ってくるたびに、そうした都市と比べて東京は野蛮で無節操で味気ない感じがする。 今回はローマから戻ったのだが、何も東京がいきなりローマみたいな街になって、完璧な町並みに噴水やカフェテラスがあるなんて期待していたわけじゃない。それでもごちゃ混ぜに立っているビルを見たら、座席に身を沈めて、東京がルネサンス期に大理石で造られていたら、などと想像してしまった。時差ボケでぼんやりしたまま、東京にもミケランジェロのような人物がいたらよかったのにと考えた。 例えば東京には街を一望できる場所がない。ローマのような立派な広場もなければ、パリのようなロマンチックな橋もない。ニューヨークやロンドンでは、周囲を見回し

    boyasan
    boyasan 2013/04/23
    べつにほめなくてもいいんじゃないかな
  • 日本の会社はなぜ「ブラック企業」になるのか

    このごろ「ブラック企業」がよく話題になる。私の運営するウェブサイト、「アゴラ」でも、今週はブラック企業についての記事が多くのアクセスを集めている。ブラック企業とは、かつては暴力団の企業舎弟などをさす言葉だったが、最近は社員を酷使して自殺に追いやったり過労死させたりする企業のことだ。 ブラック企業が話題になったきっかけは、居酒屋チェーン「ワタミ」の女性社員が自殺した事件だろう。昨年、この事件が労災に認定されたとき、ワタミの渡辺美樹社長が「労災認定の件、大変残念です。労務管理できていなかったとの認識は、ありません」とツイッターでコメントして「炎上」した。彼女は早朝5時までの勤務が1週間続き、残業は月140時間に達していたという。 このようにブラック企業に勤務する人は、会社よりも自分を責めて精神的に追い込まれる傾向が強いという。ワタミの事件でも、自殺するぐらいなら会社を辞めればいいのに、と思うが

    日本の会社はなぜ「ブラック企業」になるのか
    boyasan
    boyasan 2013/03/12
    結果、あきらめ気味なジェネレーションを生むと。
  • NY地下鉄で死ぬ直前の男の写真が撮られたとき、他の乗客は何をしていたか

    ニューヨークのタブロイド紙『ニューヨークポスト』が火曜、前日に地下鉄駅で起きた事故を報じた。いや、正確には事故になる瞬間を報じたと言った方が正しいだろう。 乗客同士の言い争いで50代の男性がホームから突き飛ばされ、そこに入ってきた電車に挟まれて死亡した。ニューヨークポストが1面で大きく掲載した写真は、ホームに手をかけ数メートル先に迫った電車のほうを振り返った男性の姿を捉えている。タイトルは、「万事休す、線路に突き落とされた男が死に行く瞬間」。 この事件は、いくつもの意味でいたたまれない気持ちにさせる。 まずジャーナリズムの観点から、こんな写真を載せる必要があったのかという点。数秒後に死のうとしている人間の姿を晒すことに、センセーショナリズムを煽る以外の意味があるのか。 もし事故の様子を伝えることが目的だったのならば、文章で説明し、写真は意図的に掲載しないという選択肢もあっただろう。だが同紙

  • 「親日」か「反日」かでは語れない領土問題

    香港人活動家の尖閣上陸で始まり、19日の日曜日には中国各地での反日デモにまで発展した騒ぎに、「これからどうなるのだろう」と感じている日人は少なくない。わたし個人は逆に中国人の方が泰然としているという気がしている。というのも中国人はある意味、単純明確に「領土問題」としてこの事件をとらえているのに対して、逆に日側には見えていない点があまりにも多く、その状態で解読しようとすればするほどわからなくなり不安に結びつく、つまり「知らないこと」が猜疑を生んで怖れや戸惑いに結びついているように見える。 今回まず明らかになった「不明点」は、日社会には尖閣(中国では「釣魚島」、台湾や香港では「釣魚台」と呼ぶ。稿では中国側視点を紹介する場合は「釣魚島」で統一する)を巡る領土紛争についての認識に大きな誤解があることだ。 活動家の上陸が伝えられた瞬間から、ツイッターなどでは「反日」という言葉が飛び交い出した

  • 中国の人権問題を日本人が無視する代償

    今週のコラムニスト:李小牧 〔5月30日号掲載〕 彼に初めて会ったのは、数年前に東京の明治公園で開かれたイベントだった。歌舞伎町案内人として超有名な私がメインゲストとして挨拶するのだと思っていたら、最初にマイクを握ったのが彼で思わずむっとした(笑)。さらにこの人物はあろうことか、中国からの「高度な自治」獲得を訴えるウイグル人だった。 彼の名前はイリハム・マハムティ。外国に住むウイグル人を束ねる世界ウイグル会議傘下の日ウイグル協会の代表だ。漢族として中国教育を受けた私にとって、少数民族の「独立」を求める動きは分裂主義にほかならなかった。ただ日に20年住んで自由な報道に触れ、自分が中国で受けた教育はおかしいのではないかとも感じ始めていた。 イリハム氏のスピーチで一番印象に残ったのが、「何十万人というウイグル人女性が、漢族と結婚するため新疆ウイグル自治区の外に移住させられている」という話だ

  • イランはアメリカの軍事圧力に折れるか

    前回このブログで、「米軍がイラクから撤退するとイラク内政が不安定化するかも」、と書いた。 内政面での懸念については、以前から指摘されていたことなので、さほど驚くに値しない。それより、「予想はしていたがここまで露骨にやるか」というのが、イランの動向だ。 昨年11月にIAEAが「イランは核兵器開発を推進」と明記した報告書を発表、それを受けて12月31日にオバマ政権は、より厳しい対イラン制裁法を制定した。世界各国にイラン中央銀行との取引を禁ずるもので、イラン原油を輸入する西欧、日などは米国の制裁対象となりうる。代替原油をどこから調達するか、早くも日政府はサウディアラビアなどに打診している。 これに対して、イランは負けじと強硬姿勢を貫いている。年末からイラン政府高官は「制裁が課されたらホルムズ海峡を封鎖する」と警告してきたが、年明けすぐに同海峡で軍事演習を実施、ミサイル発射実験などを行った。さ

    イランはアメリカの軍事圧力に折れるか
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    boyasan 2012/02/01
    酒井先生の説明はわかりやすすぎる
  • 「文化大国」の中国にアイドルが生まれない訳

    今週のコラムニスト:李小牧 〔11月30日号掲載〕 李小牧には夢がある──歌舞伎町のティッシュ配りから案内人、在日中国人向け新聞発行に作家、そして故郷の味である湖南料理レストランオーナーと、新宿でやりたいことに好きなだけ挑戦してきた私のような男に、まだ実現していない夢があるのか、とあきれないでほしい。 私の最近の目標は、歌舞伎町案内人としてのわが人生中国映画化すること。中国では前向きに頑張る人の生き方を肯定的に描く「励志電影(リージーディエンイン)」というジャンルの映画が人気だ。歌舞伎町という「最高」の環境で、日のヤクザや中国マフィアとのもめ事をかわしながら夢をかなえてきた日での私の23年間は、就職難や格差に悩む中国人の若者を元気づける「励志電影」になるはずだ。 風俗やヤクザが登場する過激な映画中国で上映できるのか、と疑問に思うかもしれない。最近の中国映画にはかなりセクシーな場面

    「文化大国」の中国にアイドルが生まれない訳
  • 無料航空券バラマキでは外国人は呼べない

    今週のコラムニスト:レジス・アルノー 〔11月2日号掲載〕 日旅行業界は新時代に突入しようとしている。かつて航空会社といえば日航空(JAL)と全日空(ANA)ぐらいだったが、今ではピーチアビエーションのような格安航空会社が参入。そして、今度は外国人旅行者をタダで運ぶ組織まで登場したのだ。その名はJTA──日の観光庁だ。 これはアイドルグループの嵐を「観光立国ナビゲーター」に任命したのに続くJTAの観光振興策だ。1万人の外国人を対象に、日への往復航空券を無料で提供するという。 嵐の起用とは異なり、この思い切った計画は世界のメディアの注目を少なくとも一瞬は集めた。大胆さでは世界でも例のないプロジェクトだ。フランス政府観光局のある関係者は私にこう言った。「新規顧客の開拓のためにフランス政府から航空券を50枚手に入れるのだって大変なのに、1万枚とはすごい数だ。今でも日はよほどリッチなん

    無料航空券バラマキでは外国人は呼べない
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    boyasan 2011/11/09
    「Groupon的な手法でリピーターはつかない」は、海外旅行でも通じるかどうか
  • 加藤嘉一くんはなぜ「中国で一番有名な日本人」なのか

    Newsweek Japan誌に掲載された李小牧さんのコラム「中国で一番有名な日人、加藤嘉一君への手紙」を読んで感じたところを先日、ブログを書いたところ、ツイッター上で大論争が巻き起こった。わたしは、中国人として日語と中国語で発言する李小牧さんが、日人として中国語で、また最近は日語でも発信し始めた加藤くんに「先輩」として向けた言葉は非常に意味があると思っている。しかし、日人読者がその李さんの言葉をタテに加藤くんの若さや経験不足をあげつらうのはどうかと感じている。 その時の討論内容についてはインターネットで読めるので、ここでは特に取り上げない。しかし、一人の中国在住の日人としてわたしは、加藤嘉一くんという27歳の若者が「なぜ中国で一番有名な日人になったのか」を、もっと日人は知るべきだと思う。ここで言いたいのは彼の生い立ちではなく、彼が「一番有名な日人」になった背景である。

    加藤嘉一くんはなぜ「中国で一番有名な日本人」なのか
    boyasan
    boyasan 2011/07/27
    いやあカトちゃんはよくやっているよ
  • 中国で一番有名な日本人、加藤嘉一君への手紙

    今週のコラムニスト:李小牧 [7月6日号掲載] 尊敬する加藤嘉一君へ──。 先日は日の震災をテーマにした香港フェニックステレビのトーク番組の収録、お疲れさまでした。このコラムをまとめた『歌舞伎町より愛をこめて』(阪急コミュニケーションズ)の中国語版『日有病』の前書きも書いてくれてありがとう。中国版ツイッター新浪微博に60万人のフォロワーがいる君に書いてもらえば、完売間違いなしです。 君は18歳のときに単身、名門の北京大学に留学。05年の反日デモのときに留学生会長として流暢な中国語でテレビにコメントして注目を集め、以後、中国でジャーナリストとして活躍を続けています。中国語で出版したも既に6冊。君が「中国で一番有名な日人」なのは間違いありません。まさに「勢如破竹(破竹の勢い)」ですね。 私と加藤君は最近、日で共著を出した仲でもあります。しかし私は人生の先輩として27歳の君に伝えなけれ

    中国で一番有名な日本人、加藤嘉一君への手紙
    boyasan
    boyasan 2011/07/13
    カトちゃんは有名になりすぎてインテリジェンスは無理かもだから、政治家になるのかねえ
  • それでもお上に従順な日本の「おしん」たち

    今週のコラムニスト:クォン・ヨンソク 〔6月8日号掲載〕 統治者にとって日ほどのパラダイスはないだろう。未曾有の大震災に見舞われても被災者は先の見えない避難所生活に耐え、子供たちはけなげな笑顔を忘れない。水が売り切れたスーパーの棚を見ても、なぜ海外から早急に輸入しないのだと政府に不満の声が上がることもなく、代わりに人々は買い占めや風評被害、国外や西日への「逃亡者」を糾弾する。 原発事故の深刻さを海外メディアに指摘され、お上と東京電力に情報公開や迅速な対応を求めながらも、彼らを信じて「耐えるしかない」と自分に言い聞かせる。 しかし、ドラマ『おしん』さながらの忍耐力を世界から称賛されてきた日人の我慢も限界を迎え、不安と怒りが徐々に臨界点に達しようとしている。情報の透明性をより強く求めるようになり、放射能に関する国の基準にも異議を唱えるようになった。これはむしろ、ようやく日人が震災のショ

    それでもお上に従順な日本の「おしん」たち
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    boyasan 2011/06/22
    原発に名前をつけると。はいはい
  • iPhone位置情報「個人は特定できない」は本当か

    アップルとグーグルが、iPhoneやアンドロイド携帯で位置情報データを集めていたことが、プライバシー侵害だとして、非難の対象になっている。グーグルもアップルもそれぞれに声明を出し、かいつまむと、通信サービスをよりよく利用してもらうためのデータ収集であり、そのデータから個人の名前まで特定はできない、と説明している。 プライバシー侵害の問題になると、何かと考えさせられることが出てくる。今回ならば、次のようなことだ。 まずは、われわれがデータについて、あんまりよく理解していないという点。 たとえば、位置情報データが問題になるというのならば、携帯についているGPS機能とか位置情報設定を「オフ」にすれば、それでいいのではないかと思ってしまうだろう。だが、ことはそんな簡単ではなかったということだ。 携帯はたとえGPS機能をオフにしていても、ひっきりなしに周りの携帯基地局やWifiネットワークとやりとり

    iPhone位置情報「個人は特定できない」は本当か
    boyasan
    boyasan 2011/05/25
    名前の特定がなくても、それ以外の情報の精度が高まっていることを気に留めておくべきと
  • ムバラクだって人間だから

    エジプトでムバラク政権が崩壊するや、エジプト国内のメディアは、一斉に手の平を返したように、ムバラク政権の批判を始めたとか。それまで報道統制が厳しく、批判的な報道が許されなかったので、当然と言えば当然のことでしょう。 とはいえ、そのことを皮肉交じりに書く欧米や日のメディアに、果たしてその資格があるのか、懐疑的な気持ちになってしまいます。というのも、ムバラク大統領が実権を握っていた間、独裁者ぶりをきちんと報道した海外のメディアが少なかったからです。他人のことが言えるんですか、と皮肉のひとつも言いたくなります。 ムバラク大統領が辞任すると、一転してムバラク叩きを始めるメディアの姿勢に、「なんだかなあ」という思いを捨てきれません。 でも、一味違う報道もありました。誌日版2月23日号の「独裁者一家の知られざる肖像」は、人間ムバラクを垣間見せる出色の出来です。 ムバラク前大統領は、チュニジアのベ

    ムバラクだって人間だから
  • バハレーンは「宗派」の枷を越えられるか

    チュニジア、エジプトに始まった非暴力の「民衆革命」は、周辺国に広く波及しつつあるが、次のステージでは、激しい流血が避けられない展開になりそうだ。リビアでの反カッダーフィ運動は、すでに21日までに数百人の死者を出し、ペルシア湾の小島バハレーンでも2月14日以降、デモ隊が警官隊と衝突して死傷者が出ている。 新たに反政府運動に火がついたこれらの国々がエジプトやチュニジアと異なるのは、それがデモ隊を「容赦なく鎮圧しうる」政府だ、ということだ。リビアでカッダーフィが、エジプトとは比較にならないほど軍や治安部隊をしっかりと掌握していることはいうまでもない。だが、それ以上に重要なのは、体制側が国際社会の目に配慮する必要性をさほど感じていない、ということだ。もともと、激しい反米・反イスラエルで鳴らした政権である。エジプトのように、体制側もデモ隊も、国際世論を敵に回しては成功はないと認識して、欧米諸国の印象

    バハレーンは「宗派」の枷を越えられるか
  • ニューズウィーク的文章表現研究

    どこの国の週刊誌であれ、読者に興味深く記事を読んでもらう工夫を怠りません。読者を惹きつけるためには、書き出しの一節が、とりわけ重要です。たまには、そんな観点から、ニューズウィークの記事を検討してみましょう。 題材は、エジプトの動乱を伝える記事です。まずは、誌日版2月9日号の「独裁の悪夢を覚ますエジプトの怒り」です。 「エジプトと21世紀の世界をつなぐ通信インフラが1つ、また1つとダウンした。ツイッター、フェースブック、そして最後はすべてのインターネット接続が遮断された。ショートメールも使えなくなり、エジプト全土で無数の携帯電話が不通になった」 エジプトで、ツイッターやフェースブックなどによって反政府デモが盛り上がったので、政府がこれを遮断した、という話の導入として、躍動感のある文章です。これぞ、読ませるための導入です。 書き出しで、21世紀とをつなぐ話をした以上、記事の最後でも、これに

    ニューズウィーク的文章表現研究
  • 信念の写真家キャパの「置き土産」

    ニューヨークの国際写真センター(ICP)で、「メキシコの旅行カバン」という写真展を見た(来年1月9日まで開催)。 ぼんやりした照明の中、赤茶色の壁に張り出されたコンタクトシート(1のフィルムに撮影されている全写真の一覧)を101枚も見るのはひどく疲れる。だが、「伝説の写真家ロバート・キャパの幻のネガ」といった前宣伝を聞くと、どうしても見に行かなければという気持ちになる。実際、行ってみる価値はあった。ただし予想とは違う意味でだが。 第2次大戦中、ナチス占領下のフランスでメキシコ大使館付きの武官に小さな旅行カバンが預けられた。カバンには3つの箱が入っていて、スペイン内戦を撮影した写真のネガが収められていた。撮影したのはキャパとゲルダ・タロ(キャパの恋人)とデービッド・シーモア。フレッド・スタインがパリで撮影したフィルムも入っていた。戦後、武官がメキシコに持ち帰ったこの旅行カバンは、長い歳月を

    信念の写真家キャパの「置き土産」
    boyasan
    boyasan 2011/01/26
    なるほど..
  • グーグルeBooksは電子書籍の未来形

    グーグル電子書籍ストア「グーグル・イーブックス(Google eBooks)」がようやくオープンした。これまでは「グーグル・エディションズ(Google Editions)」と呼ばれていたプロジェクトで、今年夏に開店するとされていたのだが、遅れていたようだ。やっとその使い勝手を試してみることができた。 これが実際に人気を得るかどうかの判断は別として、感心したことが3つある。いずれも、この電子書籍のあり方をマスターすれば、電子時代、インターネット時代の書籍とはどんなものであり得るのかが体感できるという点に関連している。今でも電子書籍は出回っているが、グーグルはそのさらに先の方法を見せてくれる感じだ。 そのひとつは、グーグルも売りにしている「どんなデバイスでも読める」ことである。グーグル電子書籍はクラウドを利用、つまりグーグルのサーバーにあるデータにアクセスしてそれを読むという方法をとる。

    グーグルeBooksは電子書籍の未来形
    boyasan
    boyasan 2010/12/22
    最後の指摘は当たらないと思うが
  • 修整の是非より写真の「誠実さ」を問え

    このところ、写真の修整をめぐる議論が盛んだ。写真編集ソフトのフォトショップや、露出の異なる複数の写真を合成処理するハイダイナミックレンジ・イメージング(HDRI)などの手法を用いることの是非については、私も考えさせられることが多かった。写真の見せ方の問題について、また写真に手を加えることの問題について、この場を借りて議論してみるのもいいかもしれない。 現実を何らかの形で表現するとき、そこには常に「芸術的な自由」が入り込む。写真に手を加えることは、写真そのものと同じくらい古い歴史がある。たとえば19世紀のフランス人写真家ギュスターヴ・ル・グレイは1850年代、複数のネガを1枚の印画紙に複数回露光して画像を合成し、1枚の写真を作り上げた(作例)。それより前の時代でも、絵画や木版画、詩、文章などで現実を表現しようとするとき、そこには作家が実際に体験した「現実」と同じくらい作家の「想像力」が反映さ

    修整の是非より写真の「誠実さ」を問え
  • 電子書籍端末「ガラパゴス」は絶滅するか進化するか

    シャープの電子書籍サービス「ガラパゴス」が話題を呼んでいる。何より人々を驚かせたのは、その大胆なネーミングだ。ガラパゴスというのは、ダーウィンが進化論の発想を得た島の名前から来たもので、世界から孤立した環境で開発され、高機能だが世界に売れない日の携帯電話は「ガラケー」(ガラパゴス携帯)として軽蔑されてきた。それをサービスと端末の正式名称にするのは、ちょっとしたブラックユーモアである。 ただシャープは大まじめで、岡田圭子オンリーワン商品・デザイン部長は、ガラパゴスを「変化に敏感に対応する進化の象徴としてとらえている」という。「世界市場をめざす」というが、その規格はXMDFというシャープの独自規格で、海外に市場があるとは思えない。縦書きもルビも、日以外の国では意味がないからだ。基的には、国内向けのサービスと考えたほうがいいだろう。 シャープが独自規格でコンテンツから端末までほぼ一元的に

    電子書籍端末「ガラパゴス」は絶滅するか進化するか
    boyasan
    boyasan 2010/10/06
    叩いているが期待も持たせるコラムのみほん